益虫といわれるアシナガバチは何に役立っているの?巣はどうすべき?

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紫陽花の蕾に止まるアシナガバチ

アシナガバチは人間を刺すこともあるので、人間に害を与える害虫だと思っている人も多いでしょう。

一方、アシナガバチは益虫とも言われています。しかし、どのような形で役に立っているか、知らない方も多いと思います。

アシナガバチの巣を見つけたら、即駆除した方が良いと考える人が大半かもしれません。ですが、アシナガバチがもたらす利益について理解できたら、対応も変わってくるかもしれませんよね。

ここでは、アシナガバチがもたらす利益と、巣を見つけたときの対処法について紹介していきます。

益虫といわれるアシナガバチは、どんなことに役立っている?

食害に遭ったキャベツ

ハチは攻撃的なイメージがありますが、アシナガバチはおとなしいので人間に襲いかかることは少ないです。そして、人間に利益をもたらす益虫だと言われています。

アシナガバチが益虫だと言われているのは、人間にとって害となる虫を食べてくれるからです。

アシナガバチは毛虫やイモムシを自分たちの幼虫のエサにしています。これらの毛虫などは、毒を持っていたり、畑の作物や庭の植物などに被害を与えたりと、人間にとって厄介者になる場合があります。

このようなときにアシナガバチがいれば、人が毛虫などを駆除する手間が省けるのです。「アシナガバチを駆除しすぎてしまったために、毛虫が大量発生した!」なんてことも起こりうるかもしれません。

それを考えると、アシナガバチの巣を見つけたとしても、よほどの危険性がない限り、駆除せず傍観するという対応も選択肢の1つになりますね。

アシナガバチの巣を見つけたらどうしたらいい?

植物を背景に浮かぶクエスチョンマーク

アシナガバチは益虫といっても、巣を見つけたら危険を感じて駆除しようと考える人が大半です。

場合によっては駆除しなくても問題ないことがあるので、適切な対応について理解しておくと役立ちますよ。

駆除したほうがいい巣と駆除しなくてもいい巣

アシナガバチの巣は、必ず駆除しなければならないものではありません。駆除するべき巣と駆除しなくてもいい巣があるので、その違いを知っておくと役立ちます。

  • 駆除したほうがいい巣の条件

駆除したほうがいい巣とは、人間の生活圏内にある巣です。たとえ、巣を攻撃するつもりがなくても、アシナガバチがおとなしい性格の持ち主でも、巣が近くにあると襲われるリスクが高くなります。

例えば、玄関のすぐ脇・人通りが多い歩道に面した生け垣・洗濯物を干す場所の周辺などに作られてしまった巣は、駆除したほうがいいでしょう。

誤ってハチの巣に触れてしまったり、子どもが巣にいたずらを仕掛けたりすると、アシナガバチによる攻撃を受けるかもしれません。

  • 駆除しなくてもいい巣の条件

人間が近づく可能性が少ない場所にある巣や10月以降に発見した巣については、無理に駆除する必要はありません。

人間が近づくことがなければ、攻撃を受けるリスクも低くなります。また、10月以降のアシナガバチは冬眠に入ったり、寿命を迎えたりと、活動も低下してくるので、被害に遭う危険性も少なくなります。

アシナガバチの巣を見つけたら、こんなことに注意しましょう

アシナガバチの巣を見つけて、駆除する必要がないと判断したときや、自分の敷地以外でアシナガバチの巣を見かけたときに注意するべき点を理解しておくと、被害に遭うリスクを減らせますよ。

  • むやみに近づかない

アシナガバチはおとなしい性格ですが、巣が攻撃を受けたと認識したときは人間にも攻撃を仕掛けてくるので、むやみに近づかないことが大切です。

  • 走って逃げない

アシナガバチが近くにいると怖くてその場から走って逃げたくなりますが、攻撃を受ける危険性が高くなるので走り去るのはおすすめできません。

走って逃げるのではなく、ゆっくりと後ずさりしながらその場を立ち去るのがおすすめです。

アシナガバチの巣の予防〜上手く共生するために〜

アシナガバチと巣

アシナガバチが益虫とは聞いても、やはり近くに巣を作られるのは困るという人も多いでしょう。そこで、巣を作られないように予防するコツについて、押さえておきましょう。

殺虫剤や忌避剤を使って予防する方法があります。

アシナガバチが巣作りを始めるのは春頃なので、巣を作られる前に予防をするのがおすすめです。アシナガバチが巣を作りそうな家の軒下やベランダなどに、殺虫剤をまいておきましょう。

また、木酢液などを使う方法もあります。

殺虫剤も、木酢液などの忌避剤も、時間の経過とともに効果が薄れてくるので、定期的に繰り返し使用すると効果が長持ちします。

こちらの記事で、ハチの巣の予防法について詳しくまとめていますので、ハチの巣予防を実践したい方はぜひ読んでみてくださいね!

まとめ

この記事のポイントとしておさえてほしいのは以下の3点です。

  • アシナガバチは毛虫やイモムシを食べてくれるので益虫である。
  • 人間が近づく場所でなければ、アシナガバチの巣を無理に駆除する必要はない。
  • 近くにアシナガバチの巣を作られるのが嫌な場合は、忌避剤などを使って予防対策を行うようにする。

ポイントをおさえて、アシナガバチと上手く共生できるといいですね!