「気づかないうちに、家に蜂の巣が作られていた…! どうしよう、怖い!」
「巣が大きくならないうちに取り除きたい! でも、方法がいまいちわからない…」
みなさん、こんにちは。
一昨年去年と、2年連続で家に出来てしまったアシナガバチの巣を自力で駆除した戦績のある「蜂さんバスター主婦」ことスミカル編集部の橘です。
この記事を見ているということは、みなさんも蜂に日常を脅かされている真っ只中であることと思います。
皆さん実感していらっしゃる通り、蜂ってメチャクチャ怖いですよね。
あの「ブ〜ン」という羽音と、仮面ライダーみたいな顔は思い出すだけで鳥肌です…!
私が最初に巣を作られたのは家のベランダ。
「天気も良いし、外で洗濯物でも干すか〜」と思ったところでファーストコンタクト…!
物干しの隅っこにせっせとマイホームを建設する4〜5匹の蜂(わりとデカイ、3cmくらい)。
…もう、あのときの恐怖といったらなかったです。
うちには小さい子供もいるし…。
怖くて色々調べたところ、蜂が洗濯物にまぎれこんでしまって刺されることもあるみたいです。想像しただけで恐ろしい…!
いつ怒らせてしまうかわからない以上、おとなしく共存しようとはいかないのが人間と蜂の関係。
みなさんも、気づいてしまったからには「一刻も早く駆除したい!」とお思いのはず。
…ですが、刺されることを考えるとやっぱり怖いですよね。
というわけで今回は!
- 自力で駆除できる/できない巣の見分け方
- できるだけ怖くない方法で、スムーズに蜂の巣を駆除する方法
- 戻り蜂対策と、来年以降の巣作りを徹底予防する方法
主にこの3点について、自力で蜂の巣を駆除した経験がある私の体験談を活かして紹介していきたいと思います。
2年連続で蜂さんと実際に戦ってきたからこそ、徹底した駆除方法はもちろん、駆除したあとの予防法までバッチリ研究済み…!
「繰り返し蜂の巣を作られている」という方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ちなみに、自分で駆除できない巣はハチ駆除の専門業者か自治体に相談するのが確実です。
そちらについても詳しく紹介していきますね!
この記事が、蜂の巣に悩むすべての方の不安を少しでも和らげることを祈って…!
目次
自力で駆除できる蜂って? まずは蜂の種類をチェック!
「よし! そうと決まれば駆除の方法だ!」
…と、行きたい気持ちは山々ですが、まずは最初に「自分が駆除する蜂の巣の危険度」を知っておきましょう。
蜂とは一口に言っても、種類はたくさん。
姿かたちや大きさはもちろん、危険度も種類によってぜんぜん違うんです。
結論から言うと、スズメバチの巣でなければ、自力での駆除は比較的安全です。
スズメバチの巣の駆除は他の蜂に比べてかなり難易度が高いため、まずは駆除対象が「スズメバチであるかどうか?」というのを注意して見てください。
蜂の巣の種類の見分け方は?
まずは、蜂の巣と周りにいる蜂をよく観察しましょう。
近づきすぎて警戒されるといけないので、スマホカメラのズーム機能を使って見るとGOODです。
人を刺す危険性があり、駆除の対象となる主な蜂は、「ミツバチ」「アシナガバチ」「スズメバチ」の3種類です。
ミツバチ | アシナガバチ | スズメバチ | |
蜂の特徴 | ・体長:1〜2cm ・ずんぐりむっくりした体つき ・小さくて色は黒っぽい |
・体長:1.5〜2.5cm ・胴体がくびれてスラッとしている ・足をぷら〜んとぶら下げてフラフラ飛ぶ |
・体長:2〜3.5cm ・アシナガバチに比べ、胴体が太い ・すばやく直線的な動きをする |
巣の特徴 | ・平べったい板状 ・巣を並べて作ることがある |
・巣穴がむき出し ・茶碗をひっくり返したような形状 |
・初期状態は巣穴がむき出し or トックリ型 ・次第にマーブル模様のボール状になる |
危険性 | 小 | 中 | 大 |
危険性は、ミツバチ < アシナガバチ < スズメバチの順に高くなります。
スズメバチは、縄張り意識がとても強く、巣に近寄るだけで威嚇・攻撃してきます。
黒いもの、匂い、音、動きにも過敏に反応するため要注意!
