言葉にできない気配を感じて、ふと目を向けた先で、アシナガバチが巣を作っていたら…。
一瞬、時間が止まったような感覚に陥ってしまいますよね。
あなたは、家に作られてしまったアシナガバチの巣でお困りですか?
「駆除しようにも、自分でできるかはちょっと不安…。でも、業者に頼むのもお金がかかりそうだし、できることなら放置したい…!」
「『アシナガバチは益虫なので、生活に支障がなければ巣を駆除しなくてもよい』っていう情報も目にしたけど、じゃあその『生活への支障の有無』はどうやって判断するの?具体的な状況は?」
そんな不安や疑問がいっぱいですよね。
アシナガバチは見た目こそスズメバチに似ていますが、性格はスズメバチに比べるとおとなしく、積極的に攻撃してくることも少ないので、巣も必ずしも駆除が必要というわけではありません。
しかし一方で、アシナガバチに刺される被害があるのも事実です。
したがって、アシナガバチに巣を作られてしまったら、状況をしっかりと見極めて適切に対処をすることが重要です。
この記事では、あなたの家に作られてしまったアシナガバチの巣について、駆除の必要性を判断する際に、確認するべき条件・役立つ情報を詳しく紹介します。
また、アシナガバチの巣は、駆除をしても繰り返し営巣される、というケースが多くあります。それは、その場所がアシナガバチにとって営巣するのにいい条件が揃っているためです。
「アシナガバチに巣を作られるたびに駆除しては、また作られ…。いつまで続くの…?」
あなたがそんな事態に陥って悩まないように、アシナガバチの巣の駆除を成功させるためのポイントも説明しますので、ぜひチェックしてみてくださいね!
さらに後半では、アシナガバチの巣に関するさまざまな情報をたっぷりお伝えします。
「そもそも何で我が家に巣を作ったんだ?」
あなたのそんな疑問は、今日ですっきり解決しましょう!
1年を通したアシナガバチの巣の様子やアシナガバチに巣を作られやすい場所の特徴など、知ることで、今後のアシナガバチの巣の対策や巣を見つけたときの対処に活かせる情報もありますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
※「今すぐ安全にアシナガバチの巣を駆除したい!」そんな時は、ハチ駆除の専門業者に依頼することをオススメします。
それではさっそく、アシナガバチの巣の駆除に関する情報から見ていきましょう!
悩むアシナガバチの巣の駆除。駆除の必要性の判断基準と駆除手段の選び方
『アシナガバチは益虫で、性格もおとなしいので、生活に支障のない巣ならば駆除せず、そっと見守りましょう。』
あなたが、家に作られたアシナガバチの巣の駆除を迷っているのは、このような情報を目にしたからではありませんか?
アシナガバチは、幼虫のエサとして毛虫などを捕獲することから、益虫とされます。
毛虫などは毒を持っていたり、食害を引き起こすことがあったりしますが、アシナガバチは、これらの虫が増えすぎないための調節に一役買っているのです。
『アシナガバチの数が激減してしまったために、農作物が不作になった。』
そんな事態が起こることもあるかもしれません。
このような事実を知ると、
「生活に影響がないなら、巣をそのままにしておいてもいいかな…。」
と思ったり、巣を駆除することへのためらいが生じたりしますよね。
その一方で、刺症被害に遭いやすい場所に作られてしまったなど、駆除したほうがいいアシナガバチの巣もあります。
そんな、駆除の必要があるかどうかを判断するのが難しいアシナガバチの巣。
ですがここでは、あなたがその必要性を判断するためにチェックするべき、条件や巣の情報を詳しく紹介しますので、安心してくださいね。
さらに、アシナガバチの巣を駆除すると決めたあとは、
「アシナガバチの巣の駆除って自分でできるの?やってくれる人はいるの?」
のように、『どうやって駆除をするのか』という点も悩みますよね。
もちろん、その悩みもお任せください!
アシナガバチの巣を駆除する手段やその手段を選ぶときに役立つ情報、それから駆除を成功させるためのポイントについてもここで紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
アシナガバチの巣の駆除の必要性は、何で判断すればいい?
さっそく、あなたの家に作られてしまったアシナガバチの巣は、駆除が必要な巣かどうか、チェックしてみましょう!
といきたいところですが、その前にひとつだけ、あなたにどうしても確かめてほしいことがあります。
それは、あなたの家に作られた巣が、ほんとうにアシナガバチの巣であるか、です。
アシナガバチはスズメバチの仲間で、見た目や生態がよく似ています。しかし、攻撃性には違いがあり、スズメバチのほうがアシナガバチよりも攻撃的です。
そのため、アシナガバチの巣と間違えてスズメバチの巣を駆除しようとしたり、そのままにしておいたりすると、刺症被害に遭う確率や刺された場合の重症度が上がって危険です。
思わぬ被害に遭わないためにも、まずは家に作られてしまった巣がほんとうにアシナガバチの巣か、しっかり確認しましょう。
アシナガバチとスズメバチを見た目で区別するのは難しいですが、両者の巣は形がまったく違うので、かんたんに見分けられます。
【アシナガバチの巣】
シャワーヘッドのような形で、巣穴が見えている
【スズメバチの巣】
6月ころまで
傘がついた電球のような形、もしくは丸フラスコやとっくりを逆さまにした形をしている
7月ころから
球状でマーブル模様の外被がある
アシナガバチとスズメバチの巣を見分けるポイントは、巣房(幼虫やサナギの部屋)を覆う外被があるかどうかです。
外被があればスズメバチの巣、外被がなければアシナガバチの巣になります。
スズメバチの巣は時期によって形が変化しますが、初期の巣でも小さい外被が傘のようについていますので、見落とさないように注意深く観察しましょう。
いかがですか?あなたの家に作られてしまった巣は、アシナガバチの巣で間違いありませんでしたか?
