スズメバチの女王蜂って見たら分かるもの?特徴や生態を紹介!

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王冠

スズメバチの世界には女王蜂が存在しており、初期の巣をつくったり産卵をしたりするなど、スズメバチの群をつくる重要な役割を持っています。

そんな女王蜂ですから、もしも見かけたら早い段階で駆除をしておくことが必要です。

しかし、女王蜂は一見しただけでは他の働き蜂との判断が付きづらい部分があるので、

「女王蜂と働き蜂を見分ける上で、はっきりと分かる違いを知りたい!」 「大きめの蜂が飛んでいるのを見かけたけど、これって巣をつくろうとしている女王蜂?」

などの疑問を持たれている方も多いと思います。

実際のところ、スズメバチの女王蜂は他の役割を持つ蜂とは見た目や行動パターンが違うため、女王蜂に関する正確な情報を得ておけば見分けることも可能です。そしてそれを応用して、女王蜂を駆除することもできます。

それでは、女王蜂の特徴や生態、そしてそれを踏まえた上での予防・駆除方法について解説していきましょう。

スズメバチの女王蜂の特徴

巣作りをするスズメバチの女王蜂

スズメバチの女王蜂は、ひとつの巣を単位とするスズメバチの群の中で1匹しかいない、特別な役割を持つ蜂です。それゆえに、体のつくりや行動パターンで、他の蜂と比べて大きな違いがあります。

そして、その特徴について詳しく知れば、女王蜂を他の蜂と見分けることも可能です。

それでは、スズメバチの女王蜂を他の役割を持つ蜂と区別する上で役立つポイントを紹介していきます。

体の特徴

スズメバチの女王蜂の体は、働き蜂と比べて大きいという点が主な特徴として挙げられます。

一般的なスズメバチの体のサイズは、女王蜂が1番大きく、次にオス蜂となり、働き蜂は1番小さいサイズになります。(※ただし、例外的にヒメスズメバチ等、女王蜂と働き蜂の大きさに差がない種類もいます。)

具体的な女王蜂と働き蜂の体の大きさやは、スズメバチの種類によって違うものです。では、例として、私たちの生活圏にもよく出現するオオスズメバチ、キイロスズメバチ、コガタスズメバチの3種を参考に、その体長の差を見てみましょう。

  • オオスズメバチ

女王蜂のサイズは、小さい個体で4cm、大きいもので5.5cmにもなります。

働き蜂は、小さい個体だと2.7cm、大きい個体でも4cmです。

  • キイロスズメバチ

女王蜂のサイズは、小さい個体で2.5cm、大きい個体で2.8cmです。

働き蜂は小さい個体で1.8cm、大きい個体でも、2.4cmしかありません。

  • コガタスズメバチ

スズメバチの中で中型であるコガタスズメバチは、女王蜂のサイズが小さい個体で2.5cm、大きい個体だと3cmあります。

一方、働き蜂は小さい個体で2.2cm、大きい個体で2.8cm程度です。

以上のように、女王蜂の体のサイズは働き蜂の体のサイズよりも大きいという傾向があります。

しかし、異なる種の女王蜂と働き蜂が同程度の大きさだったり、同じ種でも小さい女王蜂と大きな働き蜂が近い大きさだったりするので、大きさだけで女王蜂を区別するのは難しいかもしれません。

活動の特徴

女王蜂の活動は、働き蜂と比べていくつかの違いがあります。その中でも特徴的なのが、次の4つです。

  • 越冬すること
  • 春に活動を開始すること
  • 産卵をする役割を持つこと
  • 秋にオス蜂との交尾をすること

それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。

【越冬について】

スズメバチの働き蜂は、気温が低くなると活動をやめるというのが、大きな特徴の1つです。働き蜂は冬になると活動をやめ、年が明ける頃にはほとんどが死んでしまいます。

一方、その年の夏に生まれたスズメバチの新女王蜂は、気温が低くなっても死ぬことはありません。樹木の隙間など、ある程度温度が保たれる狭い場所を見つけて、蓄えたエネルギーを消費しながら冬眠をするからです。

そうして、春になって気温が上昇する頃に目覚め、新たな巣や群をつくるための活動を開始します。

なお、同じ女王蜂でも旧女王蜂については働き蜂と同様に冬を越す前に死ぬので、2年連続で越冬をすることはありません。

【春の目覚めと巣づくり】

女王蜂が冬眠から目覚めて活動を開始するのは、4月から5月頃の春です。

一方、働き蜂は女王蜂が活動開始した後に生まれるため、おおよそ7月頃から目にするようになります。

ですので、春の段階でスズメバチを見かければ、それは女王蜂と判断できるでしょう。

春になって目覚めたばかりの女王蜂は体力が消耗しているため、まずは栄養補給をして体力を養います。主な栄養源となるのが、甘露と呼ばれるアブラムシやカイガラムシ等が出す排泄物です。