ミツバチ・アシナガバチは比較的温厚な性格で、こちらから巣にちょっかいを出さなければ、攻撃してくることはありません。
ただ、巣に近づきすぎてしまったり、振り払おうと手を出すと刺される危険性は大いにあります。
さらに、ミツバチ・アシナガバチは、種類によってはスズメバチの食料にあたる存在でもあるため、スズメバチを引き寄せてしまう可能性もあります。
【スズメバチの巣の場合】自力で駆除できるのは初期状態のみ
「家につくられていた巣がスズメバチの巣だった…!」
「じゃあ、自力での駆除はできないの?」
…というと、必ずしもそうではありません。むしろ、初期状態なら駆除は狙い目です。
蜂の活動のピークは夏。4月〜6月頃はまだ、嬢王蜂(+働き蜂数匹)が巣をせっせとこしらえている状態。
巣も、下の画像のようにまだ巣穴がむき出しであったり、トックリ型をしています。
これが、7〜8月以降になると成長してボール状に…!
蜂の個体も一気に増え、防衛本能も強くなって攻撃性が高くなります。
ボール状の巣は出入り口が1つあいているだけで、外側はウロコのように硬い皮に守られている状態。
外から見てどのくらいの蜂が潜んでいるのかもわかりません。
入り口にスプレーをかけても、中の蜂にすぐには届かず。
一気に飛び出してきた大量の蜂に、反撃のチャンスを与えてしまう可能性も…!
スプレーを差し込んで噴射という手もありますが、蜂との距離が近くなる&差し込んだところから巣を破壊してしまう恐れもあるため、おすすめできません。
というわけで… すでにボール状のスズメバチの巣ができているという方は、無理せず業者さんにお願いするようにしましょう。
【ミツバチ・アシナガバチの巣の場合】自力で駆除できるのはサイズが15cm以下のもの
ミツバチ・アシナガバチの駆除はスズメバチに比べると安全に行うことができます。しかし、巣のサイズによっては要注意!
特にミツバチの巣は、年をまたいで繰り返し使われることもあり、最大サイズは1mほどにもなります。
画像のように、板状の巣を何枚も並べて何枚も作る傾向も。
こうなってくると、個体の数はなんと約5万匹にもなると言われています…!
ミツバチ・アシナガバチは比較的温厚だとはいえ、巣の危機を察知したなら命がけで戦いを挑んできます。
個体の数が多いと、さすがに返り討ちにあう危険性もでてきます。
というわけで… もし巣がミツバチ・アシナガバチのものだったとしても、目安として【サイズが15cm以上】の場合は、無理せず業者さんにお願いするのが安全です。
※15cm=千円札の横幅程度です!
【自分で出来る】スムーズに蜂の巣を駆除する方法!
自分の家にある巣が、自力で駆除できるかどうかはお分かりいただけましたでしょうか。
ここからは、具体的に蜂の巣を自力で駆除する方法について説明していきます!
蜂の巣駆除に適した時間帯は?
蜂の巣を駆除するのに適した時間帯は、夕方〜夜。
日が沈んでから2時間ほど経過した頃を目安に行いましょう。
みなさんが思い浮かべるような、「昼間っから蜂を退治〜!」なんてのは、実はテレビならではのオモシロ演出…。
働き蜂たちが全員お家に帰っている、かつ、ホッと一息ついて動きが鈍ったところを静かに狙うのが賢いやり方なんです。
自力で蜂の巣を駆除するときに用意する道具は?
