家の敷地内や自宅に侵入してくることもあるイタチ。見た目がかわいらしいことから、「このまま放っておいても大丈夫かな?」と思ってしまうかもしれません。
しかしそれは、イタチ被害の恐ろしさを知らないからです。イタチは人間に害を及ぼす害獣です。そのまま放っておくと、大変なことになってしまいますよ。
ここでは、イタチによる被害の現状と、イタチの対策について詳しく紹介していきたいと思います。
目次
これを見かけたらイタチのサイン!
動物の足跡らしきものや糞を見かけたとき、それだけで何の動物かを判断するのは難しいですよね。
しかし、動物によって形跡に特徴があります。イタチのサインがどんなものかを知り、痕跡を残した主がイタチだと判断できるようになれば、対策も考えやすくなりますよ。
イタチは警戒心が強いため、棲み家を決めるためには何度もその場所を訪れるという特徴があります。
そして、イタチは目印のために糞を残すのです。そのため、家の敷地内や家の中で動物の糞らしきものを見つけたときは、イタチの可能性を疑ってみましょう。
イタチの体長は約30cmですが、体型が細身であることから、たった3cmほどの隙間からでも侵入することができるのです。
「まさか、こんなところから」と思うかもしれませんが、イタチが入ってこられる隙間が近くに見つかれば、イタチの可能性を否定できないのです。
どんどん家を破壊される!?イタチがもたらす被害とは
イタチがどのような被害をもたらすのか、その危険性について知ることが大切です。
騒音の被害
イタチは主に、夜間にかけて活発に活動します。イタチが民家の屋根裏に棲みついてしまったら大変です。
イタチは、人間が寝静まった後に屋根裏をバタバタと走り回るようになります。その音は想像以上に耳障りであり、うるさくて眠れないことも出てくるでしょう。
場合によっては不眠症になってしまったり、ストレスがたまりノイローゼを引き起こしたりと、大きな健康被害を受けることがあります。
住宅への被害
イタチが民家の床下や屋根裏に棲みついてしまった場合、住宅への深刻な被害が懸念されます。その例をいくつか紹介します。
- 断熱材に大きなダメージを受ける
最近の住宅は屋根裏や天井、壁の部分に断熱材を入れています。
イタチはもともと小さい穴の中で生活している動物です。そのため、断熱材を引きちぎってその中で生活をするのです。断熱材にダメージが加わることで、家の断熱効果も低下してしまいます。
- 大量の糞をされる
動物の糞は基本的にどれも臭いのですが、中でもイタチの糞の臭いは強烈です。しかも、イタチは同じ場所に糞をする習性があります。
そのため部分的に被害が集中しやすく、大量の糞によって屋根裏や床が崩れてしまうこともあるのです。
- 持ち込んだエサが白骨化して残る
イタチは外からエサを持ち込んで、巣の中で食べます。ところが、エサを食べずにそのまま放置したり、その残りが白骨化したりすることがあります。
それらの白骨化したエサにダニや雑菌が繁殖してしまい、人間に大きな健康被害が及ぶリスクが高くなります。
人やペットへの被害
イタチは民家に被害を与えるだけではありません。人間やペットにも危険が及ぶ可能性もあります。
- ペットや家畜を襲う危険性
イタチは雑食性です。農作物だけでなく、小動物から昆虫、魚まで広く何でも食べてしまうのです。
たとえば、家で家畜を飼っていたり、ペットとして金魚や鯉、犬や猫を飼っていたりする人は要注意です。大切なペットが被害に遭った例も報告されています。
- 人間への危害
イタチはとても攻撃性が強い動物です。たとえ人間相手でも襲い掛かってきたり、噛みついてきたりすることがありますので、注意が必要です。
また、イタチは狂犬病などの菌やウィルスを持っていることがあります。イタチに噛まれることで、それらの菌が感染することもあるため要注意です。特に小さい子どもがいる場合、抵抗力が弱いため大人よりも感染しやすくなります。
これだけは注意して!イタチに対するNG行動
もし、家の中や敷地内でイタチを発見したとき、誤った行動を取ってしまうと被害が拡大するかもしれません。ここでは、イタチに対するNG行動について紹介していきます。
威嚇しないこと
イタチは人間を襲ってくることもあります。そのため、イタチを見かけても絶対に威嚇してはいけません。
イタチは鋭い爪をもっていますので、その爪で引っかかれたり、噛みつかれたりしたら大けがをしてしまいます。
また、噛みつかれることで菌やウィルスに感染するリスクも高くなってしまいます。イタチは警戒心をあらわにするときに、肛門の臭腺から強い臭いを分泌させるのが特徴です。
イタチが激しく鳴く・臭いと思ったときは、イタチが強く警戒している証拠ですから、これ以上刺激しないようにしましょう。
素手で触らないこと
イタチを見かけたときに、興味本位でも素手で触らないようにしてください。イタチに限らずですが、野生動物はその体に菌やウィルスが大量に付着しています。
イタチの体や糞に触れたことで、それらの菌やウィルスに感染してしまうことがあります。特に小さい子どもは菌やウィルスへの抵抗力が弱いため、注意が必要です。
もしも、イタチの糞を掃除するときは、必ず手袋とマスクを着用してから行うようにしてください。
糞を掃除するときに誤って触れてしまう、空気中に舞ったウィルスや菌を吸い込んでしまうといったこともあるからです。
勝手に捕獲・駆除しないこと
イタチが家の中に巣を作ってしまったときは、適切な対応が求められます。まず、イタチはメスか、オスかによって望ましい対応が異なります。
イタチは鳥獣保護法によって守られている動物であり、勝手に捕獲や駆除をすることが禁止されています。
そして、イタチの場合はメスとオスとで対応が異なるのです。まず、オスイタチの駆除と捕獲は自治体の許可が必要になります。
そして、メスイタチの場合は捕獲や駆除が禁止されているのです。オスとメスを見分けられず、勝手に捕獲や駆除をしてしまうと鳥獣保護法に違反することになってしまいます。
また、賃貸住宅に住んでいる場合、駆除のときに家にダメージを与えてしまったら大変です。そこで、まずは大家さんや管理会社に相談することをおすすめします。
イタチ対策で被害を食い止めよう!