もし、「アシナガバチじゃなくてスズメバチの巣だった!」というあなたは、こちらの記事でスズメバチの巣の駆除について紹介していますので、読んでみてくださいね。
巣がアシナガバチのものだと確認できたら、つぎはいよいよ巣の駆除の必要性をチェックしていきましょう!
【駆除の必要がないアシナガバチの巣】
- 巣が作られた場所が、つぎのどちらかの場所である
- 人がほとんど近づかない場所
- 大人が手を伸ばしても触れない場所
- 巣を見つけた時期が、10月以降だ
それでは、それぞれの条件をもう少し詳しく見てみましょう。
- 巣が作られた場所が、つぎのどちらかの場所である
- 人がほとんど近づかない場所
- 大人が手を伸ばしても触れない場所
人がほとんど近づかない場所としては、家の裏手や今は使っていない建物などが、大人が手を伸ばしても触れない場所には、2階以上の軒下や、木の高い位置・奥まった位置にある枝などがあげられます。
アシナガバチに巣を作られたのがこのような場所の場合であれば、誤って巣を揺らし、アシナガバチを刺激してしまうといった危険性も低いので、ムリに駆除する必要はありません。
アシナガバチの活動は遅くても11月ころには終わるので、それまでの間、巣に近づかないように注意しましょう。
- 巣を見つけた時期が、10月以降だ
巣を見つけたのが秋も深まった10月以降であれば、何もしなくても、まもなく巣は空になります。
アシナガバチのほとんどは、11月から年が明けるころに寿命を迎えて死んでしまうためです。
その上、アシナガバチの巣が使われるのは作られたその年だけで、翌年以降に巣がそのまま再利用されることもありません。
ですので、アシナガバチの巣を見つけたのが10月以降だった場合も、急いで駆除する必要はありません。
この場合も、アシナガバチの姿が見られなくなるまで、できる限り巣には近づかないようにしましょう。
駆除の必要がないアシナガバチの巣についての説明は、以上で終わりです。
続いて、駆除したほうがいいアシナガバチの巣について、チェックしていきましょう。
【駆除したほうがいいアシナガバチの巣】
- 巣が作られた場所が、人が近くを頻繁に通る場所である
- 巣を作られた場所が、巣があることで、故障する可能性がある機械などの内部やそのまわりである
- 身近に、つぎのような人がいる
- 過去にハチに刺されたことがある人
- アレルギー体質の人
では、こちらの条件もそれぞれ詳しく見てみましょう。
- 巣が作られた場所が、人が近くを頻繁に通る場所である
玄関の脇や人通りの多い歩道に面した生け垣など、人が頻繁に出入りしたり通ったりする場所の近くに巣を作られてしまった場合は、駆除したほうがいいでしょう。
おとなしく、比較的攻撃性の低いアシナガバチでも、巣を守るためであれば、敵に襲いかかります。
万が一何かの拍子に巣に触ったり、巣を揺らしたりしてしまうと、例え人にその気がなくても、アシナガバチは巣が危険にさらされたと判断して攻撃を仕掛けてくるかもしれません。
不慮の事故を防ぐためにも、このような場所にアシナガバチが巣を作ってしまった場合は、早めに駆除するようにしましょう。
- 巣を作られた場所が、巣があることで、故障する可能性がある機械などの内部やそのまわりである
家のまわりで、よくアシナガバチに巣を作られる場所の1つがエアコンの室外機です。
壁との隙間など外から見えるところだけでなく、天板の内側やファン、中には基盤部分に営巣されることもあります。
また、エアコンの室外機以外では、給湯器の室外機や水道・電気などのメーター、換気扇のフードの中などにも巣を作られることがあるので注意が必要です。
これらの機械まわりに巣を作られてしまうと、機械を稼働させたときに不調や故障を引き起こす原因になりかねません。
したがって、このような機械の内部や周辺に作られてしまったアシナガバチの巣も、早めに駆除したほうがいいでしょう。
- 身近に、つぎのような人がいる
- 過去にハチに刺されたことがある人
- アレルギー体質の人
ハチに刺された場合に怖いのが、アナフィラキシーと呼ばれる過剰なアレルギー反応です。
ハチ毒アレルギーの研究から、大人の場合、ハチに刺された人のおよそ3%がアナフィラキシーショックを起こすと考えられていて、最悪の場合は命に関わります。
とりわけ、これまでアシナガバチに限らずハチに刺されたことがある人や、食べ物や医薬品などさまざまな原因物質に対してアレルギーを起こしやすい人は、アナフィラキシーを起こす危険性が高まるとされています。
ですので、身近にこのような人がいる場合も、万が一に備え、アシナガバチに巣を作られているのを見つけたら早めに駆除するのがよいでしょう。
家に作られてしまったアシナガバチの巣が、駆除が必要な巣かどうかを判断するために確認するべきポイントは以上です。
しかし、最後にもう1つだけ、あなたに知っておいてほしい情報があります。
ここまでの説明を読んで、
「我が家のアシナガバチの巣は、駆除しなくても大丈夫そうかな。」
と思ったあなたもぜひ、これからお伝えする情報を確認してから、アシナガバチの巣を駆除するかどうかを決めてくださいね。
アシナガバチの巣をそのままにしておくとどうなる?