では続いて、駆除のときに用意する道具について見ていきましょう。
防護服
蜂の巣に立ち向かう以上は、こちらの防御力を高めることは必須。
本当は、業者さんが使えるような防護服があれば良いのですが… かなりお値段がするため、ここでは以下の2点について紹介します。
- 【Amazonで買える】防護服3点セット(3,000円)
- 【身近にあるものでできる】自作防護服の作り方
※お住まいの地域によっては、市役所で防護服の無料貸し出しがあるようです。気になる方は、「◯◯市 蜂」などで検索をかけてHPをチェックすることをおすすめします。
【Amazonで買える】防護服3点セット(3,000円)
駆除用のしっかりしたものを買うのなら5万円は覚悟しないといけないところ、養蜂用のものならば2,000円程度で入手することができます。
もちろん駆除用のような防護性とまではいきませんが、中にしっかり着込めば問題なく駆除を行えるので、経費削減したい方にはおすすめです。
私が使ったのは、こちらの防護服。
価格 | ¥1,900 |
サイズ | フリー |
そして実際に着てみた様子がコチラ。
上着と帽子部分がひとつながりになっているので安心感があります。
急所の首元は、刺されると最悪の場合は一発KOする危険性があるため、必須で守らなくてはいけませんからね…!
気になる繋ぎ目部分も、しぼりが付いていてしっかり密着。
一番よく動かす&蜂に近くなるため狙われやすい手も、皮の手袋でガードされています。
サイズはフリーで、154cmの私も、176cmの夫(普通体型)も中に着込むだけの余裕がありました。
ミツバチ・アシナガバチの駆除なら、中にマスク・タオル・厚手の長袖・長ズボンを着用するだけで十分戦える格好になります。
スズメバチ駆除なら、この中に帽子・軍手・レインコートなども合わせて着用するとより安心です。
私のようなめんどくさがり屋さんはぜひ使用してみてくださいね!
【身近にあるものでできる】自作防護服の作り方
「自分の家の巣を駆除するだけで防護服を買うのはちょっと…」
「なんかもうちょっと手軽にできる方法ないの?」
と思う方もいらっしゃると思いますので、続いては「身近にあるものを使った自作防護服」の作り方を紹介していきます。
<用意するもの>
- 厚手の長袖・長ズボン(スキーウェアなどがあればなお良し)
- 長靴
- 雨合羽(できれば上下セット)
- 厚手の帽子
- 軍手×2セット(重ねて着用)
- タオル
- ガムテープまたはヒモ
- マスク
興奮した蜂(特にスズメバチ)は黒色のものに対して攻撃性を表すため、全てできるだけ白色のものを選ぶようにしましょう!
ここに載っているものはほとんど、100均やイオンなどのショップモールで手に入れることができます。
ただ私の場合、これらは一括で揃えられず…。結構色んなショップをハシゴする羽目に。
「色んなところを回るのが面倒くさい!」という方は、はじめから足りないものだけネットで揃えてしまうのをおすすめします。
価格 | ¥1,580 |
これらを全部装備するとこんな感じです…!
見た目はちょっと農作業のオバサンみたくなってしまいますが、駆除は夜中に行うのでまぁ良しです。
ただ、ここまで装備するのに結構手間がかかるのは事実…。
手首にテープを貼ったりするのは、1人でやろうとするとかなりキツイです。
また、自作だとやっぱり「首元らへんの隙間が気になるなぁ」という感想。
あらためて道具を揃えようとすると、結局3,000円程度はかかってしまう可能性もしばしば。
必要物がほぼ家にあるという方以外は、Amazonの防護服を買ってしまうのが手っ取り早いかなと思います。
(合計2回の蜂駆除経験がある私は、1回目は自作、2回目はより安全性を求めてAmazonのものに切り替えました。)
殺虫剤とその他備品
続いては、蜂の巣駆除の必需品・殺虫剤をはじめとする備品を紹介します。
- 殺虫剤
- ゴミ袋×2枚
- ホウキ
- ちりとり
- 懐中電灯
- 赤いセロハン
こちらも自作防護服のときと同様、「セロハンがダイソーにしかなかった!」みたいなことが起きたので、ネットで揃えたい方はこちらからどうぞ。
価格 | ¥868 |
特徴 | 最大1.3mほどに伸びるので、高いところにできた巣にも対応しやすい |
<懐中電灯の用意>
夜間に駆除するとなれば、当然必要になる懐中電灯。
しかし、蜂は光に向かってくる習性があるため、そのまま照らしては真っ向勝負ということに…!
