猛暑の夏は、スズメバチに気をつけて!スズメバチに起こる変化

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猛暑

暖かくなると見かけるようになるスズメバチ。気温が高くなるにつれて活動も活発になるため、

「暑い夏ほど、スズメバチの活動が活発になったり凶暴になったりする、ということはあるのだろうか?」

などという疑問が浮かぶことはないでしょうか?

特に近年は、地球温暖化で夏は猛暑になることも多いため、気温が高いことによるスズメバチの活動の変化はとても気になりますよね。

この記事ではそんな、猛暑がスズメバチに与える影響についてまとめました。

また真夏のスズメバチによる被害を回避するためには、身を守るための予防策、襲われた時の応急処置等を知っておく必要があります。

それでは、猛暑の夏に気をつけるべき、スズメバチの変化とその対処法について紹介していきましょう。

猛暑でスズメバチはこう変わる!

驚く男性

スズメバチは気候によって、攻撃性や活動する時期や時間、働き蜂の個体数などに違いが生まれます。特に、夏の気温が極めて高い猛暑になると、スズメバチにも大きな変化が起こることになります。

猛暑になることによって、具体的にどのような変化がスズメバチに起こるのか、その詳細な部分について以下にまとめていきます。

より攻撃的になるって本当?

スズメバチは猛暑になるとより攻撃的になるという噂があるのですが、「その噂は本当」です。

スズメバチは元々攻撃的な性格をしている虫なので、巣に近づいただけでも針で刺されるなど、スズメバチの方から一方的に攻撃をしかけてくる危険性があります。

それに加えて、気温が高いと活動性が増し、暑いことでストレスも溜まって、凶暴化するのです。

また、夏から秋にかけては翌年の女王蜂が誕生する時期なので、スズメバチもその新女王蜂を守るために厳戒態勢でピリピリしています。

暑くなる時期と、新女王蜂を守るという重要な時期が重なっているのも、スズメバチが猛暑でより攻撃的になる大きな理由でしょう。

攻撃性の他にも?猛暑によるスズメバチの活動の変化

猛暑は、スズメバチ活動性や個体数にまで影響を与えます。そしてその変化が、攻撃性の高まりとリンクしている部分もあります。

では、猛暑がスズメバチに与える影響を見てみましょう。

  • 活動時期

猛暑になる年は暖かくなる時期も早いため、暖かくなると活動をし始めるスズメバチの活動の開始も、その分早くなります。

一般的に、スズメバチは日中の気温が18度を超えたあたりから新年度の活動を開始することが多いです。

通常、スズメバチの活動開始時期は5月ですが、3月や4月から20度を超える日が増えてくれば、1〜2ヶ月早く、スズメバチが活動を開始するのです。

活動開始時期が前倒しになると、その分だけスズメバチの巣が大きくなったり、働き蜂の数が増えたりするのも早くなるでしょう。

さらに、気温が暖かいとうちはスズメバチの活動性は維持されるため、猛暑の余韻を残した暖冬になってしまうと、冬でも働き蜂が動けるようになります。

つまり1年を通して暖かい環境が続けば、スズメバチの活動時期は始まりは早く、終わりは遅くなり、長い期間活動するのです

  • 数の増減

暑さは、スズメバチの個体数の増減にも影響します。

猛暑になり、活発に動くようになったスズメバチは、どんどんと巣を大きくしていきます。

巣が大きいほど働き蜂の幼虫を育てる部屋も多くなるため、女王蜂はより多くの卵を産んでいくことが想定できるでしょう。

そうすると、必然的に働き蜂の数は増えていきます。

ただし暑い日が続くと、その関係で大雨が多く降るという環境の変化が起こるケースもあります。

スズメバチの巣は雨に弱く、ダメージを受けるので、個体数が減るという事態も起こり得るでしょう。

このように、猛暑の暑さによってスズメバチの個体数が増えることもあれば、大雨といった暑さが関係した要因によって個体数が減ることもあります

  • 活動内容の変化

異常な暑さは、スズメバチの活動内容を変えることもあります。

【夕方も活動が活発になる】

暑さによって変わる活動内容としてまず挙げられるのは、夕方の活動が活発になるという点です。

スズメバチの活動は日中のみなので、普通は多くの働き蜂が夜の休息に備えるために、夕方には巣に戻ってきます。

しかし、暑さによって活動性が増したスズメバチは、夕方になっても巣に戻りません。そして、活動を継続します。

ですので、猛暑は夕方でもスズメバチに襲われる可能性が高くなることに注意する必要があるでしょう。

【引っ越しをすることがある】

巣を壁の隙間等の狭いスペースに作っている場合、暑さによって巣作りが活性化すると、巣が大きくなってそのスペースに収まりきらなくなります。

そのような状態になると起こるのが、別の広い場所に巣を作り直し、引っ越しをするという活動です。

この引っ越しによる巣作りは最初の巣作りとは違って急速に進むため、今まで何もなかった場所へ、あっという間に大きなスズメバチの巣ができるという事態が起こります。

以上のように猛暑になると、スズメバチの活動性が大きく変わる傾向があるのです。

それゆえに、猛暑の年は、例年以上にスズメバチへの注意が必要です

暑さによってスズメバチの活動内容は変わっているので、駆除などを行うならば、その点に注意しながら行うようにしましょう。

ハチ刺され被害に遭わないために

スズメバチによる刺症

猛暑になると、スズメバチの数が増えたり活動的になって凶暴化したりすることが分かりました。

ですので、暑い夏はスズメバチからの被害に遭わないように、より気をつけなければなりません。

そのためには、猛暑になってもハチに刺される被害に遭わないための対策を知り、日頃から実践しておくことが必要です

それでは、如何にしてスズメバチから自分の身を守れば良いのか。そのポイントを以下にご紹介します。

