深夜に突然インターホンが鳴った!恐る恐る出てみても誰もいない…。
そんな怖い経験をしたことがある方は、故障による誤作動の可能性を考えてみましょう。インターホンは電子機器ですので、劣化や結露の影響で不具合が生じることがあります。また、虫が入り込んでしまい、故障の原因になることも。
この記事では次のようなことについて書いています。
- インターホンの誤作動の原因
- インターホンの故障の確認方法
- 住宅別のインターホンが故障したときの対処法
- インターホンの工事を自力でするか業者に依頼するかの見分け方
- 最新のインターホン機能や価格相場
インターホンは家族を犯罪から守ってくれる心強い味方。誤作動が発生したら、早めの対策が必要です。
目次
インターホンの誤作動の症状と原因
インターホンが故障すると次のような症状があらわれます。
- 鳴りっぱなしで止まない
- インターホンを押しても無反応
- 音が聞き取りにくい
- 画面が見づらい
- 通話ができない
- オートロックが開けられない
- 雑音が入る
このようなインターホンの誤作動は何が原因で起こるのでしょうか。詳しく解説していきます。
電池切れ
誤作動の原因でもっとも多いのが、親機の電池切れによる不具合です。電池は長年使用できるため、中の液もれやサビが原因となることもしばしば。交換するときはサビや汚れをきれいに拭き取ってから、新しい電池を入れましょう。
配線が切れている
一軒家に多くみられるトラブルが「配線切れ」です。インターホンは、家の中にある親機と玄関などの屋外に取りつける子機を配線でつなぐことが通話が可能になっています。この配線が切れたり腐食していたりすると通話ができなくなったり、会話に雑音が混じったりといった不具合が生じます。
雨や結露による故障
インターホンは屋外に設置するので、雨や雪でも影響がないように防水機能が備わっています。また水抜き穴もあるので、雨が侵入しても排出され、故障の原因にはなりません。
しかし寒暖差があるとインターホンの内部に結露が発生します。するとインターホン内部の配線が水に触れて、通話ができないなどのトラブルが起こってしまうのです。
インターホンの劣化
インターホンは電子機器ですので寿命があります。その耐久年数は、集合住宅の場合で15年、一軒家は10年といわれています。10年以上同じインターホンを使用しているご家庭は、いつ故障してもおかしくありません。買い替えを検討するいい機会かもしれませんね。
インターホンの故障の確認方法
「故障かな?」と思ったら、本体の故障か配線の不具合のどちらかが原因となります。最初から業者に依頼することもできますが、ご自身で調べてみることも可能です。
インターホンは室内にある「親機」と、屋外にある「子機」があります。チャイムが鳴らない、通話ができないというときは、まずは親機から確認していきましょう。
壁の中から電源をとっているインターホンの場合は、電気工事士の資格が必要です。感電の恐れがあるので、必ず業者に依頼してください。
親機を確認する手順
- 電源自体が抜かれていないかを確認
- 呼び出し音や通話音量が小さくなっていないかをチェック
- 受話器がついたタイプのインターホンは断線がないか確認
問題がなければ、中の配線が切れていないか、本体を取り外して確認していきます。
- プラグ式の場合はコンセントから抜いておく
- 親機はドライバーを使用して、ネジ止めや取り付け金具を取り外す
- 中の配線が切れていないかをチェック
- 切れていた場合は再度つなぎ合わせるとトラブルが解消
子機を確認する手順
配線を確認する場合は、親機と同じようにドライバーを使って本体を取り外しチェックしていきます。しかし、親機と通話ができる場合は配線に問題はないと考えられます。
「通話はできるけどチャイムが鳴らない」というときは、子機の内部が原因かもしれません。屋外に設置された子機は、雨風や強い日差し、砂ぼこりなどを常に受けています。そのため親機に比べると劣化が早く、小さなヒビや穴から虫が入って誤作動の原因となる場合もあります。
そんなときは業者に依頼して修理・交換をしてもらいましょう。
一軒家・集合住宅のインターホンが故障した場合の対処法
インターホンの誤作動の原因が不明、もしくは故障の可能性がある場合は、業者へ依頼して診てもらいます。
インターホンの修理・交換の依頼先
インターホンの修理や交換は、一軒家の場合と集合住宅の場合とでは依頼先が異なります。
- 一軒家
自宅を施行した会社に連絡をとるか、専門業者へ修理の依頼をします。
- 集合住宅
アパート・マンションなどの集合住宅の場合は、分譲・賃貸にかかわらず管理会社へ相談しましょう。とくにオートロック機能がついている場合は個人の判断で修理などを行うことはおすすめできません。インターホンは共用部分にあたり、管理人室とつながっていたり、火災報知器などの機能が含まれているからです。必ず管理会社や大家さんを通して修理依頼をしてもらいましょう。
インターホンの修理費用
インターホンの修理費用は、ほとんどの業者が5千円前後になります。交換や新設する場合は、さらにもう少し費用がかかります。通話のみのタイプですと5千円〜1万円、モニター付きに交換するときは2万円〜5万円程度です。
またチャイム式からモニター付きインターホンへ変える場合は、電源がない場所への取り付けや設置場所の変更も必要になります。そのため本体費用とは別に、5万円~6万円ほどが工事費としてかかります。
インターホンを購入してまもない保証期間内でしたら、修理費用は無料になります。保証書を確認してメーカーへ依頼しましょう。
修理より交換をすすめられるワケ
修理を依頼した場合、業者の方に交換をすすめられるケースが多くあります。その理由は、インターホンの部品販売をしているメーカーは少なく、販売されていたとしても5〜7年で販売が終わってしまうからです。
また部品があったとしても、取り寄せに時間がかかったり費用が発生したりするので、交換の方が安くできてしまうケースもあるんです。そのため「修理を依頼したけど交換をオススメされた」というパターンが多くなります。
賃貸の場合、修理費用は誰が負担する?