というわけで、こちらはあらかじめ、赤セロハンで電球部分を覆っておきます。
蜂は赤色が見えにくいので、光を赤色に変えると寄ってこなくなります。
<殺虫剤の選び方>
そして肝心要のメインウェポン、殺虫剤について。
私のお気に入りは、こちらの「ハチ・アブバズーカジェット」です。
アースジェットやキンチョールなどの殺虫剤でも駆除することは可能ですが… それらは蜂に対しての殺虫効果が薄くて、蜂に逃げる隙を与えてしまうんですよね。
また、そういった通常の殺虫剤は噴射距離が短いので、いざ蜂の巣を目の前にすると「えっ、思ったより近い! 怖い!」とびっくりしてしまうと思います…!
というわけで、「より安全で確実に駆除したい!」という方は、噴射力の高い蜂用スプレーを使うことをおすすめします。
ちなみにこちら、普通の殺虫剤と比べると……
飛距離&噴射量がぜんぜん違います。
初めて試しに噴射したときは、ちょうど仕事から帰ってきた旦那に「え、なに… 消火器……!?」と心配されました。
流石に謳い文句の「12m」は厳しいかと思いますが、4〜5mほどなら余裕。安全地帯から噴射できます。
「高いところに巣を作られていて届かない…」という時にももってこいです。
800mL入り1本で40〜50秒くらい続けてスプレー可。
大体の巣の駆除は1本で事足りますが、心配な方は複数もっておいても損はないです。
巣作り予防効果もあるので、翌年以降の対策に使えて便利ですよ!
価格 | ¥1,093 |
Amazonからだと800mL入りが定価よりかなり安く買えます。
「できるだけ蜂の巣に近づきたくない!」「反撃されたりしたらどうしよう…」と心配な方はぜひ。
<注意点>
噴射力&殺虫力は本当にすごいのですが、その分以下の2点はしっかりふまえて使うようにしてくださいね!
- 風の強い日には使わない
- 巣の近くに植物がある場合、枯れてしまう恐れアリ
蜂の巣駆除の方法は?
しっかり装備を整えたらいよいよ駆除スタートです!
駆除を行う際は、以下の注意点をしっかりふまえて行うようにしましょう。
<駆除する際の注意点>
- 大きな声を出さない
- 匂いを発するものはNG(汗・整髪剤・香水など)
- 蜂が寄ってきても、振り払うなど激しい動きをしない(スプレーで冷静に対処)
(私の家ではすでに巣は駆除してしまっているので、以下は巣がある「つもり」の写真となってしまいますが、参考にしていただければ幸いです…!)
①赤いセロハンを貼った懐中電灯を使って、巣に近づく
まずは蜂の巣の状態をチェック。
夜は身を潜めておとなしくしているはずですが、蜂が飛び回ったりしていないか確認してください。
(飛び回っている場合は、ライトを巣に直射しないようにして静かに待ちましょう。)
蜂が落ち着いたら、蜂に警戒されない&スプレーも効果的に届く距離(2mくらい)まで静かにゆっくりと近づいてください。
②2mほど離れた場所からスプレーを噴射する
巣穴に止まった蜂&巣をめがけて、2mほど離れた地点からスプレーを噴射します。
このとき、できるだけ風上からスプレーするようにしましょう。(あまりにも風が強いときは駆除の日にちを改めたほうが吉です…!)
