ハチに刺されたらここを見よ!症状と取るべき対応、早分かり!

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蜂に刺されて腫れた左手

単刀直入ですが、この記事ではハチに刺されてしまった人や、アナフィラキシーや刺すハチなど、ハチ刺されに関係する疑問を解消したい人向けの情報をまとめています。

さっそくですが、あなたは今、どんな状況でお困りですか?

つぎの3つの中から、当てはまるものを選んでくださいね。

ハチに刺された場合、重篤な症状ほど早く現れる傾向にあります。そのため、ハチに刺されてからおよそ1時間は、とくに注意して様子を見ることが重要です。

あなたの状況に合わせて、必要な情報からチェックしてみてください!

ハチに刺されてから1時間以内の人は要チェック!確認するべき症状と応急処置

症状の観察

まずは、つぎの2点を確認してください。

  • 身は安全か
  • 救急車が必要な状況ではないか

 

【身は安全か】

あなたがハチ刺されの被害に遭った場所の近くに、ハチの群がいたり巣があったりすると、さらにハチから攻撃されることがあり、危険です。

なぜなら、スズメバチやミツバチなどは敵を攻撃すると同時に、仲間に敵がいることを知らせるフェロモンを出すからです。

フェロモンによって臨戦態勢になった仲間の働き蜂から、さらなる攻撃を受けないように、建物の中やハチが追って来なくなるところまで避難してください

もし巣の位置が分からなければ、来た道を引き返しましょう。

【救急車が必要な状況ではないか】

つぎのような状況・症状の場合は、命の危険が迫っている可能性があり、危険です。すぐに119番に電話をかけ、救急車を要請してください。

  • 頭・顔・首・胸のどこかを刺された
  • 複数刺された
  • 息が苦しい/呼吸がない
  • 脈が測れない/脈が弱い
  • 意識がはっきりしなくなってきた/呼びかけにきちんと応答しない
  • 声が出せない/喋れない
  • 刺された場所以外に、じんましん・かゆみ・腫れが出てきた
  • 吐いた/吐きそう
  • ハチに刺されて、ひどいアレルギーを起こしたことがある

