「あなたの家のインターホンは乾電池式ですか?AC電源式ですか?」
そういわれても、賃貸や分譲マンションにはもともと備わっているものなので、ピンと来る方は少ないかもしれません。電池式はとうぜん電池交換が必要になりますが、どのくらいの頻度で変えるべきかご存知でしょうか?
この記事では、電池交換の頻度や交換方法、ご自身でインターホンを設置するときに必要な情報や注意点を紹介しています。オススメ機種のインターホンも価格別にまとめていますので、購入や買い替えをご検討中の方もぜひご覧ください。
インターホンの不具合は電気切れが原因
普段あたりまえのように使用しているインターホン。実は24時間365日稼働しているので、電池の消耗も意外と早いのです。不具合が生じたら、業者に依頼する前に電池交換を試してみましょう。
電池式インターホンではない場合は、不具合の原因として配線トラブルが考えられます。この場合も、ご自身で確認できる方法がありますので詳しく解説していきます。
電池の交換方法
インターホンが鳴らないときは、まず電池の交換を試してみましょう。電池を交換するときは、一旦すべての電池を外してから作業します。
- ドライバーを使用して壁から本体を取り外す
- 本体に乾電池が入っていたら、すべて取り出して入れ替える
- 壁側に乾電池が入っている場合も、同様に入れ替える
電池を入れるときの注意点
電池式のインターホンは、まちがった電池の入れ方をすると作動しないことがあります。注意点をまとめていますので参考にしてください。
- 使いかけと新品の電池を混用しない
- アルカリ電池と充電式ニッケル水素電池など、違う組み合わせで使用しない
- 異なるメーカーの電池を使用しない
- 乾電池に記載された使用推奨期限を確認する
電池交換の頻度
機種によって交換頻度は変わってきますが、ほとんどの機種で1年に1度の交換が推奨されています。実際は2年くらいの寿命がありますが、液ダレやホコリなどによるサビの発生を予防するためにも、毎年取り替えるようにしましょう。
電池を交換しても音が鳴らない場合
新しい電池を入れてもインターホンが鳴らない場合は、子機のスイッチが壊れている可能性があります。劣化が原因の可能性が高いので、修理よりも買い替えをおすすめします。
インターホンの部品は、本体の販売が終わってから約7年で生産終了になります。そのため修理したくても部品がなかったり、取り寄せに時間やコストがかかったりといったデメリットが出てくることも。
「新しく設置するには、何万もかかるんでしょう?」と思っている方はいませんか?じつは、新しく購入するインターホンがご自身で設置できる機種の場合は、本体費用のみで取り替えができますよ。
つぎの項からは、インターホンの取り替えについて紹介していくので、興味のある方はチェックしてみてくださいね。
インターホンを取り替えたいときは?
インターホンを取り替えたいときは、つぎのような流れになりますよね。
- 今、使っているインターホンを外す
- 新しいインターホンを設置する
これらの作業を自分で行うことができれば、交換費用を抑えられます。しかし、インターホンのタイプによっては資格がある人でなければできない作業があったり、設置の際に気をつけるポイントがあったりするのをご存知でしょうか?