さきほど、アシナガバチの巣について、駆除の必要がない場合や、冬には空になるという特徴を紹介しました。
ですが、アシナガバチの巣を駆除せず、そのままにしておくとなると、
「アシナガバチの活動期間が終わるまでに、巣はどれくらいの規模になるの?」
「ほかに影響はないの?」
など、いろいろ気になることが出てきますよね。
ここでは、そんなあなたの疑問に答えますので、駆除の要否を判断する際に、参考にしてくださいね。
- アシナガバチの巣は、夏の終わりから秋にかけて、規模が最大になる
まず、民家によく営巣し、駆除の依頼も多いセグロアシナガバチとフタモンアシナガバチを例に、アシナガバチの巣が最終的にどれくらいの規模になるかを見てみましょう。
【セグロアシナガバチ】
巣の大きさ 直径15 cm前後
成虫の数 50頭前後
【フタモンアシナガバチ】
巣の大きさ 直径10 cm前後
成虫の数 50頭前後
春先は小さいアシナガバチの巣ですが、アシナガバチの活動が終わりに近づく晩夏から秋には、大きさが10 cmから最大で15 cmほどになり、成虫の数も50頭ほどに増えます。
「小さいから大丈夫と思ってアシナガバチの巣をそのままにしていたら、いつの間にか巣が大きくなって、成虫の数もとても増えていた!」
と、慌てて駆除を考える人もいます。
しかしこのように巣が拡大してからでは、自力での駆除が危険なうえに、業者に依頼する際も料金が高くなる傾向があります。
ですので、アシナガバチの巣を見つけたときは、後々巣の規模が大きくなることも踏まえて、駆除するかどうかを判断するようにしましょう。
- アシナガバチの巣がスズメバチに狙われることがある
アシナガバチとスズメバチは同じスズメバチ科に属する、生物学的にもとても近いハチ同士です。
ところが、ある種のスズメバチは幼虫のエサにするために、アシナガバチの巣を襲うことがあります。
スズメバチは、秋が近づいて幼虫のエサとなるほかの昆虫が減ってくると、アシナガバチの巣にやってきて、幼虫やサナギを奪っていってしまうのです。
このときに巣やハチに近寄ったり、刺激したりしなければ、人が刺される可能性は高くはありませんが、スズメバチに遭遇する可能性があることは否定できません。
お住いの地域で近年、スズメバチの目撃情報や営巣被害がよく報告されている場合、家に作られてしまったアシナガバチの巣は、駆除したほうが安心です。
- 刺されたとき、スズメバチに刺された場合に匹敵する痛みを生じるアシナガバチもいる
さきほども紹介したセグロアシナガバチやフタモンアシナガバチは、刺されたとき、とても強い痛みを生じるアシナガバチでもあります。
なんと、その痛みはスズメバチに刺された場合と変わらないほどだとされているのです。
どんな対策をどれだけしても、巣が近くにあれば、巣が近くにない場合に比べて刺症被害に遭うリスクが高まってしまうことは否定できません。
たとえば、アシナガバチが活発に活動する日中に仕事や学校などで家を空けることが多い場合は、アシナガバチと遭遇する確率も下がるので、巣をそのままにしていてもいいかもしれません。
一方で、小さなお子さんがいたり自宅で仕事をされていたりする場合で、アシナガバチと遭遇する機会が増えるようであれば、巣を駆除してしまってもいいでしょう。
あなたの家に作られてしまったアシナガバチの巣について、駆除の必要性を判断するための情報は、以上ですべてです。
いかがですか?アシナガバチの巣をどうするか、決めることができましたか?
このあとは、アシナガバチの巣を駆除すると決めたあなたのために、駆除の手段やその手段の選択に役立つ情報を紹介していきます。
「アシナガバチの巣を自分で駆除するのは、考えるだけで面倒…。」
そんなあなたの強いミカタについても紹介しますので、ぜひチェックしてみたくださいね。
アシナガバチの巣の駆除を決めたら…
いくらアシナガバチが大人しいハチでも、益虫であっても、巣を作られてしまった場所や状況によっては、駆除はやむを得ません。
野生生物と共生していくためには、住み分けも重要なのです。
アシナガバチの巣を駆除する手段には、大きく分けて
- 自分で駆除する
- 業者に駆除を依頼する
という2つの選択肢があります。
しかしここでも、
「業者に頼むとお金がかかりそう…。でもアシナガバチの巣って、自分でちゃんと駆除できるのかな…?」
といった不安や疑問が出てきますよね。
でも心配はいりません。そんな、自分で駆除するか、業者に駆除を依頼するか、という重要な悩みを解決するための情報もしっかり用意してあります!