もしも近くにこれらの虫が生息する植物があれば、それを目的に女王蜂がやってくるかもしれません。

栄養補給ができれば、次に巣づくりをしやすい場所を探し、単独で巣をつくり始めます。

1番最初に産卵した働き蜂が成虫になる7月頃までは、巣づくりと産卵を女王蜂がたった1匹で行うのが特徴です。

【産卵をする役割と攻撃性の低さ】

女王蜂の主な役割であるのが、働き蜂やオス蜂、次の世代を担う新女王蜂を産むことです。

一方、働き蜂は基本的に産卵はせず、巣の管理や餌の捕獲、外敵からの巣の防衛等の様々な役割を持ちます。

この役割分担があるので、女王蜂は巣づくりや群の形成の初期段階が完了すれば、働き蜂に巣の管理や幼虫の世話を任せて巣の中で産卵に専念するようになるのです。

なお、働き蜂は外敵への高い攻撃性を持っていますが、女王蜂の攻撃性は低く、積極的に襲うことはありません。

これは女王蜂の役割的に、危険を冒して外敵を攻撃するよりも、自分の身を守って安全に産卵できる環境をつくることが最優先事項だからです。

ただし、女王蜂も毒針は持っているので、外敵から逃げる際や自分に危害を加える相手に対しては攻撃をすることもあるため、その点には注意をしてください。

【オス蜂との交尾】

次の世代を担う新女王蜂は、秋頃になるとオスの群と交尾をするため、巣の外へ飛び立ちます。

秋頃に一定の場所に複数のスズメバチが飛んでいれば、それは交尾をしている新女王蜂とオス蜂である可能性が高いでしょう。

働き蜂は女王蜂と同じメスの蜂ではありますが、オス蜂と交尾をすることはありません。その点でも、女王蜂と働き蜂の活動は、明確に区別されます。

そして交尾を終えた新女王蜂は巣には戻らず、越冬するための暖を取れる場所に移動するのも特筆すべき点です。この時、新女王蜂は単独で行動するため、1匹だけで飛んでいる姿を見かけることもあるかもしれません。

女王蜂と働き蜂やオス蜂を見分けることはできる?

