自宅で雨漏りしているのを見つけたら、一刻も早く直したいですよね。でも実際に雨漏り工事をする場合、どれくらいの期間がかかるかというのは気になるところです。
「雨漏りの工事って場所によってかかる期間が変わるの?」
「どんな業者に頼めばいいの?」
などといった疑問にお答えします。
今回は「雨漏り工事にかかる期間の目安」についてまとめてみました。
目次
雨漏り工事にはどれくらい時間がかかる?
雨漏り工事にかかる期間はどれくらいなのか、ズバリ知りたいところですよね。けれども雨漏りは、原因、場所、範囲、被害状況などによって工事内容が変わるため、一概に工事期間がどれくらいなのかを明示することはできません。
次に、場所別に雨漏り修理期間の目安をまとめたものを紹介いたします。
【場所別】雨漏り工事の修理期間目安
雨漏りの工事は、場所や工事内容によって修理期間が変わります。雨漏り修理は足場を組んで作業することが殆どですが、足場の設置・解体にそれぞれ1日ずつが含まれます。
また工事個所が一か所で済むこともありますが、複数に及ぶことも多くあります。その場合は同時に工事できるのか、一つの工事を待ってから行うのかによってかかる期間も変わります。
屋根
屋根を修理する場合は、すぐに直すことのできるコーキングなどの小規模工事から、塗装やカバー工法といった時間のかかる工事など、その内容によって大幅に工事期間が変わります。スレート屋根や日本瓦などの屋根の種類や、関わる職人の数によっても工事期間は変動することがあります。
他にも隣家との境界が狭い、屋根の勾配がきつい、作業車用の駐車スペースがないと言った条件でも作業スピードは遅くなりがちです。
またソーラーパネルを設置しているお宅では、移設が必要になる場合もあります。その場合は移設分の工期が加算されるため注意が必要です。
- コーキング充填工事…数時間ほど
- 塗装工事…2週間ほど
- 屋根全体の葺き替え…3日~1週間ほど
- カバー工法…1週間ほど
外壁
外壁が原因で雨漏りをする場合、塗装をするケースが多くなります。塗装作業を行うにあたって、予め高圧洗浄をしたり下地を塗ったりといった工程が必要になるため、工期は長くなりがちです。
- 塗装…2週間ほど
- 張り替え…2日~2週間ほど
- 重ね張り…10日ほど
ベランダ・屋上
ベランダや屋上は構造上、雨漏りがしやすく、どんな工法を採用するかによって工期が変わります。一般的にはFRP(繊維強化プラスチック)を使った防水工事が最も多く施されます。
他にも
- ウレタン樹脂塗料を塗るウレタン防水工事
- 防水シートを下地に貼り付けて防水する防水シート工事
- 合成繊維不織布にアスファルトを染みこませて防水シートを貼り重ねるアスファルト防水
といった工法があります。
- FRP防水工事…1~2日ほど
- ウレタン防水、シート防水、アスファルト防水工事…下処理によって3~5日かかることもある
窓(サッシ)
窓の交換であれば1日程度で済むことが殆どです。特に天窓は雨漏りしやすい要素が多いのですが、板金加工などをすることで直すことができます。その場合でも半日~1日ほどで済むことが多いようです。
- コーキング充填…数時間
- 窓(サッシ)交換…1~3日ほど
窓そのものの修理であればそれほどの期間はかかりませんが、壁や床などに被害が及ぶ場合、期間がそれ以上に伸びるので注意が必要です。
家の広さや被害状況、天候によっても左右する
上記で紹介した期間はあくまでも目安であり、家の広さや被害具合、天候などによって左右されることもあります。
家が広い場合は屋根の面積も広くなるため、その分工期も長引きます。他にも家の形が複雑であったり、壁の形状が特殊であったりする場合も工期が伸びることが多くなります。
被害具合が目に見える範囲内に収まればいいのですが、予想以上に範囲が広がっていたり深刻になっていたりする場合もあります。実際に屋根や壁を剥がしてみて初めて被害状況がはっきりわかるという場合は、工事期間を長く見積もっておく方が無難でしょう。
被害状況がひどく、工事個所が複数になる場合は、一つの工事が終わってから次の場所へと順を追って工事しなくてはならないこともあります。その場合は最低でも1~2か月はかかると見積もっておきましょう。
また最も工事期間が左右されやすい理由は天候によるものです。好天が続けば工期が短くなる可能性もありますが、雨が続いたり風が強かったりする場合は工期が伸びることも考えられます。原則として雨漏りの工事は、雨が降った場合は中止になるということを覚えておきましょう。
工事開始までに時間がかかることも…!