蜂が羽音をたてて少し驚くかもしれませんが、蜂はスプレーが羽にかかると飛べなくなってしまいます。焦らず、目安にして10秒ほど噴射を続けてください。
噴射をやめて様子を見てみると、蜂がポトポトと落ちていくのが見えるはずです。
完全に羽音が止む&蜂が動かなくなるまで待ちましょう。
③ホウキで巣を落として、チリトリで回収
蜂が動かなくなったら、ホウキを使って巣を落とします。
そのままホウキとチリトリを使って、巣と蜂の死骸を回収しましょう。
④蜂の巣&死骸は燃えるゴミとして捨てる
回収した巣&蜂の死骸は、二重にしたゴミ袋へ。
念のため袋の中にもう一度スプレーをプシューッとしてから口を結び、燃えるゴミとして出します。
<注意点>
このとき、絶対に素手で蜂の体に触らないようにしてください!
蜂は、死んだ後も1日程度なら針が反射的に動くようになっているため、触ると針が刺さる恐れがあります。
以上で駆除は完了です!
最後に、巣があった場所付近に再度スプレーを5秒程度撒いておきましょう。
もしも蜂に刺されてしまったら?
自力での蜂の巣駆除で一番怖いのは、やはり「刺されてしまった場合」。
刺されてしまってから調べるのでは遅いので、あらかじめ「刺された場合の応急処置」を確認しておきましょう。
<応急処置の方法>
- 駆除を中断し、その場から十分な距離をとる(80m以上)
- 針が刺さったままの状態のときは、ピンセットを使って針を取り除く
- 患部を流水で冷やしながら、洗い流す
- 患部を指でつまみ、毒を絞り出す
- 保冷剤などで冷やす
- できるだけ早く皮膚科またはアレルギー科で診察を受ける
<注意点>
★すぐに症状がでなくても、きちんと病院の診察を受けること
ハチの毒は、15分ほどで刺された部分が腫れるなどの症状が出始めます。
特に、ハチに刺されて1回目の人よりも2回目の人の方が、よりひどい症状が出やすくなります。
最悪の場合、アナフィラキシーショック症状を起こして死に至ることもありますので、自分は大丈夫と思わず、早めに受診してください。
★針を抜く際は、手をつかわないこと
針が圧迫され、かえって毒が体内に入り込んでしまいます。
★毒を絞り出す際は、口をつかわないこと
ポイズンリムーバーがあれば、より手軽に毒を取り除くことができます。
ちなみにこちらは蜂だけでなく、蚊に刺されたときにも有効。
かゆみ・腫れともにかなり軽減されます。蚊に刺され常習犯の方も1つ持っておいて損はナシです。
蜂に刺されて一番怖いのは、アレルギー症状。
中でも、じんましん・呼吸障害・意識障害など重度の症状がでるものは、最悪の場合、命にも関わります。
アレルギーが出なかったとしても、蜂に刺されるのは激痛です…。
私自身は刺されたことはありませんが、スズメバチに刺された経験のある友人曰く「銃で撃たれたかと思った」とのこと…!!
というわけで、自力駆除を行う際は、「これはやりすぎだろ!」ってぐらいフル装備で望むくらいで良いと思います。
蜂の巣駆除、業者に頼むと費用はどのくらいかかる?
ここまで読んで…
「刺される危険性を考えると、やっぱり自力駆除は怖い!」
「自分で駆除するのって意外と手間だな…」
…と、思った方もいるのではないかと思うので、ここで「蜂の巣駆除を業者に頼むのってどうなのか?」という点について少し触れたいと思います。
結論、自力での駆除を経験した側の意見としては、少しでも怖い・心配という思いがあるのであれば、無理せず専門業者さんにお願いするのが一番安心だと思っています。
ですが、やっぱり業者に頼むとなると気になるのは「どのくらいお金がかかるのか」ですよね…!
業者さんの駆除にかかる費用は、蜂の種類や巣の大きさによっても左右しますが、大体の相場は以下の表の通り。
ミツバチ | 4,000円〜35,000円 |
アシナガバチ | 4,000円〜20,000円 |
スズメバチ | 8,000円〜45,000円 |
…どうでしょう。「高い!」と思いましたか?
私個人としては、この価格を知ったとき、「ポンと出せる値段ではないけど、蜂に立ち向かう恐怖&いろいろ準備する面倒さを考えると意外と安いのかも…」と思ってしまいました。
ただ、これらはあくまでも目安。価格の開きが大きいのは、巣の大きさや駆除の難易度によって費用が異なるからです。
ですが、どんなところでも5万円以上かかることはめったにないようです。(最大の種・オオスズメバチになってくるとそのくらいの値段もありえるようですが…!)