  • スズメバチに狙われない服を着る

服装でできることは、スズメバチに狙われにくい色のものを着るということがあります。

その色は、白やピンクといった比較的明るめの薄い色です。逆に黒や紺といった暗めの濃い色は、スズメバチが攻撃態勢に入ったときに狙われやすい傾向があります。

スズメバチは興奮すると、まず濃い色をターゲットにして針を刺すという習性があり、濃い色の服を着ていると、1番にスズメバチに襲われる可能性が高くなるのです。

ただし、薄い色の服を着ていても絶対に襲われないわけではないため、その点には注意が必要でしょう。

黒い髪もスズメバチにとってはターゲットになるため、夏場は薄い色の帽子を被ることで、頭部を狙われるのを防ぎましょう。

また、服に香水などの香料がついている場合、その匂いにつられてスズメバチがやってくることがあります

したがって、不要な匂いをつけないという点も意識する必要があります。

  • スズメバチに遭遇した時の対応と逃げ方

もしもスズメバチと遭遇してしまった時は、慌てずにゆっくり、歩くくらいの速さでその場を離れることを心がけてください。

慌てて逃げ出したり手で追い払ったりしてしまうと、スズメバチを刺激してしまい、攻撃される可能性が高くなってしまいます。

スズメバチはこちらの様子を観察した上で、攻撃をしかけてきます。目の前にスズメバチが現れると、ついつい驚いたり焦ったりしてしまいますが、落ち着いて逃げてください。

  • 猛暑のとき、スズメバチの被害に遭わないために、特に気をつけておくべき時期や場所

猛暑の場合、スズメバチは通常とは違った行動をするため、被害を回避するために凶暴化する時期や遭遇しやすい場所を知っておく必要があります

【凶暴化する時期】

猛暑の夏は、7月から10月にかけての時期に、スズメバチが凶暴化する傾向があります。

一般的な暑さの年だと、スズメバチの個体数がピークに達したり女王蜂が生まれたりして攻撃的になるのは、8月から10月にかけてです。

しかし、猛暑だとライフサイクルが1ヶ月ほど前倒しになる場合があるので、凶暴化するタイミングも早くなる可能性があります。

【気をつけておくべき場所】

気温が例年より高いようなら、スズメバチが巣を作りやすい場所やその近く、軒下・床下・屋根裏・木の中の空洞・山道等でスズメバチに襲われないように気をつけておいてください。

特に猛暑のスズメバチの巣は大きくなる傾向があるので、スペースの広い軒下に巣を作ることも多くなります。ですので、身近な場所でもスズメバチが巣を作って潜んでいるかもしれません。

スズメバチに襲われないためには、普段見慣れた場所でも、スズメバチが巣を作っていないかチェックしながら生活することが理想的です。

万が一刺されてしまったら

気をつけていてもスズメバチに刺されてしまった場合、慌てずに以下の手順で応急処置を行ってください。

【応急処置の手順】

  1. その場から離れる

スズメバチの毒には、仲間の働き蜂を呼ぶ匂いがついています。

巣が近いと、その匂いによって動員された他のスズメバチに次々と刺される可能性があるので、まずは速やかにその場を離れるように逃げましょう。

  1. 患部を洗う

毒針に刺された患部は、毒を除くために流水でしっかりと洗います。この時、毒を絞り出すようなイメージで、つまみながら洗い流しましょう。

毒を絞り出すのは、ポイズンリムーバーといった専用の器具を使うと行いやすいです。

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  1. 患部を冷やす

患部は、毒によって熱を持ったり腫れたりします。

これらを緩やかにする目的で、氷や保冷剤を患部に当てて冷やしましょう。

  1. 塗り薬を使用する

スズメバチに刺されたら、抗ヒスタミンの作用を持つ塗り薬が効果的です。

虫刺されの時に使用する塗り薬は基本的に抗ヒスタミン作用があるので、身近にそれがある場合は応急処置で患部に塗布しましょう。

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  1. 医療機関を受診する

スズメバチに刺されると命を落とす危険性もあるので、一通りの応急処置の後は必ず医療機関を受診してください。そして、医師の指導のもと、専門的な治療を行いましょう。

ハチに刺されてしまった場合の対応や応急処置、症状などについてはこちらの記事で詳しくまとめていますので、もしハチに刺されてしまった人は、あわせてチェックしてみてくださいね!

【刺された時に役立つ情報】

  • 毒針に刺されて医療機関を受診するなら、患部の痒みや腫れのみの場合は皮膚科へ、全身の痒みや発疹、めまいがするといった症状はアレルギー内科を受診する。
  • アナフィラキシーショックがある場合、頭よりも足を15cmから30cmほど高くして横になり、安静にできる体位を取る。
  • 毒の成分はタンパク質で構成されているので、アルカリ性であるアンモニア水(尿など)をかけても中和はできない。

まとめ

猛暑になると、よりスズメバチの脅威は高まります

そのため、気温の変化に関連してスズメバチの行動などが変わることを知り、刺される等の被害に遭わない対策を取っておくことが必要であることが分かりました。

今回の記事の中で、ポイントとしておさえておいて欲しいのは以下の3点です。

  • 気温が高くなると、スズメバチの活動時期が早くなったり、個体数が多くなったりなど、スズメバチに襲われる危険性が高まる。
  • スズメバチの被害に遭わないためには、標的になるような服や匂いを避け、巣のある場所には近づかないことが重要。
  • もしも毒針で刺されたら、患部を洗浄しながら毒を抜いて、軟膏を塗る等の応急処置を行い、その後は必ず医療機関を受診する。

これらのポイントをおさえて、スズメバチの被害に遭わないように気をつけてくださいね!