近年ではモニター付きはあたりまえ、家中どこにいても子機で対応できるインターホンや録画機能を兼ねそろえた機種がぞくぞく発売されています。さらにアプリと連動して、外出先でもお手持ちのスマホで対応できたり、電気錠の開閉ができるインターホンなどの最新機能が満載です。
インターホンは来客を知らせるだけの道具から、高い防犯性や利便性でゆたかな暮らしのためには欠かせないツールになってきました。
この記事では、インターホンの購入を検討中の方や、家を新築される方、防犯を強化したい方に最適なインターホン選びのお手伝いをいたします。
目次
インターホンの機種の種類と、選ぶときのポイント
インターホンを製造・販売している会社は少なく、Panasonic(パナソニック)とアイホンがほとんどのシェアを占めています。ですので、一見すると似たようなタイプが多いように見えますが、機能や取り付け方もさまざま。価格も安いものですと3千円〜、高いものは10万円以上と幅広くラインナップされています。
どの商品を選ぶか悩んでいるあなたに、インターホンの特徴的な機能をご紹介していきます。
モニターなしの通話のみタイプ
インターホン選びで真っ先に考えるのが「モニター付きにするか、しないか」です。 近頃、マンションなどの集合住宅では、モニター付きが当然のように設置されています。しかし戸建ではまだチャイムのみの音声インターホンが根強く残っているようです。
「うちは家族も多いし、ご近所付き合いもあって心配ないわ」という方には、電話だけのインターホンでも問題ないでしょう。価格が安いのもこのタイプで、3千円前後で販売されています。
オートロックなしでも大丈夫!女性の一人暮らしにオススメなモニター付きインターホン
女性の一人暮らしには、断然モニター付きインターホンをオススメします。 宅配や来客の予定がないのに、突然インターホンが鳴るとビックリしますよね。出たくない相手や不審者など、外に出なくても確認できるので、トラブルを未然に防ぐことができます。
「私のマンションにはオートロックがなくて不安」という方も大丈夫!賃貸住宅でも工事不要で設置できるドアモニターがあるんです。設置方法は、玄関のドアにカメラを引っ掛けて固定するだけ。引越しのときも簡単に取り外せるので、新しい住まいでも使用できます。賃貸の場合は、ひとこと大家さんにカメラを設置することを伝えおきましょう。
子どもやお年寄りの留守番にオススメな録画機能付き
小さいお子様やお年寄りの方が留守を預かることが多い場合は、モニター付きに加え「録画機能」がついている機種がオススメです。
子どもがひとりで留守番をしていて、誰かが訪ねてきたけど分からなかったという場合も、録画機能があれば、親が帰宅してから確認することができます。録画には「静止画タイプ」と「動画タイプ」があり、SDカードに保存されます。
留守が多い共働き世帯にはスマホ連動タイプ
家を空けていることがほとんどという共働き世帯にオススメなのが、スマホ連動型インターホン。モニターの親機をインターネットに接続すると、チャイムが鳴ったらお持ちのスマートホンにお知らせが届きます。リアルタイムで映像と音声が確認でき、対応することが可能です。
外出中に宅配が来ても「18時以降にまたきてもらえますか?」「もうすぐ家に着くので少しお待ちいただけますか?」など、二度手間を防ぐことができます。
二世帯住宅に最適な自動転送ができるインターホン
「二世帯住宅だけどインターホンは別々にしたい。でも不在時は対応してほしい」そんなわがままを叶えてくれる自動転送機能がついたインターホン。どちらかが外出するときに自動転送機能をセットしておくと、突然の来訪者の呼びだしが転送されて対応が可能。各家庭のプライバシーが保てるうえに、困ってるときは助け合う、という理想のコミュニケーションがとれますね。
また子機を使って世帯間同士の通話ができるので、お互いの様子を確認し合うこともできます。「これから出かけてくるね。」「何時には帰宅します。」などと交わすことで、防犯にもつながります。
家族が多い方や戸建てにピッタリの子機増設タイプ
通常、インターホンの親機はリビングなどに設置されている方が多いですよね。じつは戸建の場合、家事をしているとチャイムの音に気付かないといったことが起こります。
そこでオススメなのが子機を増設できるタイプのインターホン。家中どこにいてもワイヤレス子機で対応できるので、2階で洗濯物を干していたり、お風呂そうじをしていて気付かなかったということが軽減されます。
また、今は子どもが小さいけど、大きくなったら子ども部屋に子機を置きたいという場合は、インターホンが増設できるタイプかを確認しておきましょう。
おすすめの人気インターホン10選!