女王蜂は前項でも述べた通り、その体や活動が他の蜂とは違う特徴があります。そのため、それらの違いを見つけられれば、女王蜂とオス蜂や働き蜂を見分けることは可能です。

具体的に見分ける上で、以下のポイントが挙げられます。

  • 4月から5月頃に、1匹で巣づくりをしている

女王蜂は4月から5月頃に目覚めて、1匹だけで巣づくりをします。

働き蜂が生まれるのは7月頃で、オス蜂が生まれるのは早くても9月頃なので、それより前に巣づくりをしている大きな蜂を見かけたら、それは女王蜂である可能性が高いです。

  • 8月後半から10月中旬にかけて外で見かけるのは、働き蜂である可能性が高い

8月後半から、10月半ばにかけて外で活動するのは、ほとんどが働き蜂です。

女王蜂は働き蜂の個体数が増える8月後半以降から、産卵に専念するために巣の中にこもって出てきません。

また、オス蜂は9月頃に生まれても、新女王蜂と交尾をする10月中旬から11月中旬までは巣の中で待機しています。

ですので、8月後半から10月中旬までの間、外で活動をしているのは基本的に働き蜂だけなのです。

  • 10月中旬から11月中旬に群で飛んでいるのは、オス蜂や新女王蜂の可能性がある

10月中旬から11月中旬は、新女王蜂とオス蜂が外に出て交尾をする時期です。

交尾は1匹の女王蜂に対して、複数のオス蜂で行います。

ですので、この時期に特定の場所で群で飛んでいるスズメバチを見かければ、それは新女王蜂とオス蜂達の可能性が高いでしょう。

さらに、その中で1番体の大きな個体が女王蜂、その他の個体がオス蜂です。

以上のような点に着目して見れば、そのスズメバチが女王蜂か、働き蜂か、オス蜂かを見分けることができるかもしれません。

また、

  • 女王蜂は体が1番大きい
  • オス蜂には毒針がない

などの特徴もありますが、これらはスズメバチを近くでよく観察しないと分からないので、これらの特徴で見分けるのは難しいでしょう。

スズメバチの女王蜂の生活

生活

スズメバチの女王蜂のことをより深く知る上で、女王蜂の一生の生活はとても参考になります。

【誕生と羽化】

スズメバチの女王蜂の卵が生まれるのは、8月から9月頃です。

そして、4週間から5週間ほどの期間を経て羽化し、成虫となります。

【性的成熟】

成虫となっても、まだ生殖行為ができるまで成長をしていません。

羽化してから性的に成熟するまで、1週間から2週間ほどは巣の中で待機した状態となります。

【生殖と巣からの旅立ち】

性的に成熟するのは10月から11月頃であり、この頃になると巣の外に出て、オスと交尾をします。

そして交尾を済ませた女王蜂は巣には戻らず、次の年を迎えるために越冬場所を探して旅立ってしまいます。

【越冬】

気温が低くなるまでに、木々の隙間などの越冬場所を見つけ、そこで冬眠をして春が来るのをじっと待ちます。

【春の目覚めと活動】

4月から5月頃になり、気温が高くなると、女王蜂は冬眠から目覚めます。

冬眠から目覚めてすぐは体力がありません。そのため、エネルギーを補給するために糖分の多いアブラムシ等の排泄物(甘露)を摂取して、体力を回復させます。

【巣づくりの開始】

体力が回復すれば、5月頃から巣づくりを開始します。

最初の働き蜂が羽化し始める7月頃まで、巣づくりと産卵・育児を行うのは女王蜂だけです。

この時期が、女王蜂にとって1番過酷な時期でもあります。

【働き蜂との共同作業期】

7月から8月にかけては、女王蜂と働き蜂が共同で巣づくりや幼虫の育児を行います。

【産卵のみを行う期間】

働き蜂の個体数が多くなり始めた8月中旬頃からは、女王蜂が完全女王蜂は産卵に専念し、巣づくりや育児は働き蜂に任せていきます。

特に8月から10月にかけては、働き蜂の数が最も多くなる時期です。

【営巣活動の停止】

新女王蜂が生まれて生殖行為をしに飛び立った後は、巣の活動も停止するため、女王蜂の役目もそれで終わりとなります。

スズメバチの女王蜂が越冬をするのは1度だけなので、12月前後の気温が低くなった時期に、その一生に幕を閉じるのです。

スズメバチの巣づくりの予防と、つくり始めの巣の駆除

提案する男性

スズメバチの女王蜂が巣づくりをする前に捕獲する、または巣をつくり始めた段階で駆除をすることは、スズメバチの対策として安全性と確実性がかなり高い方法です。

なぜこれらの方法が、安全かつ確実なのでしょうか。

それは、春に冬眠から目覚めた女王蜂は体力を消耗した状態のため、攻撃性がより低くなっているためです。

さらに、巣をつくり始めていたとしても、この時期は女王蜂が1匹で巣をつくっていて働き蜂もいないため、女王蜂を駆除するだけでいいのです。

ですので、群が大きくなる夏から秋頃に比べて、簡単に巣づくりの予防や巣の駆除ができます。

では、巣づくりを予防するために女王蜂を捕獲する方法と、つくり始めの巣を駆除する方法について、以下にそれぞれ詳しく紹介していきましょう。

巣の予防〜女王蜂を捕獲する〜

スズメバチの巣がつくられる前に女王蜂を捕獲することで、根本的な部分から巣づくりを防ぐことができます。

その捕獲方法としてよく用いられているのが、スズメバチの誘引捕獲器という仕掛けです。

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誘引捕獲器は専用の捕獲器にスズメバチが好む香りのする液体を入れて設置し、その捕獲器内に女王蜂を誘い込むという装置です。一度入り込めば出られない仕組みになっているので、誘引捕獲器で捕らえられた女王蜂は逃げ出すことができません。

【誘引捕獲器のメリット】

  • 設置しておくだけで、女王蜂の捕獲ができる
  • 捕獲した女王蜂は誘引捕獲器の中で死ぬので、安全に駆除ができる
  • 殺虫効果のある薬剤を使わずに溺れさせて殺虫できるため、人体への影響が少ない
  • 使い方がシンプルなので、特別な技術がなくても使用することができる