賃貸の場合は大家さんへ相談すると、故意で壊していない限り、修理・交換の費用は大家さんが負担してくれます。
インターホンの交換は工事が必要?
インターホンを取り替えるときは、工事が必要なものと自身でできるものがあります。
取り替えに工事が必要な例
- 電源を壁の中からとっている場合
電源コードが付いていないインターホンは、壁の中から電力をとっています。このタイプの取り扱いには電気工事士の資格が必要ですので、専門の業者へ依頼しましょう。
- インターホンの位置を変える場合
呼び鈴式からインターホンへ交換するときは、本体の位置を顔の高さまで変える必要があります。その際に配線を伸ばす工事がともないます。
- 固定電話から電源をとっている場合
コンセントの増設や電源工事が必要になります。どちらの場合も専門業者へお願いしましょう。
- 二世帯住宅
2つのモニターをつなぐので、専門業者による配線工事が必要です。
- 子機を壁の中に埋めこんでいる場合
使用している子機と新しい子機のサイズが異なる場合は、取り付けに工事が必要です。
自力で交換できるインターホン
プロに頼まなくても、素人でも交換できるインターホンがあります。それは「乾電池式インターホン」と「電源プラグ式インターホン」の2種類です。
どちらの場合も取り外し方法は簡単!まずは電源を抜き、ドライバーを使用して壁からインターホンを取り外します。新しい機種も同じタイプのものを選ぶと、設置してすぐに使用可能です。乾電池式から電源プラグ式に変更するときは、親機の近くに電源があるかを確認してから購入しましょう。
業者に依頼するインターホン
新しくインターホンを設置するときや、最新の機種に交換する場合は、できるだけプロに依頼して設置してもらいましょう。
インターホン本体の設置は「高さ」や「角度」、「設置場所」などに注意が必要です。チャイムが押しやすい高さ調整や、モニター付きの場合は広範囲が映し出されるような角度調整といった、素人では判断できない要素があるからです。
また、配線のし直しや埋め込み作業なども発生するので、専門知識のある業者にお任せしましょう。ご自身でやろうとすると、感電などの危険が伴います。
インターホンが直るまでの対応法
インターホンが使用できない期間はどのような対応が必要になるのでしょうか。放っておくとご近所に迷惑をかけたり、来客に気づかないなどのトラブルが発生したりします。ずっと留守と勘違いされて思わぬ犯罪に巻き込まれる可能性も!インターホンが使用できないときは、直るまでの対策を考えましょう。
- 一軒家の場合
一軒家の場合は、貼り紙などでインターホンが壊れていることを伝えましょう。「インターホンが壊れているので中に呼びかけてください」や「故障中」など、インターホンの横に貼り出しておくと安心です。
- マンションの場合
オートロック付きのマンションの場合は貼り紙が難しいですよね。来客や荷物の配達予定がある場合は、事前にお客さまや配送業者へ連絡して「インターホンが壊れている」ことを伝えましょう。そして着く直前に電話をもらうなどして対処します。
インターホンの相場と最新機能
家を新築するとき以外に、インターホンを購入することはほぼありませんよね。ここではインターホンの相場や最新機能などをご紹介します。
インターホンの相場
インターホンの相場は8千円〜6万円と幅広くラインナップされています。配線工事がいらないワイヤレスタイプは1万円〜とわりとお手頃。また「通話機能はいらない」という方には、チャイム式が3千円前後で販売されています。
最新のインターホン機能
インターホンメーカーといえば、パナソニックかアイホンです。両メーカーとも多機能で高画質なものをぞくぞくと開発・発売しています。
最近では、留守中でも訪問者が確認できる「録画機能」や、ガス漏れや火災を検知してくれるセキュリティー機能などが搭載されたモデルが人気です。
また二世帯住宅に特化したインターホンもあります。世帯同士で通話ができたり、どちらかが留守の場合は転送されるといった機能がついています。
留守がちな方にオススメの機能
外出が多い方や共働き世代にオススメなのが、外出先でもスマホでビデオ通話できる機能。チャイムが鳴ったらご自身のスマートフォンに通知がくるように設定ができます。子どもだけでお留守番させているときに親が対応することで、防犯の役目も果たしてくれますね。また配達が届いたときに近所にいれば、「すぐに向かうので2、3分待っててください」と伝えられて再配達の手間を省くことも可能です。
インターホンは来客を知らせるだけでなく、「防犯」や「生活向上」といった役目も果たしてくれる機器に進化しています。興味があれば、近くの電器屋さんをのぞいてみてください。
まとめ
この記事では、インターホンの誤作動の原因と対処法について紹介してきました。あなたの家のインターホンの誤作動の原因を突き止めることはできそうでしょうか?
この記事のポイントはつぎの3点です。
- インターホンの誤作動は、本体の劣化や配線の不具合が原因で起こる
- 簡易的なインターホンは自分で修理や交換ができることもある
- 配線の工事が必要なときは、資格を持ったプロに依頼する必要がある
最新のインターホンは来客を伝えるためだけではなく、防犯や生活を便利にしてくれる素晴らしいアイテムが満載! 故障する前に、新しいインターホンの購入も検討してみてくださいね。