もしも救急車を呼ぶべきか迷ったら

ハチに刺された人が大人の場合は#7119

ハチに刺された人が子供で、休日もしくは夜間の場合は#8000

に電話をかければ、医師や看護師などに指示を仰ぐことができます。

万が一救急車を待つ場合は、脚を15 cm~30 cm高くして仰向けの状態(ショック体位)で待つようにしてください。

上記のような命に危険が及ぶ可能性のある症状は、ハチに刺されてから症状が出るまでの時間が短いほど重症で、早ければ10分程度で現れます

症状が出るまでに少し時間がかかる場合もありますので、ハチに刺されてから1時間くらいは、上記のような症状が出ないか、よく注意して観察しましょう。

身の安全が確保でき、救急車の必要性について判断できたら、つぎは応急処置をしましょう。

すでに応急処置が済んでいて、病院へ行くべきか迷っているあなたは、『病院に行く必要はある?判断のポイントと病院に行くときのために』を確認してみてくださいね。

応急処置をしよう!正しい手順とは

応急処置は、ハチ刺されによる症状の悪化防止や軽減に役立ちます。

身の安全が確保できたら、なるべく早い段階で行いましょう。

応急処置はつぎの手順で行います。

  1. 毒針を取り除く
  2. 毒を洗い流す
  3. 薬を塗る
  4. 患部を冷やす

それでは、順を追って詳しく説明していきますので、応急処置が必要な方は、流れに沿って行ってくださいね。

  1. 毒針を取り除く

ハチに刺された部位に毒針が残っている場合は、取り除きましょう。毒針は残らない場合もあります。

毒針を除去するときは、ピンセットを使って抜いたり、プラスチックのカードで削ぐようにしたりするのが安全な方法です。

指で毒針をつまもうとすると、毒針をさらに押し込んでしまったり、毒針についている毒の入った袋を潰し、余計に毒を体内に入れたりしてしまう可能性があります。

  1. 毒を洗い流す

ハチの毒は水に溶けやすいので、流水で洗い流すことができます。

より多くのハチ毒を洗い流すには、流水を当てながら患部を強くつまみ、毒を絞り出すようにすると効果的です。

このとき、絶対に口でハチ毒を吸い出そうとしてはいけません。唾液にハチ毒が溶け、体内に吸収されてしまいます。

ポイズンリムーバーを使うのも効果的です。

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  1. 薬を塗る

市販の虫刺され薬は、ハチに刺された部位のかゆみや腫れ、痛みをやわらげるのに有効です。

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もし手元にこれらの薬があれば、塗布しておきましょう。

  1. 患部を冷やす

ハチに刺された部位の冷却は、かゆみなどの軽減のほか、体内に入ってしまったハチ毒が全身にまわるのを抑える効果があります。

氷水や流水を当てて冷やしましょう。

病院に行く必要はある?判断のポイントと病院に行くときのために

ハチに刺されたときに、あなたが迷うのが

「ハチに刺されたら、症状がどんなに軽そうに見えても、病院に行ったほうがいいの?」

「ハチに刺されたんだけど、今の自分の症状が病院に行くべき症状なのか分からない…。」

など、『病院へ行ったほうがいいかどうか』ということですよね。

ここでは、『この症状があったら病院に行く』という症状と、受診する診療科について説明します。

まず、病院に行くべき症状ですが、刺された部位以外に症状が出ている場合は、病院へ行ったほうがいいです

たとえば、ハチに刺されたあとから、つぎのような症状が見られる場合は、病院へ行きましょう。

  • だるい
  • 熱っぽい
  • 頭が痛い
  • お腹が痛い/下痢を起こしている
  • 刺された部位以外がかゆい/赤くなっている

さらに、ハチに刺されたときは、『どの診療科に行くか』も迷う点です。

ハチに刺されて、上記のような症状がある場合は、内科・アレルギー内科に行けば対応してもらえますハチに刺されたのが子供の場合は、小児科でも大丈夫です

病院へ行く際の注意点は以下の2つです。

  • 車などの運転はしない
  • ハチに刺されたことを周囲の人に知らせておく

これらはいずれも、途中で症状が悪化したときのための対策です。

じっさいに、ハチに刺されたあと、運転をしている最中に症状が悪化し、事故を起こしたケースもあります

また急に症状が悪化した場合でも、周囲の人があなたがハチに刺されたと知っていれば、救急隊員や医師などにその状況を伝えることができます。

病院へ行くのにタクシーなどを使う場合も、乗務員にハチに刺されたことを伝えておくといいでしょう。

ハチに刺されたあと、症状を悪化させないために気をつける行動を『症状を悪化させないために。刺されたあと、注意するべき点』で紹介していますので、合わせて読んでみてくださいね。

ハチに刺されてから1時間以上経過…。生じうる症状とその対応

悩む男女

ハチに刺されたあとは、

「ハチに刺されて数時間経ったけど、倦怠感がある…。安静にしていれば大丈夫?」

「昨日ハチに刺された部分がすごく腫れてる…。病院に行ったほうがいい?」

「お腹の調子がいつもより悪いんだけど、これって昨日ハチに刺されたのと何か関係がある?」

「ハチに刺された部分がすっごくかゆい…。このかゆみは、いつまで続くの?」

のように、症状や経過について、不安や疑問が湧いてきてしまいますよね。

もし、刺された部位以外に不調がある場合は、病院へ行くことをオススメします

ここからは、ハチに刺された場合の症状や、刺されたあとの生活で注意するべき点について紹介します。

あなたの今の症状と照らし合わせて読んでくださいね。

刺された部位以外に症状が!全身症状って?