そこで、ここからはインターホンを取り替えたいあなたのために、つぎの3点について紹介していきます。
- 自分で取り替えられるインターホンの種類
- インターホンを設置するときの設置場所の決め方
- インターホンの交換にかかる費用
インターホンの取り替えで失敗しないために、ぜひ読んでみてくださいね。
1.インターホンの取り替え方法を確認する
買い替えを検討されている方は、新しく購入したインターホンがご自身で取り替えられるかを確認してみましょう。
カラーモニター付きのインターホンは1万円前後から販売されています。ご自身で設置ができれば、業者に支払う設置費用が不要なため、お手軽に買い替えができます。
ご自身で取り替え可能なモニター付きインターホン
チャイム式からモニター式に取り替えたいとお考えの場合、配線は既存のものを使用して簡単に設置ができますので、配線工事は不要です。しかし一部は業者に依頼しなければ設置できないケースもあるので、今ご家庭で使用しているインターホンがどのタイプかを確認してみましょう。
- 電源プラグ式のインターホン
コンセントにさして電源をとるタイプのインターホンを使用されている場合、機器を取り替えるだけで簡単に使用できます。
- 乾電池式インターホン
乾電池式の場合でも、親機の設置場所近くにコンセントがあれば問題なく取り替えできます。 新しい機種のメーカーが違っても、既存の配線はそのまま利用することが可能です。
電気工事士や専門業者に依頼が必要なインターホン
電気工事士の資格がいるものや、現地調査の必要がある場合は業者に依頼しなくてはいけません。ご自身で設置できないタイプもありますので、きちんと確認しましょう。
- 電源直結式のインターホン
壁の中から電源をとっているタイプのインターホンです。
確認する方法は、まず親機の本体を壁から外します。2本の細い配線の他に、太いコードがつながっていたら電気が流れているので触れないよう注意してください。感電のおそれがありますので、必ず資格を持った業者に依頼しましょう。
- チャイム式インターホン
チャイム式のインターホンは高いところに設置されているケースがほとんどです。その場合、配線を伸ばす工事が必要になります。コンセント近くに親機を設置できるよう依頼しましょう。
- ガス警報機や熱感知器と連動しているインターホン
セキュリティ機能がついたインターホンは、規格があわないため熱感知器と連動することができません。
- 二世帯住宅や玄関の子機が壁に埋め込まれているインターホン
玄関に設置された子機が壁に埋め込まれた状態の場合、壁から取り外す作業が必要です。費用もさまざまですので、事前に見積もりをとるなど、相談する必要があります。
二世帯住宅で使用されているインターホンは、配線が特殊になるので専門業者へ依頼しましょう。
- マンションのオートロックや集合ドアホンと連動しているインターホン
マンションなどの集合住宅のインターホンは、個人での取り替えはできません。マンション1階の集合ドアホンと連動しているので、必ず管理会社や大家さんに相談しましょう。
2.最適な場所とは?インターホンの設置場所
ご自身でインターホンを設置するとき注意すべき点は、「設置場所」と「高さ」です。 なんとなくで設置してしまうと、あとあと後悔することもあります。設置の場所は利便性だけでなく、防犯やプライバシーをしっかり考え、家族と話し合って決めるのがベストな方法です。室内親機と玄関子機の設置場所や高さについて、詳しく見ていきます。
室内親機
- 設置場所
親機の設置場所は、家族が集まりやすいリビングや玄関までの廊下などに設置されているケースがほとんど。 注意点として、テレビや音楽機器など音を発するものから少し離れた場所を選ぶようにしましょう。テレビ音などで会話が聞き取りにくいといったことを防ぎます。また電子機器は水や油に弱いので、キッチンの中も避けた方がよいでしょう。
廊下に設置するときは、玄関に近いほうが動線がスムーズです。玄関から遠いところに設置してしまうと、インターホンを使用せずそのまま玄関に出て、対応してしまうかもしれません。
戸建などで二階にいることが多い家族の場合は、持ち運べるタイプの親機にするか子機が複数あると便利です。
- 設置する高さ
設置場所が決まったら、次は高さを考えましょう。一般的には145センチくらいがベストな高さといわれています。しかし機器の仕様によって使いやすい高さは変わってくるので、操作がしやすい場所を見つける必要があります。