インターホンにはざまざまな機能があることが分かりましたね。次はそれぞれの機能ごとにオススメの商品をピックアップ! タイプ別に2機種ずつご紹介していきます。
チャイム式からモニター付きに!電池式で手軽に交換!
- ワイヤレステレビドアホン(メーカー:パナソニック,型番:VL-SGD10L)
画面は小さめですが、電池式で設置が簡単にできるのが特徴です。配線が面倒な方、機械にさわるのが苦手な方にオススメ。また親機はワイヤレスになっていて、家中持ち運ぶことができます。戸建の方や家事で忙しい主婦の方にも向いています。また静止画を100件保存することも可能です。
- 仕様
- 静止画録画機能
- 電池式
- 画面2.7型
- ワイヤレス
- ワイヤレステレビドアホン(メーカー:アイホン,型番:WL-11)
こちらも配線工事が不要の電池式タイプのドアホンです。玄関先を広く見せてくれる広角カメラは、左右110度を確認できるワイド画面。また自動録画機能で静止画を1件の来訪者につき3画面、100件まで記録できます。デザインも高級感があり、どんな家にも馴染むシャンパンシルバー色を使用しています。
- 仕様
- 静止画録画機能
- 電池式
- 画面2.4型
- ワイヤレス
ワイド画面とLEDライトで夜間の来客も安心
- テレビドアホン2-2タイプ(メーカー:パナソニック,型番:VL-SV39KL)
広角レンズで左右170度、上下約130度と広い範囲が確認できるインターホン。気になるところは「ワイド・ズームボタン」で2倍にして確認することが可能です。
夜間の来客は画面が暗くみえづらいということがありますが、LEDライトがついているので安心です。また来訪者にとっても眩しくないという電球色を使用。SDカードに1件約30秒の動画を録画することもできます。32GBのメモリーカードを使用すると、最大3000件の録画が可能です。
- 仕様
- 電源コード式
- 動画録画機能
- 3.5型液晶画面
- LEDライト付き
- ROCOタッチ7(メーカー:アイホン,型番:KG-88)
ワイド画面にタッチパネルの機能をつけたROCOタッチ7。従来のサイズに比べるとかなり大きな7型の画面サイズは、タッチして使用するのに十分なサイズです。また背の高い人から小さな子どもまで、広範囲を確認することができます。
親機だけでなく、子機に画面がついているのも使いやすいポイント。ワイヤレス子機は3台まで増設できるので、家のどこにいても安心して来客に対応することができますね。
またこちらのインターホンは二世帯住宅にもオススメ。どちらかが不在のときに使用する「自動転送機能」も兼ねそなえています。
- 仕様
- AC電源プラグ式
- 動画録画機能
- 7型液晶画面
- LED照明
- タッチパネル
スマホと連動して使う最新インターホン
- 外でもドアホン(メーカー:パナソニック,型番:VL-SWH705KS)
パナソニックが開発した、外出中でも来客に対応できるスマホ連動のインターホン。「ドアホンコネクト」というアプリをダウンロードして、最大4台のスマートホンに接続することができます。
ほかにも最新の技術が盛りだくさん。屋外にセンサーカメラを設置したり、屋内にスイングカメラを設置することも可能です。不審者の感知はもちろん、自宅に飼っているペットの様子を外出先でみれたりと大変便利。
ワイド画面はタッチパネル式になっていて、より詳しくみたい箇所を画面にタッチするだけでズームで確認できます。
- 仕様
- 電源コード式
- 動画録画機能
- 7型ワイドカラー
- LEDライト
- タッチパネル
- スマートフォン連動テレビドアホン「WP-24シリーズ」(メーカー:アイホン,型番:WP-24A)
アイホンが発売したスマホ連動型ドアホンは、来客を外出先で確認できること以外にも多彩な機能をご用意。宅配ボックスと連動し、宅配ボックスを誰かが開けると自動で録画開始。だれがいつ何を入れたかが、どこからでも確認できるという最新のシステムです。
スマートホンは最大4台まで接続ができ、モニター付きのワイヤレス子機も3台まで設置できます。
- 仕様
- 電源直結式
- 動画録画機能
