気温とハチの活動の関係を知って、上手に対策しよう!

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温度計とタンポポの花

ハチは春から秋にかけて活動しますが、これには気温が関係しています。

つまりハチには、活動できる気温というものがあるのです。

「秋になってもハチを見かけるけど、ハチって何℃まで活動できるの?」

「そろそろ暖かくなってきたけど、ハチ対策はいつ、何を始めたら良い?」

などの疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。

ハチの生態と気温との関係について知ると、ハチを見かけたときの対応や、ハチ対策を取る時期を決めるのに役立ちます

季節ごとに適切なハチ対策が取れるように、ここでは、ハチの活動と気温との関係について詳しく紹介していきます。

ハチが活動できる気温は何度から?

桜と日本蜜蜂

ハチにもいろいろな種類がいて、種類によって活動時期が若干異なります。ハチの種類別で活動時期を紹介していくので、参考にしてみましょう。

  • スズメバチ

スズメバチといえば攻撃的で、危険性も高いハチとして知られていますよね。

種にもよりますが、スズメバチは日中の気温がおよそ18℃を超える頃から、女王蜂が冬眠から目覚めて活動を始め、15℃を下回る頃に活動を終えます

東京で考えた場合、4月から11月くらいを活動時期の目安と考えておくとよいでしょう。

  • アシナガバチ

他の種類のハチと比べて、アシナガバチは活動期間が短いのが特徴です。冬眠から目覚めた女王蜂が巣を作り始めるのは3月から4月頃で、9月の終わりごろにはほぼ目立った活動をしなくなります。

  • ミツバチ

スズメバチなどと違い、ミツバチが活発に活動できるかどうかの気温のラインは、10℃前後と低温です

そのためミツバチは、巣の外で活発に活動できる期間も3月頃から11月頃までと、長いのが特徴です。

また12月から2月の寒さが厳しい時期も、群で越し、春を迎えることができます

これは、働き蜂が小さな羽ばたきをすることで、巣の温度を30℃ほどに維持できるためです。

したがって真冬でも、比較的暖かい日には、巣の外へ出るミツバチもいます。

このように、ミツバチは1年を通じて活動しています。

基本的にはおとなしい性格のミツバチですが、寒い時期になると攻撃性が高くなることがあるので注意が必要です

ハチは暑さにも強いの?

近頃の夏の暑さは、かなり体にこたえますよね。人間も熱中症によって死者が出てしまうほど、暑さに勝てないことがあります。

「最近は夏の暑さが厳しいけど、それによってハチの数が減ることはないの?」

など、ハチの暑さへの耐性が気になる人もいるのではないでしょうか。

ハチは暑さよりも寒さに弱いと言われており、40度くらいまでは活動できると言われています。そのため、猛暑日と呼ばれる日でも、暑さでハチが死ぬことはほとんどないようです。

暑さに関する余談となりますが、スズメバチはミツバチを攻撃することがあります。これに対しミツバチは、天敵であるスズメバチから身を守るために、熱殺蜂球と呼ばれる攻撃を仕掛けることがあるのです。

この熱殺蜂球では、ミツバチが自分たちの巣の中に侵入してきたスズメバチを数百匹で取り囲んで熱を発し、スズメバチを蒸し殺します。

このときスズメバチは、蜂球内の温度が44℃に達すると熱さで死んでしまうのですが、ミツバチは同様の環境下でも50℃まで耐えることができます。

この高温への耐性に違いにより、ミツバチは熱殺蜂球で敵であるスズメバチのみを殺すことができるのです。

このミツバチの熱殺蜂球に興味が湧いた方は、熱殺蜂球について詳しく取り上げているこちらの記事も、ぜひチェックしてみてくださいね!

ハチの1年と季節ごとのハチ対策

四季

ハチの活動は気温・時期によって変化するので、ハチ対策も気温を目安にしたり、時期に応じて変えたりすることで適切に取ることができます

ここでは、季節ごとの対策を紹介します。

その前に、まずは主なハチの種類の時期ごとの活動を見てみましょう!

【スズメバチ】

4〜6月

冬眠から目覚めた女王蜂が巣作りを始める

6〜7月

働き蜂が育ち始め、巣が急速に拡大する

7〜9月

働き蜂の攻撃性が最も高くなる

10〜3月

新女王蜂は冬眠の準備に入り、それ以外の働き蜂やオス蜂などは寿命を迎える

【アシナガバチ】

4〜5月

女王蜂が冬眠から目覚め、巣を作り始める

5〜6月

女王蜂が産卵して、働き蜂が育ち始める

7〜8月

活動が本格化し、巣を守るために働き蜂の攻撃性が高まる

9月中ごろ

活動が収まってきて、アシナガバチの姿を見かけなくなる

【ミツバチ】

1〜2月

ほとんど巣から出ず、巣の中で群で蜂球を作って越冬する

3月〜4月

巣の外で採蜜などの活動をし始める

5月

新女王蜂が誕生する

6月

大きくなった群を分割する巣別れが盛んに起こり、その途中の群を見かけることがある

7〜8月

暑いため、巣の外での活動は朝夕の涼しい時間帯に行うようになり、日中は木陰などで休んでいる

9月

涼しくなって、働き蜂は日中の活動を再開し、女王蜂はこの頃から冬に向け、産卵を控え始める

10月

越冬の準備をする

ハチの種類ごとの大体の活動が把握できたところで、つぎはいよいよ季節ごとのハチ対策を紹介していきましょう!