ここからは、自分での駆除と業者による駆除についての詳細と、2つの手段のどちらを選ぶかを考える際に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください!
また、賃貸や集合住宅の場合は管理会社が対応してくれたり、一軒家でも場合によっては、自治体が力になってくれたりする可能性があります。
ですので、管理会社に問い合わせる・自治体のウェブサイトをチェックするなどして、1度対応を確認してみてくださいね。
それではまず、アシナガバチの巣の自力駆除について見ていきましょう!
自力駆除できるアシナガバチの巣の条件と自力駆除の流れ
アシナガバチの巣を自分で駆除しようか迷っているあなたには、つぎの3点を確認してほしいと思います。
- 自力で駆除できるアシナガバチの巣の条件
- 自分でアシナガバチの巣を駆除する際に必要なもの
- 自力でアシナガバチの巣を駆除する際の手順
それではさっそく、自力で駆除できるアシナガバチの巣の条件から見ていきましょう!
【自分で駆除できるアシナガバチの巣の条件】
家に作られてしまったアシナガバチの巣が自分で駆除できるかどうかを判断するためのポイントは、つぎの2点です。
- 時期が、1月から5月の間である
- 巣の位置が、開放的で、はしごなどを使わなくても手の届く、低い位置にある
それでは、この2点について、それぞれもう少し詳しく見てみましょう。
- 時期が、1月から5月の間である
アシナガバチは、春先に女王蜂が冬眠から目覚め、1頭で巣を作り始めます。
この春先ころから、最初の働き蜂が羽化し出す5月までの間であれば、巣が直径4 cm~5 cmとまだ小さく、巣にいるアシナガバチの数も多くないのです。
またここまでで説明したように、ほとんどのアシナガバチは寒さに耐えられないため、冬には寿命を迎えます。
したがって、寒さも厳しくなる1月ころには、巣も空になります。
以上のことを総合すると、1月から5月の間であれば、自力でも比較的安全にアシナガバチの巣を駆除することができます。
逆に6月以降は、巣を守る働き蜂の数が増えるので、巣を駆除しようとしたときに刺される危険性が高まります。
6月に入ってしまっていたり、5月でもすでに働き蜂が数十匹いたりするような場合は、自分で手を出すことはせず、業者に駆除を依頼しましょう。
- 巣の位置が、開放的で、はしごなどを使わなくても手の届く、低い位置にある
アシナガバチの巣は丈夫なので、開放的な場所に巣を作られることが多いです。
しかし、もし床下などの閉鎖的な場所に巣を作られてしまった場合は、自分で駆除するのはやめましょう。
また、はしごなどを使わなくてはいけない、高い位置に作られてしまった巣も同様に、自分で駆除するのはオススメできません。
その理由は、駆除の際にアシナガバチが抵抗しようと向かってきたとき、とっさに逃げることが難しいからです。
とくに高所のハチの巣は、自力でハチの巣を駆除しようとした場合のよくある失敗例の1つが、はしごなど高い場所から落ちたことによるケガ、というほど難易度が高く危険なんです。
もしも閉鎖的な空間や、高い場所に作られてしまったアシナガバチの巣を駆除したいときは、ムリせず業者にお願いしてください。
家に作られてしまったアシナガバチの巣が、以上の2つの条件を満たし、自力駆除が可能だと確認できたら、つぎは駆除をする際に必要なものをチェックしましょう!
【自分でアシナガバチの巣を駆除する際に必要なもの】
- 殺虫剤
ハチに効果のある、『ピレスロイド』という種類の薬剤を含んでいて、かつスプレー式の殺虫剤を用意しましょう。ピレスロイド系の殺虫剤であれば、ハチ用でなくても構いません。
しかし、より速効性が期待できる薬剤が含まれていたり、巣作りの予防に使うこともできたりするので、新しく購入するならハチ用がオススメです。
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- 防護服または、その役割を果たせる服装
自治体の中には、ハチ駆除用の防護服を貸し出してくれるところもあります。自治体のウェブサイトをチェックするか、行政機関に直接電話をして確認してみましょう。
もし防護服が用意できない場合は、つぎのような服装で行いましょう。
- 厚手の長そで・長ズボン+雨合羽
- 厚手の帽子、またはヘルメット
- 厚手の手袋、または二重にした軍手
- 長靴
さらに、上記の服装でカバーできない顔や首筋などは、タオルやマフラーで覆ってください。
大事なのは、とにかくアシナガバチに刺されないようにすることです。そのために、
- 肌の露出を可能な限りなくす
- 厚手のものや、つるつるした素材のものを選ぶ
- アシナガバチに入られる隙間をなくす
以上のことを心がけましょう。
- 巣を落とす道具
アシナガバチの巣は、その上部に細い柄のようなものがついています。
巣にいるアシナガバチを駆除したあとに巣を切り落とすための、ノコギリや枝切りバサミを用意しましょう。
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- ゴミ袋