受話器式のインターホンとタッチパネルのインターホンとでは、使いやすい位置は異なります。また大人だけでなく、子供や車イスの方がいる場合は低く設置する必要がありますね。
玄関子機
玄関子機の設置にあたり一番悩むところは、玄関横に設置するか、門柱に設置するかではないでしょうか。どちらもメリット・デメリットがありますので、比較して決めるのがおすすめです。 防犯や家族のプライバシーも考え、ベストな取り付け場所を確認していきましょう。
またカメラ付きを設置するときは、背が高い人も低い人もきちんと映るような角度にすることもポイントです。
玄関ドア横に設置する場合
- メリット
- 雨や風が直接あたりにくいので早期劣化を防げる
- インターホンでの会話を近所に聞かれる心配がない
- 玄関を出てすぐに対応できる
- 来訪者がカメラに映りやすい
- デメリット
- 訪問販売など避けたい人物も敷地内にいれてしまう
- 防犯性が低くなる
- 家の形状によっては室内が見えてしまう
門柱に設置する場合
- メリット
- 敷地に入らないのでプライバシーが守られる
- 防犯性がある
- 居留守が使える
- デメリット
- 雨風を受けやすいため劣化も早くなる
- 来客応対する際に、門が遠いと移動がふえる
- 車などを止める位置に注意が必要
設置したあとに「ここは不便だから場所を変えよう」と思っても、インターホンは簡単に移設できるものではありません。親機の場所を変えたい場合、壁紙などを傷つけてしまう可能性もあります。設置するときは慎重に、場所や高さを調整しながらベストなポジションを見つけてくださいね。
3.どれくらい?インターホン交換にかかる工事費用
DIYが苦手な方やご自身で取り替えができない場合は、電気屋さんや施工会社にお願いすることになります。既存の配線が利用できると、工事時間も15分程度と短時間で設置可能です。
配線工事が不要の場合:約2万円前後
地域や業者によりますが、約2万円前後で取り替えが可能です。
- モニター付きインターホンの本体代:1万〜2万円程度
- 取り付け工事費:3000〜4000円
- 出張費:地域により異なります
配線工事が必要な場合:約4〜5万円程度
古いチャイム式タイプが天井近くに設置されているケースが多ので、配線をのばす工事が必要です。コンセント近くに、顔の高さあたりで親機を設置しましょう。
- モニター付きインターホンの本体代:1万〜2万円程度
- インターホン用コンセント増設費用:1万円程度
- 取り付け工事費:5,000円前後
- 延長コード作業費:8,000円〜1万円程度
- 出張費:地域により異なります
合計すると、およそ4〜5万円くらいかかります。他にも、壁に埋まった子機を取り外す場合などは、別途費用が発生することになります。
インターホン2大メーカーとオススメ商品を紹介!
最後は、新しいインターホンを設置したい方のための、インターホンのメーカーとオススメ商品のご紹介です!
インターホンメーカーといえば、『パナソニック』と『アイホン』
ここで、2つのインターホンメーカーとその商品の特性について、紹介したいと思います。
パナソニック製インターホンの特性
業界初の「家にいなくてもスマートホンで対応できるドアホン」を開発したパナソニック。忙しい現代に最適なインターホンを次々と生み出しています。核家族の世帯が増え、共働きも増加。そのため、留守番中の子どもの安全を守ったり、子どもとコミュニケーションが取れたりできる商品が人気です。
機能だけではなく、デザイン製にもこだわりがあります。シャンパンゴールドやメタリックグレーなど、モダンなエントランスに違和感なく設置できるような商品をラインナップしています。
アイホン製インターホンの特性
アイホンはすべてのカラーテレビドアホンに「玄関子機LEDライト」を採用。白色のLEDライトは、夜間でも来訪者の顔をきちんと見せてくれるので、安心して使用することができます。
高機能のインターホン開発に注力するほかにも、高齢者向けの使いやすいテレビドアホンも販売中。手になじみやすい受話器式で、会話も聞き取りやすいといったお年寄りにやさしい商品が人気です。
また玄関子機のカメラの位置を親機で上下に動かすことができる機能を搭載したインターホンも販売しています。玄関先が気になるときは、チャイムがなっていなくても室内親機から玄関先を確認できる機能も搭載。女性の一人暮らしや帰りが早い小学生のお子さまがいるご家庭に「安心」を届けます。
【価格帯別】2大メーカーのインターホン6選!
