ハチを見かけると「刺されるかもしれない」と身構えてしまいますよね。
そしてそんなハチと見た目がよく似ているのがアブです。ハチだと思っていたらアブだった、ということも十分あり得るでしょう。
ハチとアブとの見分け方や近寄られないようにする対策を理解しておくと、役立つことがあります。
ここでは、ハチとアブの見た目や生態の違い、刺されてしまったときの対応について紹介していきます。
目次
間違えやすいハチとアブ。見分けることはできる?
一見ハチとアブは似ているので、間違えてしまうことがよくあります。ここでは、ハチとアブを見分けるコツについて、紹介していきますね。
見た目の違い
見た目でアブとハチを見分けるポイントを紹介していきます。
- 体の構造
アブの特徴の1つは眼が大きいという点です。顔の半分以上が眼、という種類が多くいます。それに比べると、ハチは眼が小さめです。
よく見ると翅の数も違います。ハチが4枚であるのに対して、アブは2枚しかありません。
さらに、ハチは毒針を持っているのに対して、アブは毒針を持っていません。
また、体の色もじつは違いがあります。ハチは黄色と黒の縞模様でその色で自分が危険であることを周りに警告しているのです。
一方アブは種がとても多く、黒や褐色などさまざまな色をした種がいます。その中の一部に、ハチに似たような色をしている種がいますが、これはハチに姿を似せることで自分の身を守っています。
- 飛び方
ハチは脚を伸ばしたまま飛ぶのでスピードが遅く、羽音も小さめです。一方でアブは、脚を折り曲げながら飛ぶのでスピードも速く、羽音も大きめです。
- その他の違い
ハチは敵から巣や自分の身を守るために、毒針を使って攻撃を仕掛けてきます。
一方でアブの中には、栄養を得るために人の血を吸う種がいますが、針を持っていないので、噛みついて出てきた血を吸っています。
まるでスズメバチ!アカウシアブ
ハチにもいろいろな種類がいるように、アブにもいくつかの種類がいます。
アカウシアブと呼ばれる種類は、アブの中でもスズメバチに体の色が似ていて見分けが難しいのです。
- 概要
アカウシアブは牛や馬にまとわりついて、その血を吸って生きる日本でも最大級のアブになります。
- スズメバチと違う点
ハチの中でも最も獰猛だと言われているスズメバチとよく似ているので、アカウシアブを見かけたら恐怖を感じる人も多いと思います。
スズメバチとの違いは、体の形です。スズメバチは体にくびれがあるのに対して、アカウシアブにはありません。また、飛ぶときの羽音もアカウシアブの方が大きいです。
生態の違い
ハチとアブの生態について理解しておきましょう。
- 活動が活発になる時期
ハチは春に活動を開始して、夏から秋に最盛期を迎えます。
アブもまた、6〜9月頃が活動期で、とくに7〜9月に最盛期を迎えます。
- 多く見られる場所
ハチは主に野山を中心に生息していますが、市街地にも巣を作ることがあります。
アブは、森林、川、湿地帯を生息場所としてしいます。また、家畜を吸血するアブもいるので、牛舎でも多く見かけます。
もし遭遇したら、見分けることはできる?
もしも、アブやハチのような生き物に遭遇してしまったときは、見分けることができるのか不安ですよね。
アブかハチかによって対処法が変わってくるので、見分けるポイントを知っておくと役立ちます。
よく見てみると見た目に違いがあります。ハチは頭と胸・胸と腹の間がそれぞれくびれていて、全体的にスリムな印象を受けます。
一方でアブは、体にくびれがなくハエと似たような体形です。眼が大きいという点もハチとは異なる特徴になります。
ハチとアブによる刺症の違い
ハチもアブも、人間を刺す種類が存在します。どちらも刺されると強い痛みを感じるので、それぞれ適した対策を押さえておきましょう!
刺す目的と仕組み
ハチは基本的には自ら人間に攻撃を仕かけてくることはほとんどありません。ハチは自分や仲間、巣が攻撃を受けたと感じた時に、針を使って攻撃を仕掛けてきます。
一方でアブが人間を刺すのは、栄養を補給するためです。アブはハチのような毒針を持っていないので、実際は噛みついてくるので「刺された」よりも「噛まれた」と表現する方が自然でしょう。特に産卵前は栄養が必要になるので、人もよく狙われます。
刺されたときの症状と処置方法
ハチかアブか見分けがつかない虫に刺されてしまったときは、症状などから対処法を判断することができます。
- 刺された跡の違い
ハチに刺されると、患部が赤く腫れあがります。
一方でアブの場合は、噛みついて皮膚から出てきた血を吸うので、痛みと腫れの他に、にじみ出るような流血を伴います。
- 毒の有無と処置方法
ハチは毒針を使って人を刺してくるため、ハチに刺されたら速やかに毒を抜く処置が必要です。刺された箇所から毒を絞り出すように、流水で洗い流しましょう。
一方アブの場合、毒は持っていませんが血液を固まりにくくする唾液を出します。また皮膚が噛み切られて傷になっているので、アブに噛まれた場合も流水でよく洗い、患部を清潔にしましょう。
ハチとアブ、どちらの場合も、腫れが治まるように十分に患部を冷やすことも有効策の1つです。洗浄と冷却を十分に行ったら、薬をつけましょう。
症状がかゆみだけのときは、抗ヒスタミン系の薬、かゆみだけでなく強い赤みや腫れを伴うときは、ステロイドが配合されたものがおすすめです。
ハチに刺された場合で、呼吸困難や意識障害などのショック症状が出たときは、速やかに病院を受診しましょう。病院に行くべきかどうか迷ったら、こちらの記事を参考にしてくださいね。
予防法
ハチやアブに刺されるととても痛いですし、場合によってはアナフィラキシーショックのような危険な症状を引き起こします。ハチやアブに刺されないようにするためにできることを理解しておきましょう。
ハチに対する予防法
- 黒など濃い色に寄ってくるので白っぽい服を着たりや帽子をかぶったりして予防する
- 甘い香りに引き寄せられるので柔軟剤や香水に気を付ける
- ハッカ由来の虫よけを使用する
- 万が一近寄ってきたときは、手で追い払ったりしない
アブに対する予防法
- 黒や赤など濃い色の服は避け、厚手の服を着る
- アブにも効果のある市販の虫除けスプレーを使う
- ハッカ由来の虫よけを使用する
アブに対しては、ディートやイカリジンを有効成分として含む、一般的な虫よけスプレーも忌避効果が期待できます。
夏や秋の外出の際は、これらの予防法を上手に活用しましょう。
アブ用の殺虫剤ってあるの?
アブに殺虫剤を使いたいと考える人もいるでしょう。ハチ用の殺虫剤は見かけることがあっても、アブ用があるかわからない人も少なくありません。
アブは基本的にハチ駆除用の殺虫剤で対応できます。
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ハチ用の殺虫剤ですが、アブにも効果があります。ハチやアブなどの飛び回る虫を効果的に退治するために、即効性のある有効成分が含まれており、容器もターゲットを狙いやすい形をしているのが特徴です。
使い方はアブに向かって直接吹きかけるだけで、とても簡単です。ただし、室内や火のそばでは使うことができません。
まとめ
この記事のポイントとしておさえてほしいのは以下の3点です。
- ハチとアブは眼の大きさや体の形、飛ぶ時の音の大きさやスピードで見分けることができる。
- ハチもアブも人間を刺す種類がいるので注意が必要。
- ハチやアブに刺されてしまったときは、適切に対応することが大切。
ポイントをおさえて、アブに刺されないようにしてくださいね!