駆除した巣やアシナガバチの死骸は、ゴミとして処分しますので、自治体のルールに合わせて適切なゴミ袋を用意しましょう。
- 光を発する部分に赤いセロハンを貼った懐中電灯
アシナガバチの巣の駆除は夜に行います。日中は巣の外で活動しているアシナガバチも、夜にはほとんどが巣に戻っているためです。
そこで、明かりを得るために懐中電灯が必要になりますが、重要な注意点が1つあります。
ハチは明るいほうに向かって飛ぶ性質があるので、懐中電灯の光を直接巣に当ててはいけない、ということです。
アシナガバチが懐中電灯の光に向かって飛んでこないように、懐中電灯の発光部には赤いセロハンを被せて、アシナガバチに認識されにくくしましょう。
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以上のものを揃え、準備が整ったら、つぎはいよいよアシナガバチの巣を駆除します。
【自力でアシナガバチの巣を駆除する際の手順】
- 日中のうちに巣を観察する
明るいうちに、巣から十分(3 mほど)距離を取り、巣の位置などを確認します。
このとき周辺にある、駆除の際に邪魔になりそうなものも片付けておきましょう。
- 日が沈んでから2時間~3時間経ったら、殺虫剤を噴射する
巣の風上から静かに巣に近づき、殺虫剤の届く位置に立ったら、巣に向けて殺虫剤を噴射してください。
飛び立つアシナガバチの羽音に驚くかもしれませんが、薬剤がかかったアシナガバチは間もなく飛べなくなり、死んでしまいます。
落ち着いて、30秒ほど噴射し続けましょう。
- 巣を切り落とす
羽音が止み、動けるアシナガバチがいなくなったことが確認できたら、ノコギリなどを使って巣を切り落とします。
あらかじめ巣の下にゴミ袋を広げて置いておくと、巣の回収がスムーズに行えます。
- アシナガバチの死骸と巣を処分する
最後に、アシナガバチの死骸を回収してゴミ袋に入れ、処分します。
このとき、アシナガバチが死んでいても、飛び出た毒針が刺さる可能性があります。
したがって、死骸を回収するときはほうきやちり取りを使い、アシナガバチに素手で触らないように、注意を払いましょう。
念のため、巣を入れたゴミ袋の中にも殺虫剤を噴射し、袋を閉じたら、あとは自治体のルールに沿ってゴミとして出せば駆除は完了です。
- アシナガバチの巣があった場所に、殺虫剤を撒いておく
すでに成虫の働き蜂がいる場合、戻りバチといって、巣を駆除したときに外出していた働き蜂が戻ってきて、巣のあった辺りを飛び回ることがあります。
また、アシナガバチの別の女王蜂に、再び巣を作られることもあります。
ですので、アシナガバチの巣を駆除したあとは、巣のあった場所に殺虫剤を撒いておきましょう。
ここで使用する殺虫剤は、戻りバチにも効果があったり、巣作りの予防もできたりするハチ用のものがオススメです。
アシナガバチの自力駆除についての説明は以上です。
自分でアシナガバチの巣を駆除するイメージを湧かせることができたでしょうか?
「意外と揃えるものが多くて大変そうだな…。」
「飛び立つアシナガバチの羽音とか、想像するだけでちょっと怖い…。」
もし、あなたがそう感じていたとしても、心配はいりません!
なぜなら、ハチの巣駆除を請け負ってくれる強いミカタがいるからです!
それでは、つぎはハチの巣を駆除してくれる業者について紹介します。
「アシナガバチの巣を自分で駆除するのはちょっと難しいかも…。」
少しでもそう思ったら、ぜひチェックしてみてくださいね!
アシナガバチの巣の駆除をプロに依頼するメリット
じつは、ハチやハチの巣の駆除を専門に行っている業者があります。
もちろん、一般的な害虫駆除業者の中にも、ハチに対応してくれる業者はいます。
しかしハチの場合は、刺される危険性がありますし、ハチに1度営巣されると、繰り返し営巣されることも多いです。
したがって、ハチの駆除を依頼するなら、知識と経験が豊富なハチの専門業者がオススメです。
もしかしたら、あなたが
「家に作られてしまったアシナガバチの巣の駆除を業者に依頼するのは面倒だ…。」
と感じるのは、つぎのような理由ではないでしょうか?
- お金がかかる
- どのような業者を選べばいいか分からない
- 駆除や見積もりのために、業者と時間を調整する必要がある
でも、アシナガバチの巣の駆除を業者に依頼すると、つぎのようなメリットもあります。
- 成功率が高い
- 自分に危険が及ばない
- 自分でアシナガバチの巣の駆除に必要な道具などを揃えなくていい
- 戻り蜂の対策もしてくれる
- 再び巣を作られた場合に対応してくれる、アフターフォローがついていることもある
自分でアシナガバチの巣を駆除する場合も、殺虫剤などを購入するとなれば、お金はかかってしまいますよね。
また、駆除の途中で刺されたり、ケガをしたりしてしまうと、余計に費用がかかってしまうかもしれません。
ハチ駆除業者の中には、駆除に関する相談や駆除の見積もりなどを無料で行ってくれる業者もいますので、1度相談をしてみてはいかがでしょうか?