工事にかかる期間は上で紹介した通りですが、工事を開始するまでに時間がかかる場合もあります。
例えば工事前に資材を搬入したり、近隣に工事の周知をしたり、作業用の足場を設置したりといった、工事とは直接関係ない工程で時間がかかることもありますが、ある程度は仕方ないと言えるでしょう。
このような工程に関係なく、職人の手配などにもたついて工事を始めるタイミングが伸びてしまうのは非常に悔しいですよね。業者の対応があまりにも緩慢で信用ならない場合は、違う業者に依頼することも検討してみましょう。
ただし工期を短縮するために突貫工事になってしまっては意味がありません。確実に雨漏りを止めるためにも、作業を急かしたり焦ったりするのはやめましょう。
業者を決める時に最優先すべきこと
修理をするとなったら、次は業者選びです。でも「一体どこの業者に頼めばいいの?」という疑問が湧いてきますよね。
業者を選ぶ際は、以下のポイントに注意して決めるようにしましょう。
きちんと原因を特定してくれる
雨漏りを修理する際に最も大切なことは、きちんと原因を特定することです。
原因を突き止めないまま応急処置程度に修理しても、雨漏りが再発してしまう恐れがあるばかりか、被害が広がってしまったり他の箇所にまで雨漏り被害が及んでしまったりすることもあります。
原因を特定するには、
- 目視調査
- 散水調査
- 赤外線サーモグラフィ調査
- 水分計調査
- 発光液調査
- 解体調査
など様々な方法があります。ろくな調査もせずに見積もりを出してくる業者は要注意だと言えるでしょう。
アフターフォローがついている
雨漏り修理業者を選ぶ際、絶対に外すことのできない条件はアフターフォローがついていることと、その内容です。
優良業者であれば、施工後に雨漏りが再発したときに無料で修理をしてくれる保証期間が設けられています。業者によって保証期間や保証内容が変わるので必ず確認しましょう。
雨漏りの原因は複雑で、専門業者でも一回で原因を特定&修復しきれないこともあります。そんなときのために、目先の値段だけにとらわれず、アフターフォローの内容も重要視しましょう。
質問に丁寧に答えてくれる
雨漏りを修理するとなると、素人ではわかりにくい専門的な知識が必要になることがあります。わからないことがある場合は遠慮せずに質問するようにしましょう。そのような質問をけむに巻いたり雑に対応したりするような業者は避け、丁寧に質問に答えてくれる業者を選ぶようにしましょう。
雨漏り修理は近隣住民との関係にも関わる場合があります。後々遺恨を残さないためにも、些細なクレームでも真摯に対応してくれる業者を選びましょう。
また、「今日中に契約しないと大変なことになりますよ」「今すぐ契約してくれたら被害は軽くすみますよ」など、やみくもに不安を煽るような業者は避けた方が安心です。
まとめ
雨漏り工事期間の目安についてまとめてみました。 工事中は外出を制限されたり生活基盤が狭まったりと、何かとストレスが溜まり勝ちになります。なるべく迅速に、丁寧に対応してくれる業者を選ぶようにしましょう。
今回の記事のポイントとして押さえてほしいのは以下の3点です。
- 雨漏りの工事期間は、雨漏りの原因、場所、範囲、被害状況などによって変わる。
- 他にも天候や職人の数によって期間が左右されることも多々あるため、業者に確認した方がよい。
- 業者を選ぶ際は、雨漏りの原因をきちんと特定し、説明などを丁寧に行い、アフターフォローがしっかりしている業者を選ぶようにする。
ポイントを押さえ、なるべく早めに雨漏り対策を取りましょう。