ネズミに噛まれた!的確な対処法をお伝えします

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応急処置セット

家庭に出現するネズミは、人を噛むことがあります。たとえばつぎのような事例が多く発生しています。

「倉庫で探し物をしていたら腕を噛まれた!」「寝ている時に指を噛まれてしまった!」

いきなり噛まれてしまったらビックリしますし、

「わざわざ病院に行くのって大げさかな?」「何科を受診すればいいの?」

など、対処に迷ってしまいますよね。

普段は、下水管の中などの不衛生な場所を移動しながら生活するネズミ。当然ながら、病原菌をたくさんもっています。噛まれたまま放置してしまうと、ネズミがもつ病原菌が体内に入り、発熱や頭痛などを起こしてしまうこともあるんです…!

では、もしネズミに噛まれてしまったら、いったいどうすればよいのでしょうか。

この記事ではネズミに噛まれてしまった時の応急処置病院での治療ネズミが媒介する感染症などについて詳しくお伝えします。

ネズミに噛まれたときの対処法

噛みつくねずみ

もしもネズミに噛まれてしまったら、傷だけではなく感染症が心配ですよね。この項ではネズミに噛まれた時に感染症にかかるのを防ぐために、まずは自分でできる応急処置方法についてご紹介します。

さらに、より適切に感染症への対策をするためには、医療機関の受診が欠かせません。ですので、ネズミに噛まれたときに受診するべき診療科についても紹介します。

石鹸とエタノールで消毒!

ネズミは身体の外側に病原菌が付いているだけでなく、口内にも細菌をもっています。そのため噛まれた箇所やその周辺に必ず、ばい菌が付着してしまいます。

ネズミに噛まれた時は、どんなに小さな傷でもそのままにせず、すぐに応急処置をしましょう。

【応急処置の手順】

  1. 流水で傷口を流す

ネズミに噛まれたら、まずは傷口とその周辺を綺麗な流水で洗い流しましょう。噛まれた場所以外に引っ掻き傷等があれば、同様によく洗います。

  1. 石鹸でよく洗う

次に石鹸をよく泡立て、患部やその周りを洗います。このときあまり皮膚をこすらないようにしましょう。こすると菌が広がってしまう可能性があるので、注意が必要です。

  1. エタノールで消毒する

石鹸を流水で洗い流したら、エタノールなどの医療用の消毒液で消毒します。最後に清潔なガーゼや絆創膏で傷口を守りましょう。

ここまでの応急処置をしたら病院へ行きましょう。ネズミに噛まれたら、とにかく早く対処することが大事です。

病院に行くべき?何科に行けばいい?

ネズミに噛まれた場合は、患部を洗っただけでは不十分です。傷口から既にばい菌が侵入していた場合、時間が経って感染症を発症する可能性があるからです。

感染症を予防するにはやはり病院を受診する必要があります。病院では抗生物質を使用し、感染症が発症する前に予防を行ってくれます。

ネズミに噛まれた時は、外科皮膚科または救急外来を受診しましょう。傷口が大きい場合は外科に行かれることをおすすめします。引っ掻き傷程度なら皮膚科でも大丈夫です。いずれの場合も傷口の治療とともに抗菌薬の投与などを行ってくれます。

ネズミに噛まれただけで…。恐ろしい病気とは

熱がある女性

ネズミに噛まれても、傷口はさほど大きくないし、出血もほとんどありません。

しかしそのまま放っておくのは大変危険です。ネズミはさざまな病原菌をもっており、その菌は小さな傷口からも人の体内に侵入します。

噛まれた時は何ともなくても、ほとんどの感染症は潜伏期間を経て症状が現れます。これらの症状が悪化すると、最悪の場合死に至ることも。

「小さい傷だから大丈夫でしょ!」

なんて考えはNGです!ネズミから移る病気について知っておきましょう。

ネズミから感染する病気一覧

ネズミから人にうつる病気にはさまざまなものがあります。代表的なものを以下にご紹介します。

鼠咬症(そこうしょう)

  • 病原菌:鼠咬症スピリルム・モニリホルムレンサ桿菌
  • 症状:悪寒・発熱・頭痛・嘔吐・筋肉痛・発疹
  • 潜伏期間:1~10日

破傷風

  • 病原菌:破傷風菌
  • 症状:開口障害・顔面のひきつり・嚥下(えんげ)障害・全身性のけいれん・呼吸器の麻痺など
  • 潜伏期間:3~21日

腸チフス

  • 病原菌:チフス菌
  • 症状:高熱・下痢・頭痛・倦怠感・腸出血など
  • 潜伏期間:6~30日

レプトスピラ症

  • 病原菌:レプトスピラ菌
  • 症状:悪寒・発熱・頭痛・倦怠感・眼球結膜の充血・腰痛・筋肉痛など
  • 潜伏期間:3~14日

E型肝炎

  • 病原菌:E型肝炎ウイルス
  • 症状:黄疸・発熱・食欲不振・腹痛など
  • 潜伏期間:15~50日

ツツガムシ病

  • 病原菌:ツツガムシリケッチア
  • 症状:悪寒・発熱・発疹・全身の倦怠感など
  • 潜伏期間:5~14日

アナフィラキシーショック

  • 原因物質:鼠咬症スピリルム・モニリホルムレンサ桿菌などの細菌や異物
  • 症状:吐き気・動悸・めまい・血圧低下・意識低下・呼吸困難・全身のじんましんなど
  • 潜伏期間:数分~数時間

「アナフィラキシーショックは発症すると死に至ることがある」という話を聞いたことがある方もいると思います。

しかしその他の感染症も重篤化すると生命の危機をもたらします。小さなお子さんやお年寄りがいらっしゃる場合は特に心配ですね。ですから、ネズミに噛まれたら放置しておくのは絶対にNGなのです。

ネズミの放置はNG

恐ろしい感染症から身を守るには、噛まれた後に正しい処置をしなければならないことがわかりました。

しかし、ネズミ被害の不安を根本的に解決するには、家に発生するネズミを駆除する必要があります。なぜなら、たとえ噛まなくてもネズミはさまざまな菌を媒介するからです。

  • ネズミの体そのもの
  • 体についているノミやダニ、寄生虫
  • ネズミのフンや尿

これらにも多くの菌がすみついています。ネズミはこれらをまき散らしながら、家の中を行ったり来たりしているのです。

ネズミの駆除は自力で行う方法と、業者へ依頼する方法の2つがあります。いずれの方法をとるにしても、徹底的に駆除してネズミ被害の不安をなくしたいですね。

まとめ

今回の記事では主に、ネズミに噛まれたときの対処法とネズミが媒介する感染症についてご紹介しました。ネズミがもたらす危険性についておわかりいただけたでしょうか。

この記事のポイントとしておさえてほしいのは、以下の3点です。

  • ネズミに噛まれると感染症を発症する恐れがあるため、小さな傷でも放置してはいけない
  • 病院へ行けば感染症を防ぐ治療を行うことができる
  • ネズミ被害の不安を根本的に解決するにはネズミの駆除が必要

万一ネズミに噛まれたら、正しい応急処置をして感染症を防ぎましょう。また、その後は二度と被害にあわないよう、ネズミの駆除を検討してくださいね。