イタチが家や敷地内に棲みついてしまったときの対策と、駆除の方法について解説していきます。
自力で対処するならコレ!
イタチの駆除は自力でも行うことができます。まずは、イタチを寄せ付けないようにすることが大切です。ここでは、4つの対策について紹介していきます。
- 金網で侵入を防ぐ
イタチは細身の体型で、わずか3cmの隙間からでも侵入してきます。そのような隙間がある場合は、イタチが侵入してこないように金網でブロックしてしまいましょう。金網はホームセンターなどで購入できますが、できるだけ目の細かいものを選ぶのがおすすめです。
- 苦手なニオイを使う
イタチにも苦手なニオイがありますので、そのニオイを利用してイタチの侵入を防ぐこともできます。たとえば、漂白剤や酢のニオイは、イタチ対策に効果的です。
- 忌避剤を使う
イタチが嫌う忌避剤を使ってみましょう。たとえば、小動物用の忌避剤・害虫用の燻煙剤・木酢液なども効果的です。
- 嫌がる音を使う
イタチは大きな音に驚いて逃げることがあります。
ただし、これはイタチが棲みついていない場合の対処法になります。イタチは1度棲みついた場所には、執念深く戻ろうとします。そのため、棲みついてしまったときは捕獲や駆除が必要になることを覚えておきましょう。
専門業者への依頼で安心・安全
イタチを見つけたら早めの駆除が必要といっても、自分で駆除するのは難しいですよね。そんなときは、専門業者に依頼することで、安心かつ安全に駆除してもらうことができます。専門業者に依頼すると、以下のようなメリットがあります。
- 安全に駆除できる
イタチは鳥獣保護法にて守られている動物です。素人が勝手に駆除しようとして、誤ってイタチを傷つけたり、殺したりしてしまうと、罰せられる可能性も十分に考えられます。
一方、業者は法律のこともよく理解したうえで駆除を行ってくれますので、安心して任せられます。
- 再発防止策を行ってくれる
イタチの駆除に成功したとしても、再度イタチに狙われることもあり得ます。イタチが侵入してこないようにしっかりと対策を取っておかないと、再び被害に遭ってしまうでしょう。
業者は、再度イタチの被害に遭わないように、イタチの侵入口をふさぐなどして再発防止策も行ってくれます。
- 殺菌消毒を行ってくれる
イタチが棲みついていた場所には、イタチの糞や尿などが大量に残されています。また、イタチが外から持ち込んだエサなどが原因で、ダニやウィルスが大量発生していることも十分あり得るのです。
イタチの棲み家をそのままにしておくと、そこから被害が拡大する危険性も十分考えられます。
イタチ業者はイタチ駆除後の殺菌消毒まで徹底して行ってくれます。
実際に、イタチが棲みつくのは天井裏や床下です。そのような場所に人間が入り込み、徹底して清掃や消毒をするのは難しいのが現状です。業者に依頼しておけば、そんな清掃や消毒までしっかり行ってくれますので安心です。
まとめ
この記事のポイントとしておさえてほしいのは以下の3点です。
- イタチが頻繁に侵入したり、棲みついたりすることで、住宅や人間に危害が及ぶことがある
イタチによる被害は深刻だということを覚えておきましょう。特に、住宅や糞、騒音による被害が人間にも大きな危害を及ぼすことを理解する必要があります。
- イタチは人間を襲うこともある
人間に対して警戒心を持つ動物もいますが、イタチは人間にも襲い掛かってきます。そのため、イタチを見かけたときは威嚇しないようにすることが大切です。
- イタチ駆除は業者に依頼したほうが安心できる
イタチは鳥獣保護法によって守られていますので、駆除の際には注意が必要です。業者に依頼すれば安心、安全に駆除してもらえます。
イタチ被害と、適切な対応について理解して、イタチの被害から家と家族を守りましょう。