【駆除の方法】

誘引捕獲器を使った女王蜂の駆除の方法は、とてもシンプルです。その方法としては、以下の手順となります。

  1. 誘引液を容器に入れる

女王蜂をおびき寄せるための誘引液を捕獲器に入れます。捕獲器の蓋を閉めれば、もう準備は完了です。

  1. 誘引捕獲器を設置する

誘引捕獲器を設置するのは、スズメバチを見かけた場所や、巣がつくられそうな場所です。

設置の際は地面に直接置くのではなく、木などに吊るして、地面から1m〜3mほど離すように設置します。

また、成分の変質や蒸発を少なくするため、直射日光が当たらない場所を選んでください。

  1. 定期的に確認をしながら、女王蜂が捕獲されるのを待つ

誘引捕獲器は、設置するだけでその効果を発揮するため、設置した後は女王蜂が捕獲されるのを待つだけです。

捕獲されるのを待っている間は、誘引捕獲器が風で飛ばされていないか等の点検も含めて、定期的に女王蜂が捕獲されているか確認を行いましょう。

  1. 捕獲した女王蜂は溺れさせて殺虫する

誘引捕獲器で女王蜂が捕獲できていれば、すぐに取り出さずに、そのまま捕獲器の中に放置しておいてください。

そうすることで、女王蜂は誘引液の中で溺れて生き絶えるため、動きがなくなるまで待ちましょう。

【仕掛ける時期】

女王蜂を捕獲するのであれば、誘引捕獲器を仕掛けるのは、女王蜂が活動を開始する少し前である3月から4月初旬頃が1番理想的な時期となります。

そのタイミングを逃してしまうと、巣にこもって産卵に専念するようになる女王蜂は捕獲できない上に、働き蜂が際限なくかかるようになり、とても危険です。

しっかりと仕掛けるタイミングを狙っておきましょう。

【使用上の注意点】

  • スズメバチの巣ができていたら、その近くには誘引捕獲器を設置しない

誘引捕獲器では、スズメバチの巣を駆除することはできません。

巣が既につくられていた場合、そこに棲むスズメバチが大量に誘引捕獲器に寄ってくる可能性があるので危険です。

  • 生活圏からなるべく離して設置する

生活圏の中で誘引捕獲器を設置すると、誘引液によってスズメバチを生活圏に誘き寄せることになります。

スズメバチに襲われるリスクが高くなるので、玄関脇やベランダのように、頻繁に出入りや通行のある場所での誘引捕獲器の設置は避けましょう。

  • 小さい子供の誤飲に注意

誘引捕獲器の誘引液を小さい子供が飲む危険性があるため、小さい子供の手が届かない場所に設置してください。

市販の誘引捕獲器の他に、ペットボトルを使って誘引捕獲器を自作する方法もあるので、興味のある方はこちらのページを見てみてくださいね!

女王蜂しかいない、つくり始めの巣の駆除

つくられ始めの巣は、まだ働き蜂が孵化しておらず、巣づくりや幼虫の育児は女王蜂1匹だけで行っています。まだこのタイミングであれば、スズメバチを巣ごと安全に駆除をすることができます。

【駆除の方法】

  1. 準備をする

防護服・スズメバチ専用の殺虫剤・巣を処分するためのビニール袋を用意します。

防護服は、肌が露出しないように着用しましょう。

  1. 駆除する巣の状態を把握する

駆除対象の巣を観察し、その大きさやつくられている場所、女王蜂が巣にいるかどうか等を確認します。

  1. 巣に殺虫剤を吹き掛ける

巣に女王蜂がいるのを確認できれば、巣に向かって殺虫剤を吹き掛けます。

殺虫剤は2mから3mほど距離を取り、できるだけ安全な場所から使用しましょう。

  1. 女王蜂の動きを確認する

女王蜂に殺虫剤が効いてくれば、動きが少なくなり、そのまま息絶えます。

まだ動きのある状態だと針で攻撃をしてくる可能性もあるので、動きが完全になくなるのを確認してください。

  1. 女王蜂の死骸や巣を処分する

駆除した巣は叩いて壊し、女王蜂の死骸と一緒に用意しておいたビニール袋に入れて、念の為殺虫剤を噴射した上で、しっかりと口を閉めます。その後、燃えるゴミとして処分しましょう。

死骸や巣は通常の家庭用ゴミとしても処分できますが、いち早く巣をどうにかしたい場合は、お近くのゴミ処理業者などに持ち込んで処分してもらうこともできます。

【注意点】

  • 女王蜂を確実に駆除する

女王蜂が生き残っていると、再び巣づくりをされてしまいます。

女王蜂が逃げないように、確実に駆除するようにしましょう。

  • 毒針に注意

女王蜂は攻撃性が低いものの毒針を持っており、そこから分泌される毒も危険なものです。重篤な健康被害になる可能性もあるため、油断して刺されないようにしてください。

駆除の方法をさらに詳しく知りたい方は、こちらのページも参考にしてみてくださいね。

まとめ

今回ご紹介したように、スズメバチの女王蜂の生態は働き蜂やオス蜂とは違うため、活動パターン等から見分けることができます。

そして、その女王蜂特有の生態を利用することで、スズメバチの予防や対策も可能です。

そんな女王蜂に関する情報の中でも、特に押さえておいて欲しいのは以下の3点です。

  • 女王蜂は、時期ごとの活動内容で他の蜂と区別することができる。
  • 女王蜂には、体の大きさや、越冬・春の巣づくり・産卵・交尾といった活動内容の点で、働き蜂やオス蜂とは違う特徴がある。
  • 春から始まる巣づくりは最初は女王蜂が1匹だけで行うため、そのタイミングであれば効率よく安全に駆除できる。

上記のポイントを押さえて、女王蜂と働き蜂やオス蜂を区別する時や、駆除をする際に役立ててくださいね!