アシナガバチの巣の駆除に関する情報は、つぎで終わりです。損はさせませんので、もう少しだけお付き合いください!
【FAQ】アシナガバチの巣の駆除に関する疑問を解決!
最後は、アシナガバチの巣の駆除についてのよくある疑問に答えていきたいと思います。
繰り返し営巣されることも多いアシナガバチの巣。その駆除を成功させるために重要なポイントもありますので、しっかりチェックしてくださいね!
巣を作ったアシナガバチを引っ越しさせることはできる?
あなたはアシナガバチが益虫であることを知って、
「家に巣があるのは困るけど、アシナガバチが別の場所に引っ越してさえくれたら、殺さずに済むのに…。」
と考えませんでしたか?
もし、わたしたちの生活とは関わりのない場所にアシナガバチが巣を移してくれたら、わたしたちもアシナガバチも、お互いに幸せですよね。
しかしアシナガバチは、巣や巣を作った場所への執着がとても強いハチで、1度巣を作り始めてしまうと、巣や営巣場所をかんたんに放棄してはくれません。
そのアシナガバチの執着の強さは、巣が多少壊されても補修して使い続けたり、巣の駆除後の対策が不十分な場合、同じ場所に再び営巣したりするほどです。
もちろん、アシナガバチに巣を移動させることがぜったいにムリだとは言い切れません。
アシナガバチの巣を駆除したあとの対策が効果的に行えていれば、アシナガバチがすぐに諦めてくれることもあるかもしれません。
しかしアシナガバチの執着の強さを考えると、アシナガバチに巣の引っ越しをさせる作業は、根気のいる作業になることを覚悟しておく必要があるでしょう。
女王蜂は倒すべき?
アシナガバチの女王蜂が1頭で巣を作っていたり、巣にいるアシナガバチの数がまだ少なかったりするとき、アシナガバチが巣にいない隙を狙って、巣だけを駆除する方が多くいます。
しかしアシナガバチは、女王蜂が巣を作る場所を決めたり、巣を構成するすべてのハチを産んだりしています。
つまり、女王蜂を駆除しないと、再び営巣されるなど、根本的な解決にはなりません。
さきほどの巣の引っ越しと同様に、根気よく巣を取り続けたり、適切な予防策を施したりすれば
「ここは巣を作るのには向かない場所だ…。」
と、女王蜂が諦めてくれることもあるかもしれませんが、いつ終わるか分からない戦いに悩みたくない場合は、女王蜂ごと巣を駆除しなければなりません。
手の届かない場所の駆除はどうする?放置してもいい?
アシナガバチの巣の駆除に関するよくある疑問の最後の1つは、かんたんに近づくことのできない、手の届かない場所に作られてしまった巣への対処です。
このような手の届かないアシナガバチの営巣場所の例としては、2階の軒下や植え込みの奥などがあります。
【駆除の必要がないアシナガバチの巣】でも紹介したように、アシナガバチの巣があるのが大人が手を伸ばしても届かない場所で、自分や近隣住民の生活に影響がないのであれば、ムリして駆除する必要はありません。
アシナガバチと対峙したときに備えて、
- アシナガバチが近くに飛んできても、手で振り払わない
- 香水などをできるだけ使わない
- 洗濯物を取り込む際は、アシナガバチがついていないか、よく確認する
などの点を確認して、冷静に対処するようにしましょう。
アシナガバチの巣の駆除に関する情報は、ここまでです。
いかがでしたか?アシナガバチの巣の駆除への不安や疑問は解消できたでしょうか?
後半は、アシナガバチの巣について、より基礎的な情報を紹介していきます。
中には、今後のアシナガバチの巣の予防や対処に使える情報もありますので、興味・お時間があれば、続けてチェックしてみてくださいね。
アシナガバチの巣プチ事典
アシナガバチに巣を作られたことで、
「アシナガバチのあの巣は、何でできているの?」
「いつから巣を作っていたんだろう?」
など、アシナガバチの巣について、気になることが出てきませんか?
ここからは、そんなあなたのために、アシナガバチの巣の特徴や1年の様子を紹介していきます。
アシナガバチの巣や生態について知れば、巣の予防や対処を効果的に行えるようにもなりますので、一緒に確認してみましょう!
アシナガバチの巣の特徴
まずは、アシナガバチの巣の形状や巣を作られやすい場所など、基本的な情報を紹介しましょう。
刺される危険を回避したり、巣作りを予防したりするためには、とても重要な内容なので、ぜひチェックしてほしいと思います!
それではさっそく、スタートです!