- 7型ワイド
- LEDライト
- タッチパネル
家中まるごと安心のホームセーフティ機能
- 家じゅうどこでもドアホン(メーカー:パナソニック,型番:VL-SWD302KL)
その名のとおり、こちらの機種は家の中のどこいても対応できるドアホンでありながら「電気施錠操作」が可能な最新のインターホンです。電気錠とは、電気で動作する錠前のことをいいます。一般的なカギはつまみを回して施解錠するのに対し、電気で動かすのでより防犯性が高いといわれています。
来訪者があると、家の中から鍵の開閉ができるのとても便利。またオプション品として「開閉センサー」や「ドアセンサー」も販売されています。このセンサーをドアホンとつないでおくと、不審者が窓やドアから入ったときにドアホンに知らせてくれるシステムになっています。
- 仕様
- 電源コード式
- 動画録画機能
- 3.5型モニター
- LEDライト
- 電気錠連動
- 火災報知機連動機能
- モニター付きドアカメラ(メーカー:パナソニック,型番:VS-HC400-W)
「インターホンの機種選びのポイント」でもご紹介しましたが、自宅のドアに簡単にカメラを設置できるドアホンです。 インターネット環境がなくても使用でき、設置も簡単にできるのが特徴です。購入したときにドアカメラとモニター親機のペアリングはされているので、ご自身で設定する必要はありません。
オートロックがついたマンションでも、住人が入るのと同時に侵入してくる不審者。突然、自宅のチャイムがなったりすると怖いですよね。そんなとき、このカメラを自宅のドアに設置しておくと、ドアスコープからのぞいたりしなくても人物を特定できます。
ネット接続をすることで、外出先でもスマートホンで来訪者の確認・対応も可能です。
- 仕様
- 動画録画機能
- 電池式
- 2.7型カラー液晶ディスプレイ
- ワイヤレス
モニターなし、音声タイプインターホン
- 乾電池式インターホン「デミトーク」(メーカー:アイホン,型番:TCS-MH)
昔ながらのチャイム式のドアホンです。来訪者がチャイムを鳴らしたら、家の中に設置されている受話器タイプの親機で対応するシンプルなつくり。電池の寿命を知らせてくれるインジケーターがついています。
乾電池式の場合、2年間は作用するといわれていますが、液だれなどのトラブルを未然に防ぐためにも、メーカーは1年に1度の交換を推奨しています。
また電池交換が面倒という方には、AC電源直結式の商品「TCS-1A-T」がオススメです。
- 仕様
- 乾電池式
- 海外製ワイヤレスチャイム(メーカー:EIVOTOR,型番:インターホン チャイムセット)
シルバーと黒のメタリックなデザインが、日本製にはないドアホン。海外製品のため店頭販売はなく、インターネット販売のみのようです。
ワイヤレスで取り付けは簡単。本体を3M粘着テープで設置して完成です。ドライバーも付属されているので、乾電池さえあればすぐに使用可能。ただし説明書が英語表記という難点も。
防水性がないため、雨よけなどの対策が必要になります。人と違ったインターホンを付けたいという方にオススメできる商品です。
- 仕様
- 電池式
- 音量調節可
工事不要のワイヤレスインターホンなら交換は簡単
チャイム式や音声のみのドアホンをご使用されている方でも、配線工事不要で取り付けられる「ワイヤレスインターホン」をご紹介します。
とくに技術がなくても、ドライバー1本があれば既存の本体を外し、新しいドアホンを設置することが可能。電源は乾電池を使用し、コード不要の無線通信によって通話やモニター表示を可能にします。
取り替えが可能なのは次のタイプです。
- 電源コード式(電源コードをコンセントからひく)
- 乾電池式
取り換えができないのは「電源直結式」といって壁の中から電源をとっているタイプです。
モニター付きのインターホンも1万円前後から販売されています。工事が不要でしたら本体価格のみでインターホンの交換ができますよ。
インターホンの交換や新設の費用と注意点
配線工事が必要なインターホンの場合、電気工事士の資格が必要になります。
素人が取り扱い禁止のインターホンは?