春先はハチの巣対策!

春になると冬眠から目覚めたハチたちが活動を始めます。ほとんどの種のハチが巣を作り始めるのが、この春の季節なのです

ですので、「家の周りに巣を作られると困る!」と考えるのなら、この時期にしっかりと対策を取ることが重要になってきます。

  • いつごろ始めるか

一口に春に巣を作り始めるといっても、ハチの種類によって、多少は時期が異なります。

また、ハチは種ごとに巣を作りやすい場所も異なるので、過去にハチに巣を作られたことがある場合は、同じ種類のハチに巣を作られる可能性が高まります

たとえば、スズメバチやアシナガバチの巣の予防をしたい場合は、日中の気温が18℃を超える3〜4月ころ、ミツバチの巣の予防をしたい場合は、分蜂が盛んになる前の4〜5月頃に対策を取りましょう

春はまだ、ハチが巣を作る前か、作り始めたばかりなので、対策や駆除がしやすいです。

逆に、巣の全盛期に入る夏になってしまうと、自力での駆除が難しくなります

ハチの巣対策を取りたいと考えている方は、ぜひ早めに準備をしておきましょう。

  • どんな方法があるか

ハチに巣を作らせないようにするためには、いくつかの方法があります。

まずは、誘引捕獲器を使う方法です。

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誘引捕獲器の中には、ハチをおびきよせる成分が含まれており、ハチが1度捕獲器の中に入ると出られない仕組みとなっています。誘引されたハチは溺れ死ぬので、後始末も簡単です。

誘引捕獲器は自分で作ることもできます。とてもカンタンなので、興味のある方はこちらの記事をご覧になってくださいね。

また、殺虫剤を使った巣の予防も手段のひとつです。ハチが嫌う成分が含まれている殺虫剤を散布しておくと、ハチが近寄らなくなります。

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ハチの攻撃性が高まる夏〜秋は、要注意!

一般的に、ハチの攻撃性が最も高くなるのが夏から秋にかけてです。

基本的にハチは、こちらが攻撃を仕掛けたり、巣に近づいたりしない限り、襲い掛かってくる事はありません。

しかし攻撃性の高い時期は、ちょっとした刺激にも過敏に反応するので、ハチによる攻撃を受けやすくなります。ですので、きちんと対策を取ることが大切です。

◇攻撃性が高まる時期

細かい種ごとに見ると、攻撃性が高まる時期が若干異なることもありますが、おおむね注意が必要な時期はつぎのようになります。

  • スズメバチ  7月〜10月
  • アシナガバチ 7月〜8月
  • ミツバチ   3月〜4月と10月〜11月

◇注意すること

  • ハチがいそうな場所には、できるだけ近づかないようにする
  • アウトドアに出かけるときは夏でも肌を露出しないようにする
  • 黒などの色の濃い衣類や小物を身につけないようにする
  • 香りの強い、香水や整髪料をつけないようにする
  • ハチを見かけても、振り払わない
  • ハチに囲まれたときは、背を向けて慌てて逃げるのではなく、後ずさりしながらその場を立ち去る

攻撃性が高くなっているので、できるだけハチに刺激を与えないことがポイントになってきます。

意外と知らない?ハチの活動期間の初めと終わりに注意すること

ハチは春になると活動を始めて、秋になると活動が落ち着いてきます。

したがって春や秋は本来、攻撃性が低い時期ですが、思わぬ形で被害に遭うことがあります

たとえば、洗濯物や靴などにハチが紛れ込んでしまうことがあります。それに気がつかずに洗濯物に触れたり、靴を履いてしまったりすると刺されてしまうことがあるのです。

それは、ハチが暖かい場所を求めてやってきたからです。春先や秋ごろはハチが紛れ込むことがあるので、洗濯物を取り込むときや外に置いておいた靴を履く時は、中を確認すると安心です。

また、ハチの侵入を防ぐため、洗濯物や靴は外に出しておかないようにするのもおすすめです。

まとめ

この記事のポイントとしておさえてほしいのは以下の3点です。

  • ハチが活動できる気温を知っておくと、対策の際に役に立ちます。
  • ハチの種類によって活動時期が異なるので、主な種類の活動時期を知っておくいいでしょう。
  • 季節ごとのハチの行動の特徴を知り、それに応じて対策を取りましょう。

ポイントをしっかりと押さえて、ハチによる被害に遭わないように気をつけましょう。