アシナガバチの巣の形状とスズメバチの巣との違い
見た目も生態もよく似ているアシナガバチとスズメバチですが、巣は形以外にも多くの相違点があります。
アシナガバチの巣の特徴を表にまとめましたので、スズメバチの巣の特徴と比較しながら見てみましょう。
アシナガバチ | スズメバチ | |
巣材 | 植物の繊維
木の内側の柔らかい皮 |
朽ちた木や樹木の表皮を噛み砕いたもの
アシナガバチより固い部分を使っている |
作り方 | 唾液で固めて形成する
唾液に含まれるタンパク質を利用して丈夫な巣を作る |
唾液で団子状にしてから利用する |
形 | シャワーヘッドのような形
巣穴がむき出し |
【巣の作り始めから約1か月間】
丸フラスコもしくは傘のついた電球のような形 【巣を作り始めてから2か月目以降】 マーブル模様の丸い巣 外被がある 巣穴が見えない場合が多い |
色・柄 | 灰色・茶色がかっていることが多い | 白~茶色
マーブル模様になっている |
大きさ | 直径10 cm~15 cm | 直径10 cm~40 cm
直径1 mを超すものもある |
その他 | 和紙に例えられる
スズメバチの巣より強靭で軽い 耐水性がある |
洋紙に例えられる
アシナガバチの巣に比べ、脆い 湿気に弱い |
スズメバチはアシナガバチより攻撃性が高く、人が巣に近づいただけでも攻撃をしかけてくることがあり危険です。
巣を見れば、アシナガバチとスズメバチをかんたんに見分けられますので、もしスズメバチの巣だった場合は、近づいて巣を刺激しないように細心の注意を払ってください。
アシナガバチの巣が作られやすい場所・環境と対策
家にアシナガバチに巣を作られてしまったら、
「何で我が家に巣を作ったんだろう?」
という疑問も浮かびますよね。
アシナガバチが巣を作りやすい場所や、その特徴を理解しておけば、巣の予防や早期発見・駆除がしやすくなります。
対処法も合わせて紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
【アシナガバチが巣を作りやすい場所の条件】
- 雨風や直射日光を防げる乾燥した場所
基本的に、軒下や枝の茂った木など、風雨を避けられる場所を好みます。
しかしさきほどの表でも紹介したように、アシナガバチの巣はスズメバチの巣に比べて耐水性に優れているため、多少雨が吹き込むような場所でも平気で巣を作ります。
また、直射日光を避けるために、エアコンの室外機の中や換気扇のフードの中に巣を作ることもしばしばです。外に置きっぱなしにしていた植木鉢の中などに巣を作ることもあります。
アシナガバチの巣はスズメバチの巣より小さいので、エアコンの室外機の中のように狭い場所にも巣を作ることができるのです。
このような場所に巣を作られると、見つかるまで時間がかかることがあります。
春から夏にかけて、アシナガバチがうろうろ飛んでいるのを頻繁に見るようになったら、巣がないか、物陰などもよくチェックしてください。
さらに、アシナガバチに巣を作られる場所を減らすために、家のまわりには不要なものを置かず、すっきりさせておきましょう。
- 開放空間
アシナガバチはエアコンの室外機の中などにも巣を作りますが、より多いのは軒下・庭木・ベランダなどの開放空間への営巣です。
民家へのアシナガバチの営巣は、この3か所で半分以上を占める、という報告もあります。
過去にアシナガバチに営巣されたことがある・近所でアシナガバチが巣を作っているという場合は、アシナガバチに営巣されないように、予防策を取るのがオススメです。
日中の気温が暖かいと感じるようになる3月ころから、忌避効果のある殺虫スプレーや木酢液などを使って、対策をしましょう。
ハチの巣の予防については、こちらの記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考になさってください!
- 近くにエサや巣の材料が多い
アシナガバチは、スズメバチに比べると飛ぶスピードが遅く、素早い動きが苦手なので、毛虫や青虫など動きの遅い虫を幼虫のエサとします。
近所に畑があったり、自宅や周辺の家で家庭菜園を作っていると、エサとなる虫が多く捕れるため、あなたの家にアシナガバチが巣を作ることがあるのです。
他所の畑に勝手に手を加えることはできませんが、自宅の庭であれば、植物を整えたりアシナガバチのエサとなる虫を駆除することで、アシナガバチに営巣される可能性を下げることができます。
さらに、近所にアシナガバチの巣がある場合も同様の対策をしておけば、エサを求めてアシナガバチがやってくることも少なくなりますよ。
また、アシナガバチの巣の材料は、木の内側の皮など、柔らかい植物の繊維です。
古い木や木柵、すだれがあったり、家のまわりに木材を積んでおいたりすると、アシナガバチが巣を作りやすくなります。
ですので、アシナガバチが巣に利用しやすいこれらのものを適切に処分したり、片付けたりすることも、アシナガバチの巣の予防につながります。
以下に、アシナガバチが巣を作りやすい場所をあげておきますので、巣の予防や有無の確認の際に参考にしてくださいね。
- 軒下
- 庭の植物
- ベランダ
- ガレージや物置
- エアコンの室外機
アシナガバチの巣の1年の様子
もし、家に作られたアシナガバチの巣をそのままにしておくことにしたら、
「アシナガバチはいつまで活動するのかな?」