壁から電源をとっているタイプの場合、感電の恐れがあるので必ずプロに依頼してください。本体を取り外すと細い配線と別に太いコードが付いているのがこのタイプです。ご自身の判断で電源コードを取り外したりしないよう注意しましょう。
交換費用の目安
チャイム式から電源コード式のモニター付きに変更するとき、室内側のチャイムが天井近くに設置されていることがあります。この場合は顔の高さまで本体の位置を変える必要があります。既存の機器を取りはずして、配線を伸ばす作業も発生しますので、本体とは別に4万〜5万円の費用がかかります。
同じタイプのインターホンの交換であれば、チャイム式の場合5千円〜、モニター付きは2万円〜となります。
新設費用はどのくらいかかる?
新設する場合は、工事費用がかからないワイヤレスインターホンがオススメ。コンセントから電源を取るタイプも、DIYが得意な方であればご自身で設置可能です。業者に依頼すると1万円〜になります。
インターホンを使用していないという方は、一度電器屋さんに足を運んでみましょう。暮らしがぐっと快適になりますよ。
インターホンの替えどきはいつ?
インターホンの寿命は一軒家の場合が10年、集合住宅の場合が15年といわれています。購入してから10年以上経過している場合は、いつ故障してもおかしくないため早めに取り替えることをオススメします。
インターホンが故障したらやること
インターホンが故障したらすみやかに原因をつきとめ、自分で対処するか業者に依頼するかを判断しましょう。ほったらかしておくと、緊急時などにチャイムに気づかないということが起こりますので、早急に対処しておくことが大切です。
故障や不具合の原因は?
インターホンは電子機器ですので、劣化などにより不具合が生じたり故障したりします。主な原因は電池切れや結露、配線トラブルになります。次のような症状が発生したら故障をうたがいましょう。
- チャイムを押しても無反応
- 音声が聞きとりづらい
- 雑音が入る
- チャイムが鳴りっぱなし
- 画面がうつらない
- オートロックが開けられない
自分でできる故障の確認方法
インターホンに不具合が発生したら、親機と子機の両方を確認します。
- まずは親機の電源が抜かれていないか、電池切れではないかを確認。
- 呼び出し音や通話音が低くなっていないかチェックする。
- 配線式の場合は、電源を抜いてからドライバーを使用して本体を外します。
- 中の配線が外れていたら、つなぎあわせて本体を戻しましょう。
- 親機に問題がないと確認ができたら、子機を見ていきます。
- 親機と同じように本体を取り外し中の配線をチェック。
- 配線に問題がなかったら、本体を元どおりにして業者へ依頼しましょう。
一軒家の方は、町の電器屋さんや家を施工した会社に連絡します。マンションなどの集合住宅の場合は、賃貸・分譲にかかわらず管理会社を通して依頼をしましょう。
まとめ
今回の記事では、インターホンの種類とオススメのインターホンを紹介しました。インターホンにはさまざまな種類があることがわかりましたね。
この記事のポイントはつぎの4点です。
- インターホンは家族構成やライフスタイルに合わせて選ぶ
- 工事が不要なタイプのインターホンは、本体価格のみで手軽に導入できる
- 電池式のインターホンは、毎年電池を交換するのがよい
- 10年以上経過したインターホンは、故障する前に、早めに交換するのがよい
ちょっとしたポイントを押さえて選んだり、定期的にチェックやメンテナンスを行ったりするだけで、より快適にインターホンを使えるようになります。この記事が、あなたのより便利な生活に役立ったら嬉しいです。