インターホンの2大メーカー、パナソニックとアイホンのオススメ商品を見ていきます。量販店や地域によって同じ製品でも価格は変わってきますので、あくまでも目安として参考にしてください。
〜1万円
- アイホン デミトーク
- 型番:TCS-MH
- 仕様:乾電池式
モニターがないチャイム式のインターホンです。親機は受話器式でお年寄りでも操作が簡単。電池の交換時期がわかるインジケーターがついています。7,000〜8,000円程度で販売されています。
- パナソニック テレビドアホン
- 型番:VL-SV19K
- 仕様:AC電源タイプ/2.7型カラー液晶ディスプレイ
モニターの奥行きが約29mmとスリムでスッキリとしたデザインが特徴的です。チャイムがなっていなくても、玄関先の映像と音を室内から確認することが可能。室内の音は外に聞こえないので安心して利用できます。住宅用火災警報器と連動ができるタイプで、価格は1万円程度。インターネットでも販売されています。
1万円〜2万円
- パナソニック ワイヤレステレビドアホン
- 型番:VL-SGD10L
- 仕様:乾電池式/2.7型カラー液晶ディスプレイ
親機・子機ともにワイヤレスのため、配線工事が不要。親機は持ち運びができるので、どの部屋にいても即座に対応できます。留守中の来客も、録画機能で帰ってからの確認が可能。1万3,000円前後で販売されています。
- アイホン テレビドアホンROCO
- 型番:KI-66
- 仕様:AC電源プラグ式/3.5型カラーモニター
グッドデザイン賞を受賞したドアホン。LEDライト搭載で、暗い夜でもカラーでしっかりと人物を確認ができます。また防犯におすすめの録画機能が充実。呼び出し音がなると自動で録画をしてくれるほか、通話中やモニター中でも録画ボタンを押せば簡単に録画が可能。価格は1万2,000〜3,000円程度になります。
2万円〜3万円
- パナソニック どこでも ドアホン
- 型番:VL-SWD302KL
- 仕様:電源コード式/ワイヤレスモニター子機付き
- 親機;3.5型カラーモニター
- 子機:2.2型カラーモニター
留守のときも、来訪者を録画してくれる動画録画機能付きです。SDカードに最大3000件も保存することができます。電気錠にも対応してしており、玄関先まで行かなくても親機やワイヤレス子機から簡単に解錠・施錠が可能です。2万4000〜2万7000円で販売されています。
- アイホン タッチセンサー式テレビドアホン
- 型番:WK-24A
- 仕様:AC電源直結式
- 親機;3.5型カラーモニター
- 子機:2.4型TFTカラー液晶
基本セットにはモニター付親機とモニター付ワイヤレス子機、カメラ付玄関子機の3点がついています。親機のボタンには「静電式タッチセンサー」を採用。指先で軽くふれるだけで操作が可能です。この製品の特徴は、玄関に2台の子機が設置できるというところ。玄関と門柱の2箇所にインターホンを設置することで、防犯対策もより強化できます。スッキリしたデザインが美しいこちらの商品は、2万4000〜3万円程度で販売しています。
まとめ
今回は、インターホンの電池を交換する方法や頻度、さらには、インターホンそのものを交換する際に役立つ情報を紹介しました。いかがでしたか?
この記事のポイントとして、押さえてほしいのは、つぎの2点です。
- インターホンの電池は不具合を事前に防ぐためにも、1年に1度の交換がオススメ。
- インターホンによって、自分で作業できるものと、資格を持った人しか作業できないものがあるので、よく確認する。
- 新しいインターホンを設置するときは、つぎのことを考慮する。
- 親機は、リビングや玄関に近い通路に設置すると便利。
- 玄関子機は防犯なども視野に入れ、門柱と玄関のどちらに設置するかを考える。
ご自身でインターホンを設置する場合はまず、今使用しているインターホンがどのタイプなのかを確認する必要があります。また、新規でインターホンを導入するには、数万円単位の初期費用がかかります。さまざまな機能がついたインターホンがあるので、予算や家庭にあわせて必要なインターホンを探してみましょう。