ハチに刺された部位以外に現れる症状を全身症状といいます。

ハチに刺されたあと、つぎのような症状がある場合、それは全身症状です。

  • 全身のじんましんや赤み
  • 吐いた/吐き気がある
  • 息苦しい
  • 頭が痛い
  • だるい

このように、刺された部位以外に何らかの症状が見られる場合は、内科やアレルギー内科の病院へ行って診察・治療を受けましょう

病院へ行くと、飲み薬を飲んだり注射を打ったりして、症状を観察したり、コントロールしたりします。

また、まれにですが、全身症状が遅れて出る場合もあります

なんと、ハチに刺されたあと、2週間も経ってから症状が出ることもあるんです。

ですので、ハチに刺されたら2週間くらいは体調の変化に注意し、不調が出た場合は、早めに病院へ行くようにしましょう。

このような、ハチに刺された部位以外の症状が現れるのは、ハチに刺された人の20%ほどと考えられています。

それ以外の人は、つぎに説明する、ハチに刺された部位のみの症状で終えることがほとんどです。

それでは、ハチ刺されの症状で多い、局所症状についても見てみましょう。

刺された部位のこの症状って大丈夫?局所症状

ハチに刺されたとき、刺された部位のまわりに現れる症状を局所症状といいます。

局所症状とは、つぎのような症状です。

  • 痛み
  • 赤み
  • 腫れ
  • かゆみ

痛みは、ハチの毒針でつけられた傷だけのせいではなく、ハチの毒に含まれる成分によっても引き起こされます

とくに、スズメバチやアシナガバチの毒には、この痛みを引き起こす成分が多く含まれているため、スズメバチやアシナガバチに刺されると激しい痛みが生じます。

「ハチに刺された部位の症状がなかなか引かなくて不安…。」

「一昨日ハチに刺されたけど、昨日や今日の方が腫れている気がする…。」

など、「ハチに刺された部位の痛みやかゆみがいつまで続くのか気になる!」という方もいますよね。

多く場合、痛みは1日以内に消失し、腫れは2日〜3日がピークで、1週間くらいでよくなります。

もっとも長く続くのはかゆみで、1週間〜2週間ほど続きます。

これらの局所症状は、市販の薬で軽減することができます

症状がかゆみだけの場合は、ジフェンヒドラミン(ジフェンヒドラミン塩酸塩)という成分を含む薬を使いましょう。

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このジフェンヒドラミンは、ハチ毒の中に含まれる、かゆみを引き起こす成分の邪魔をすることで、かゆみが出るのを抑えてくれます。

かゆみがひどく、腫れや赤みもある場合は、腫れ・赤みの症状を抑える効果のある

  • プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル(PVA)
  • デキサメタゾン酢酸エステル

のどちらかの成分も含む薬を使うと効果的です。 

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使用する薬で迷ったことや困ったことがあれば、近くの薬局の薬剤師に、ハチに刺されたことを伝えて相談するといいでしょう。

こちらの記事では、ハチ刺されに使える薬について詳細にまとめていますので、参考にしてみてくださいね。

また、ハチ刺されの症状は、体内に入ったハチ毒の量や、刺された人の体質によって大きく変わってきます

さきほど説明した日数より症状が長引く場合や、症状がひどいと感じる場合は、病院へ行って診察を受けましょう

症状がハチに刺された部位のみにある場合は、皮膚科へ行くと対応してもらえますよ。

以上が、ハチ刺されによって起こりうる症状になります。

自分の症状と照らし合わせてみて、適切な対応を取りましょう。

また、ハチに刺されたあとは、行動でも気をつける点があります

その注意点をこのつぎで紹介しますので、症状を悪化させないために、ぜひ確認して、気をつけてみてくださいね。

症状を悪化させないために。刺されたあと、注意するべき点

ハチに刺されたあとは、症状を悪化させないために、つぎの3つの行動をなるべく控えるように注意しましょう。

  • 運動
  • 入浴
  • 飲酒

これらの行動を控えるのは、血流がよくなるのを抑えるためです。

ハチに刺されたあとは、血流がよくなると、ハチ毒の成分が全身にまわりやすくなってしまいます

ハチに刺された当日や、ハチに刺されたことによる不調を感じる間は、血流をよくしやすい上記のような行動は、極力控えましょう。

ここまでは、ハチに刺されたあなたのための情報をまとめてきました。

自分の症状やこれからの経過、取るべき対応について、不安や疑問を解決することができたでしょうか?

このあとは、ハチ刺されに関係する疑問の中で、とくに多い3つの疑問を取り上げます。

  • ハチ刺されによるアナフィラキシー
  • ハチ刺されの被害に遭わないための予防法
  • 刺すハチと刺さないハチや、ハチの種類ごとの攻撃性・毒性

これらの3つについて、少しでも知りたいことがあるあなたは、ぜひ引き続きチェックしてみてくださいね!

ハチ刺されについて知りたい!

疑問が解決した女性

ハチ刺されの被害は、たまにニュースになることもありますよね。

そういったニュースを目にすると、ハチに刺される=危険というイメージを抱きがちです。

ハチ刺されの被害に遭わないようにしたり、ハチに刺されたときに適切に対処したりするためには、ハチ刺されについて正しい情報を得ることが第一です

まずは、不安や疑問を持つ人が多い、ハチ毒によるアナフィラキシーから説明していきますね。

アナフィラキシーって結局どういうこと?

ハチ刺されでもっとも不安に感じるのは、『ハチに刺されるとアナフィラキシーを起こして死亡することもある』という点ではないでしょうか。

「ハチに2回刺されるとアナフィラキシーになるの?ハチの種類は関係ある?」

「ハチに刺されちゃったんだけど、つぎ刺されたら危ないの?できることはある?」

「アナフィラキシーはどれくらいの確率で起こるの?」

などなど。

ここでは、そんなハチ毒によるアナフィラキシーについて、分かりやすく説明します。

アナフィラキシーって何?