見積り無料の業者さんもありますので、2〜3件見積りを検討してみるのが安心です。
駆除した蜂が戻ってくる!? 忘れちゃいけない駆除後の対策
「よし、駆除完了!」
「これで蜂の恐怖からは開放された!」
…と、安心するのはまだちょっと早いですよ!
一度巣を作った場所というのは、蜂にとって「巣作りに適した環境」だということ。
うちのベランダもかなり蜂さんのお気に入りプレイスだったらしく、巣作り予防を怠ったことで、2年連続での戦闘を強いられることになったので…(涙)
蜂駆除はアフターフォローこそが重要。
具体的には、駆除後の対策として意識すべきは以下の2つです。
- 駆除したあとの「戻り蜂」対策
- 翌年からの巣作り予防
順番にみていきましょう。
「戻り蜂」の危険性と対策方法とは?
<戻り蜂とは?>
蜂の巣を駆除したあとも、
- 駆除のときに逃してしまった蜂
- 駆除したときに巣にいなかった蜂
などが巣があった場所に戻ってきて、1〜2週間にわたって近辺を周回することがあります。
女王蜂さえ駆除していれば再び新しい巣を作られることはありませんが、巣を失った蜂は興奮して攻撃性が強くなっているため注意が必要です。
<戻り蜂の対処法>
- 駆除が終わったら蜂駆除スプレーを巣近辺に噴霧しておく(雨のあとは再び噴霧)
- なるべく近づかないようにする
基本はこれで十分ですが、逃がしてしまった蜂が多い場合は、次のような「蜂トラップ」を設置するとよりGOODです。
(蜂トラップとは… 蜂を好物の匂いでおびきよせて、そのまま捕獲&駆除するための道具のこと。)
価格 | ¥469 |
ただし、7〜8月は蜂が繁殖期で増えているため、蜂の好きな匂いがでるものはかえって蜂をおびきよせる可能性も。
というわけで、蜂トラップを設置するのは5〜6月までに留めるのが吉です。
蜂の巣作りを予防する方法って?
今年は完全に蜂の巣を駆除したからといって、来年からは作られないとは限りません…!
翌年からも蜂の巣作りを予防するには、以下の2つの対策を、「蜂の巣作りが開始する3月下旬頃」に行うようにしましょう!
- 蜂の巣作り防止スプレーを周りに噴霧(先程紹介した駆除スプレーでOK。5月頃まで、2週間おきに噴霧し直すと安心です。)
- フェイクネストを設置しておく
「フェイクネスト」とは? 蜂の巣にみせかけた、おとりの巣のこと。 おとりを昨年蜂の巣が作られた場所にくくりつけておくと、巣作りにやってきた蜂が「先約がいる」と思って別の場所を探しに行くと言われています。 |
今年もアシナガバチが巣を作る場所の偵察に来ました。巣を作らせない方法として成功したのはこれ。巣に見立てた物を吊るす。先約が居ると思わせるそうです。薄荷も試したけど効果なかったので、ネットで調べたらこれが出てきました。
— sakiko (@sakikob_w) 2018年4月12日
今のところ毎年成功しています。 pic.twitter.com/zGmVGBtcEW
↑Twitterでも、「フェイクネストで巣作りを防げた」というツイートが注目の的になっていますね!
こちらは自分で簡単に作ることが出来るので、作り方もみていきましょう。
フェイクネストの作り方
<準備物>
- 茶色の紙(新聞紙でもOK)×2枚
- ヒモ
- はさみ
<手順>
①紙をグシャグシャに丸める
②もう1枚の紙で包む
③先端をヒモで縛る
手順はこれだけ!
あとは余ったヒモで、蜂の巣を作られていた場所(なるべく雨のあたらない位置)にくくりつけておくだけでOKです。
ただこの方法は、主にアシナガバチに有効とされています。
スズメバチの場合は、巣と巣が隣り合っている様子なども見られているため、巣作り防止スプレーの噴霧も必ず合わせて行うようにしてくださいね!