「刺されないように注意するべき季節はある?」
ということも気になりますよね。
そこで、アシナガバチの巣に関する情報の最後は、1年を通したアシナガバチの巣の様子を紹介します。
アシナガバチの巣の予防や駆除には、タイミングも重要になりますので、ぜひここで確認して役立ててくださいね。
アシナガバチの巣の建設から仕舞まで
アシナガバチの1年の活動の流れを紹介します。
巣の予防・対処法やほかに注意するべき点も合わせて紹介しますので、確認してみてくださいね。
【3月〜5月ころ】
日中の気温が20℃に近づくと女王蜂が冬眠から目覚めます。
冬眠から目覚めた女王蜂は、花の蜜や樹液を吸って栄養を補給したあと、適切な場所を見つけると巣作りを始めます。
したがって、日中の気温が15℃を超えるようになったら、女王蜂を捕らえるトラップや忌避効果のある殺虫剤を使って、アシナガバチの巣の予防を始めましょう。
また、気温が低い日は洗濯物に紛れ込んで暖を取っていることがあるので、注意が必要です。
【6月ころ】
最初の働き蜂が羽化し始めます。
働き蜂による巣作りが本格化し、女王蜂は産卵に専念するようになるので、巣が拡大するスピードが上がります。
また、働き蜂がエサや巣材を集めに飛び回るようになるので、アシナガバチを見かける機会が増えるのもこの時期です。
この時期にアシナガバチをよく見るようになったら、巣が作られていないか、家のまわりを確認しましょう。
もし働き蜂が近くを飛んでいるときは刺されないように、手で振り払ったり大声を出したりせずに、いなくなるのを待つか、ゆっくりと後ずさって距離を取りましょう。
【7月〜8月ころ】
アシナガバチの活動が本格化します。攻撃性が増しやすいので、巣に近づかないなど、とくに注意が必要です。
この時期の巣の駆除は危険なので、業者に依頼してください。
【8月後半〜9月中旬】
このころになるとオス蜂が羽化し始め、越冬して翌年活動する新女王蜂も誕生します。
オス蜂と新女王蜂はしばらく巣に留まっているため、巣にいるアシナガバチの数が爆発的に増えたように感じるかもしれません。
しかし攻撃性はないか、とても低いため、怯える必要はありません。
ただし働き蜂は、次世代に続く命を養い、守るために、エサの確保や巣の防衛に命がけて取り組んでいます。
ですので、巣や巣のまわりを飛ぶアシナガバチには、近づかないようにしましょう。
【10月ころ】
天気がいい日にオス蜂が集団で飛び回り、新女王蜂と交尾をします。
交尾を済ませた新女王蜂は、冬の寒さを凌げる場所を探し、冬眠の準備に入ります。
このとき、冬眠場所を見つける前の新女王蜂や、役目を終えて寿命が尽きるのを待つ働き蜂やオス蜂が、洗濯物やひだまりで暖を取っていることがあるのです。
アシナガバチが集団でいる場合もあり、
「これから巣を作られるの?」
と思われることもありますが、この時期から巣を作ることはないので安心してください。
ですが、洗濯物に紛れ込んでいたアシナガバチに刺されることもあるので、洗濯物を取り込む際は、中にアシナガバチが潜んでいないかをよく確かめましょう。
新女王蜂以外は、このころから寿命を迎えていくので、最終的に巣は空になります。
【11月〜2月】
新女王蜂だけが寒さを凌げる木の中や石の隙間、枯れ葉の下などで冬眠をし、春を待っています。
しかし、ごくまれにですが、なんと民家の屋根裏や壁の中で冬眠しているアシナガバチがいるのです。
暖房を使って家が暖かくなったとき、間違って目覚めたアシナガバチが家の中に迷い込んでくる、という事例が報告されています。
冬眠の途中なので動きが鈍いことが多く、刺される危険性は低いですが、冬のあいだに家の中で頻繁にアシナガバチを見かけるようになったら、ハチ駆除業者に調査してもらうのがオススメです。
冬になって巣が空になったら…
1年の様子で見ていただいたように、基本的に、アシナガバチの巣は冬には空になります。
その年にその巣で産まれた女王蜂が、春になって冬眠から目覚めたあとに戻ってきて、巣をそのまま再利用することはありません。
しかしほかの動物や昆虫が棲み着いたり、翌年以降、アシナガバチが別の巣を作る際の材料にされることがあるため、巣は撤去してしまうのがいいでしょう。
ハチは変温動物で、気温が下がるほど致死率が上がりますので、冬のあいだにアシナガバチの撤去するなら、1番気温が低くなる1月〜2月がオススメです。
万が一、冬まで生き残った成虫や、羽化の間に合わなかったサナギや幼虫が巣にいたとしても、2月までには死んでしまうためです。
空になったアシナガバチの巣を駆除する際も、念のため殺虫剤をかけてから、巣を取り除きましょう。
まとめ
ここまでお読みいただきありがとうございました。
今回の記事では、アシナガバチの巣に関する基本情報と、駆除のための情報をまとめました。
アシナガバチの巣に関する、あなたの不安や疑問を解決することはできたでしょうか?
最後に、この記事のポイントをおさらいしましょう。
- アシナガバチの巣は、形を見ることで、スズメバチの巣とかんたんに見分けられる
- アシナガバチの巣は、駆除の必要がない場合もある
- アシナガバチの巣を駆除するには、自分で駆除する以外に、ハチ駆除専門業者に依頼することもできる
- アシナガバチの巣の特徴を知れば、巣作りの予防や巣の駆除に役立てることができる
アシナガバチの巣について理解を深め、アシナガバチと上手に付き合っていけるようになるといいですね。