まずは、『そもそもアナフィラキシーって一体何なの?』という点について、明らかにしましょう。

あなたは、『アレルギー』と聞いたら、どのようなイメージを思い浮かべますか?

じつはアレルギーとは、本来は体に影響がない物質に対して、体から排除しようとする仕組みが、必要以上に働いてしまう状態をいいます。

アレルギーを起こす物質はさまざまで、つぎのようなものが例としてあげられます。

  • 花粉
  • 食べ物や飲み物
  • 薬を含む化合物
  • 動物の皮膚や唾液に含まれる成分

人によって何に反応するかは大きく異なり、もちろん、どんなものにもまったく反応しない人もいます。

このアレルギーが、短い時間で、全身に激しく出ることをアナフィラキシーというのです。

アナフィラキシーが起こると、体が原因物質を排除しようとする過程の中で、血液の中の水分が血管の外へ出ていってしまい、血液の量が減少します。

血液が少し減ったくらいでは問題ありませんが、大幅に減少してしまうと問題が起こります。

体の中の臓器や細胞は血液からの栄養で動いているので、アナフィラキシーによって血液が著しく減少してしまうと、臓器や細胞は機能できなくなってしまうのです。

このように、アナフィラキシーが起こった結果、血流が減り、臓器・細胞が機能できなくなった状態こそがアナフィラキシーショックです

ハチ毒によるアナフィラキシー

アナフィラキシーについて説明したところで、つぎはハチ毒によるアナフィラキシーについて説明します。

ハチ毒の中の成分に対しても、アレルギーを持っていて、アナフィラキシーを起こしてしまう人がいます。

大人の場合、ハチに刺された人が、アナフィラキシーを起こす確率は20%前後で、そのうちの数%がショック状態に陥るとされています

子供は、大人に比べると、ハチに刺されたときの症状が軽い傾向があります。

しかし、1%では重い全身症状が見られるので注意が必要です。

また、『ハチに2回刺されるとアナフィラキシーを起こし、命に危険が及ぶ』というのを聞いたことがある人もいるかもしません。

ですがじっさいは、ハチ毒によってアナフィラキシーになるかどうかは個人差が大きく、ハチに何回刺されても平気な人もいれば、初めて刺されたときに亡くなってしまう人もいます。

ハチに刺されたとき、アナフィラキシーが起こるかどうかは、ハチ毒アレルギーの症状がどれだけ重く出るかによります

そして、ハチに刺されるなどでハチ毒が体内に入ったとき、アレルギー症状の重さを決める要因には、つぎのような点があります。

  • ハチに刺された回数(何回刺されたか)
  • ハチに刺された頻度(どれくらい短い期間に刺されたか)
  • 体内に入ったハチ毒の量(複数のハチに刺された、など)
  • 体内に入ったハチ毒の強さ(スズメバチやアシナガバチに刺された、など)

カンタンにいうと、短い期間に、スズメバチやアシナガバチのように強い毒を持つハチにたくさん刺されるほど、重度のアレルギー反応が出やすくなるのです。

また一般的に、ハチ毒によるアレルギー反応は、重症であるほど症状が現れるまでの時間が短い、という特徴もあります。

  • ハチに刺されて、ひどく腫れたことがある人
  • ハチに刺されて、全身症状が出たことがある人
  • 山や庭などハチと遭遇しやすい環境での仕事が多い人

以上のような人は、次回ハチに刺された場合に、重症になる可能性が否定できません。

したがって、病院でハチ毒のアレルギー検査を受け、必要があれば、アナフィラキシーが起こったときのための薬を処方してもらうのがオススメです。

自分の行動を確認しよう!ハチ刺されの被害に遭わないために

つぎは、ハチ刺されの被害に遭わないための情報です。

ハチ刺されの被害に遭わないようにするためには、不必要にハチに近づいたり、ハチを刺激したりしないことが重要です。

しかし、人にその気がなくても、ハチを引き寄せたり、刺激したりしてしまうこともあります

ここでは、ハチ刺されの被害に遭わないために注意するべき行動などをまとめますので、もう1度あなたや家族の行動と照らし合わせて、確認してみてくださいね。

  • ハチの巣に近づかない/ハチの巣を揺らす・叩くなどの刺激をしない
  • あなたの周囲を飛び回るなど、見張りのハチがいたら、近くに巣がある
  • 近くにハチの巣があるかもしれない場所で大声を出したり、大きな音を立てて歩いたりしない
  • ハチを振り払おうとしない
  • 香水・化粧品・洗濯洗剤など、においの強いものを避ける
  • 甘い食べ物や飲み物を屋外で開けない/放置しない
  • ハチがいるかもしれない場所にアウトドアに出かけるときは、つぎのように服装に注意する
    • 白っぽい、明るい色の服を着る
    • 風になびくような、ひらひらした服は控える
    • 服の下にハチが入らないように、絞りのある服などを着る

また、ハチが嫌うハッカのにおいをハチよけに利用することもできます。

ハッカを使ったハチよけについてはこちらの記事で紹介していますので、興味があれば覗いてみてください!