蜂の巣駆除についてのQ&A
最後に、家に蜂の巣ができてしまったときによくある質問(実際に私も思ったこと)をまとめておこうと思います。
Q「役所の人が無料で駆除してくれることもあるって本当?」
A「責任の所在や、お住まいの地域によって左右します。」
責任の所在による、役所等の対応は以下のとおり。
巣ができている場所 | 役所等の対応 |
公共の場所 | 役所が対応してくれる場合が多い。 |
賃貸アパート・マンション | 大家さん(または管理会社)に一度連絡してみるのが吉。 規約によっては、駆除費用を負担してくれる場合も。 |
個人の私有地 | 基本的に駆除は自己負担となることが多い。 しかし、お住まいの市町村によっては防護服のみタダで貸してもらえる場合も。 |
あくまでも、お住まいの地域によって左右するので、「◯◯市 蜂」という風に検索して確認してみるのが一番早いと思います!
Q「とにかく蜂が怖い…! 近寄られないためにはどうしたらいいの?」
A「蜂は、黒色・匂い・音・動き(特に左右)を警戒します。以下の行動を心がけましょう。」
- 服装は黒色を避け、できるだけ白色のものにする
- 匂いがするものを付けない(汗・整髪剤・香水もNG)
- 大声を出さない
- 手で振り払うなど、大きな動きをしない
蜂が近くに来たからといって、あわてて声を出したり手を振り回したりという行動は蜂の警戒レベルを一気にあげる原因となります。
蜂が怖い気持ちはわかりますが、「蜂に近づきすぎた!」と思ったら、焦らず巣に対して後ろにゆっくりと下がりましょう。
蜂の目は下が見えにくい構造になっているので、かがんで静かに移動するのがベターです。
Q「どうやら土の中に蜂の巣があるみたい。駆除はどうする?」
A「燻煙タイプの殺虫剤を使うが良し。ただ、自力での駆除が難しいことも多いので注意です…!」
土の中に巣を作る蜂は大きく分けて2種類。
種類 | ジガバチ・ドロバチなど | クロスズメバチ・オオスズメバチ |
蜂の姿 | ▲ジガバチ |
▲オオスズメバチ (クロスズメバチはこれより小型で、色が白黒) |
特徴 | ・体は黒っぽくスラッとしている ・単独で行動する |
・胴体が太い ・すばやく直線的な動きをする ・集団で行動する |
駆除について | ・危険度小 ・放っておいても人に危害を与えることはめったに無い |
・危険度大 ・自力での駆除は難しい |
ドロバチ・ジガバチであれば、無理に駆除する必要はありません。
ただ「小さなお子さんが庭で遊ぶから心配」など、どうしても気になる場合は、次のような燻煙タイプの殺虫剤を巣穴に差しこんで駆除しましょう。
ただ、地中に巣を作るスズメバチは極めて危険です。
地表からは巣の様子も詳しく確認できないため、蜂の種類に迷ったら専門業者にお願いするのが良いでしょう。
まとめ
この記事では、自力で行う蜂の巣駆除に関して、蜂バスター主婦の持てる術をすべてお伝えしました。
最後に、自力で蜂の巣駆除をする際に重要なポイントを3つまとめておきましょう。
- スズメバチの巣(ボール状)でなければ、自力で駆除が可能
- 自力で蜂の巣駆除を行う際は、「やりすぎ」くらいの重装備で!
- 巣を駆除したあとの「戻り蜂対策」および「翌年の予防」も忘れずに!
自分の家にある蜂の巣の恐怖は計り知れないのは事実…。だけど、蜂たちも別に私たちの生活を脅かしたいわけではありません。
今年はしっかり知識を持った上で正しく駆除して、翌年からは予防をしっかりして戦うことなく共存することができたらより良いですね。
この記事が、少しでもあなたの暮らしの悩みを解決する手助けとなることを祈って…!
またお会いしましょう!