刺すハチとして有名ではないハチにも刺されることはあるの?毒性は強いの?

最後は、さまざまな種類のハチの特徴や攻撃性について紹介します。

日本で人が刺されることが多いハチは、つぎの4種です。

  • スズメバチ
  • アシナガバチ
  • ミツバチ
  • マルハナバチ

しかし中には、

「クマバチにも刺されることがあるの?クマバチに刺されたときの症状は重いの?」

「ほかのハチに刺された場合も、アナフィラキシーが起こることはあるの?」

といった疑問をお持ちの方もいますよね。

まずは、日本で人が刺されることが多い4種のハチについて見ていきましょう。

スズメバチ・アシナガバチ・ミツバチ・マルハナバチ

冒頭で紹介した、日本国内で刺症被害の多い4種のハチ、スズメバチ・アシナガバチ・ミツバチ・マルハナバチには、いずれも社会性があります。

つまり、女王蜂を中心とした群で活動していて、役割分担をしているのです。

この場合、群を守ることが種を存続させることに繋がるので、働き蜂は自らを危険にさらすことになったとしても、毒針を使って外敵を攻撃します。

これらの働き蜂は、『外敵を攻撃する』という目的のため、産卵管は攻撃に適するように変化しており、毒もハチの中では比較的強い毒を持っています

そのため、この4種のハチに刺されると、大きく腫れたり、より重篤な症状が出たりするのです。

上記の4種以外のハチ

一方、スズメバチ・アシナガバチ・ミツバチ・マルハナバチ以外のハチは、外敵を攻撃するためではなく、つぎのような目的で針を使います。

  • 卵を産みつける穴を植物やほかの昆虫などに開けるため
  • 幼虫のエサにする昆虫やクモを麻痺させるため

前者のハチの場合、スズメバチなどと違い、産卵管は産卵管としての機能のまま、さらに産卵がしやすいように発達しています。また、毒を持たない種もいます。

後者のハチは、産卵管が針のように鋭くなってはいますが、スズメバチなどに比べると、毒が弱いのが特徴です。

毒を注入した虫は幼虫のエサにするので、強い毒は使えないのです。

スズメバチなど4種以外のこれらのハチでも、人が体をつかむなどすれば、刺そうとしてくることもあります。

しかし、産卵管(針)が弱くて刺さらなかったり、刺されたとしても毒が弱く、軽い症状のみで済む場合がほとんどです

ただしこれまでも紹介してきたように、ハチに刺されたときの症状には、毒によるもののほかにアレルギーによるものがあります。

そのためつぎの場合は、積極的に攻撃をしてくる4種以外のハチでも、触らないように注意したり、刺されてしまった場合に病院に行くことを検討したりしましょう

  • 刺された部位の腫れがひどい
  • スズメバチ・アシナガバチ・ミツバチ・マルハナバチに刺された経験がある
  • ハチ毒アレルギーを持っている

まとめ

今回の記事では、ハチ刺されに関連する情報をまとめました。

ハチに刺されてしまってあなたが感じていた、取るべき対応や自分の症状についての不安や疑問は解消できたでしょうか?

また、アナフィラキシーやハチの種ごとの攻撃性や毒性など、ハチ刺されに関するあなたの『知りたい!』が少しでも解決していたら嬉しいです。

それでは最後に、この記事のポイントをおさらいしましょう。

  • ハチに刺された場合は、重篤な症状がないかをハチに刺されてからの時間と合わせて、よく観察しましょう。
  • ハチに刺されると、刺された部位の症状(局所症状)のほかに、刺された部位以外に症状(全身症状)が出ることがあります。全身症状が出た場合は、病院へ行って診察を受けましょう。
  • ハチに刺された部位の症状は、長いと2週間ほど続くので、薬を上手に使うのがいいでしょう。
  • ハチ刺されによってアナフィラキシーを起こすかは体質によって異なるので、気になる人はアレルギー検査を受けてみましょう。

ハチ刺されについて情報を得て理解を深め、ハチ刺されの被害に遭わないようにしたり、万が一ハチに刺されてしまったときに、落ち着いて行動できるようにしたりしましょう。