「頻繁に、家にフンが落ちていて困る!これって一体、何のフン?」
このようなお悩みをお持ちではないでしょうか?
もしかすると、それはコウモリの糞かもしれません。
ですが、コウモリのフンによる被害があっても、コウモリが家に巣を作っている気配を感じられないケースも多くあります。このような場合、巣に気づいていない、もしくは巣がないけれどフンを落とされている可能性が考えられるでしょう。
細かな巣のチェックと駆除の方法、そして巣が無い状態でもコウモリはフンを落としていく理由について、詳細に解説していきます。
目次
まずはコウモリの巣ができていないかチェックしよう!
コウモリのフンによる被害が確認されたら、まずは巣が作られやすいポイントのチェックを行うべきです。
コウモリの巣は、蜂の巣のように目立つ場所に特徴的な形状で出来るものではありません。むしろその真逆で、見つけられにくい場所に作られ、その巣も蜂の巣に比べて特徴は無いです。
しかし、コウモリが巣を作りやすい条件は、いくつか存在しています。そのため、その条件に照らし合わせて、まずはコウモリの巣ができやすいポイントをチエックして見つけていきましょう。
コウモリの巣が作られやすいのはどんな場所?
コウモリの巣を見つけるためには、それが作られやすいとされている場所に絞って、確認作業を行うのが一番の方法です。その巣が作られやすい場所の条件として、代表的な4つのものを挙げて解説していきます。
1.隙間が多い
家の壁のヒビや、構造上の問題で狭い空間が沢山あるなど、家に隙間が多い場所があるとコウモリが巣を作りやすくなります。
なぜコウモリは隙間を好むのか。それは外敵から身を隠す上で狭い場所は好都合である点が、理由として挙げられるでしょう。狭い隙間ならば、自分より体の大きい天敵に狙われる危険を回避できます。
そのため、隙間が多い場所は、コウモリが安心を求めて入り込み、勝手に巣を作る可能性が高いのです。
2.雨風をしのぐことができ、暖かい
コウモリは人間と同じ、体温を一定に保たなければならない恒温動物です。そのため、体温を下げる雨風に当たらないようにして、そして暖かい場所を好む傾向があります。
その具体的な場所としては、断熱材が入った壁の間や、太陽光で気温が上がりやすい屋根裏、適度に暖かいエアコンの室外機の裏などが挙げられるでしょう。
特に近年の家は断熱性に優れており、雨風をしのぎつつ暖を取れる場所が多いため、注意が必要です。
3.ぶら下がれる環境がある
コウモリの足の腱は、かなり発達しており、長時間ぶら下がっていても全く問題はありません。むしろ、ぶら下がっている状態は、コウモリが一番リラックスしている時です。
このような理由から、コウモリは家の中にある、ぶら下がれるような場所を好みます。その具体的な場所としては、物干し竿や軒下などが挙げられるでしょう。
ぶら下がれる環境は、言ってみればコウモリの休息場のようなものです。それゆえに、コウモリが集まる可能性は高くなります。
4.食料を調達しやすい
どのような生物でも同じですが、コウモリもまた、自分が捕食している食料が調達しやすい場所を好んで住むという特性もあります。
コウモリが普段食べているのは、小さい虫です。そのため、小さい虫が大量によく出現するような場所は、既に近くにコウモリが巣を作っているかもしれません。
夜間の蛍光灯の近くなど、虫の溜まり場になっているような場所は、その付近もコウモリの巣が無いか確認しておくべきです。
コウモリが家に住み着いている様子がなさそうな方は以下へジャンプ!
▼ 巣がない場合の対処法をチェック ▼ |
コウモリの巣があったら、はやめに駆除しよう!
もしも自宅にコウモリの巣が作られていたら、その巣に居るコウモリを即座に駆除するべきです。その駆除の要点として挙げられるのが、以下の三つの項目になります。
- 追い出しをするのに適切な時期に作業をする
- 巣ができている場所に合わせて、効果的な駆除の方法を行う
- 追い出し作業をした後に、侵入経路を塞ぐ
まずは、追い出し作業をするのに適切な時期についてです。
コウモリを巣から追い出すためには、対象となるコウモリが巣から逃げることができる、アクティブな状態であることが条件となります。しかし、冬眠中のコウモリや、生まれたばかりのコウモリは動くことができません。
主な傾向として、7月から8月は出産・子育ての時期、11月から3月は冬眠の時期です。そのため、駆除作業をするのであれば、それらの時期を避けた出産・子育て前の4月から6月、冬眠前の9月から10月が追い出し作業に適切な期間となります。
この適切な時期以外で追い出し作業をしてしまうと、コウモリが巣から出なかったり、巣の中で生き絶えてしまったりするので注意が必要です。
次に、巣の場所に合わせた駆除の方法を行う点についてです。
コウモリを駆除するグッズには、巣が作られている場所に応じたものがあります。
屋根裏や一般的な部屋から駆除するならば、広い範囲をカバーできるくん煙剤の使用が適切です。煙がその空間一面に広がるだけでなく、隙間にも到達するので、くまなくコウモリを追い出しに掛かれます。
それとは反対に、壁の隙間などの狭い場所や、小部屋などの広くない空間に巣が作られている場合は、忌避スプレーを使用しましょう。
このように、場所に応じた駆除グッズを使い分けることで、より効果的にコウモリを駆除できます。
そして仕上げとして、コウモリの侵入経路を塞ぐ作業についてです。
コウモリは追い出し作業をしたとしても、駆除グッズの効果が無くなると、再び戻ってきて巣を作ることがあります。それを防ぐためには、コウモリが侵入する隙間や通り道を塞いでしまうことが効果的です。
侵入経路を塞ぐ手順としては、まず巣にコウモリの存在が無いことを再度確認します。そして、侵入経路の形状に合う侵入防止用具を使って、隙間なく塞いでいきましょう。
その侵入防止法として挙げられるのが、壁のヒビ割れなど狭い隙間にはコーキング剤を注入する、配管や家の構造上できてしまった空間の入り口には金網を張って固定する方法などです。また、ベランダには防虫用の網目が細かいネットを張ることでも、コウモリの侵入対策となります。
ここまで行えば、再びコウモリが住み着くのを防ぐことができるでしょう。
巣がない場合でも「休憩場所」として使われることがある
コウモリのフンによる被害は確かにあるのに、家のどこを探してもコウモリの巣が見つからないことがあります。そのようなケースの場合、自宅がコウモリの休憩場所になっている可能性が高いです。
実は巣の無い家であっても、コウモリはナイトルーストと呼ばれる休憩として、一時的にその家に滞在する性質があります。
コウモリは餌を狩るために飛び回り、ある程度の餌を食べると、休憩をします。その休憩をしている間に、その休憩先の家の周辺にフンをして、多くの被害をもたらすのです。
家の中に巣が無い状態で、フンをされていたならば、自宅がコウモリのナイトルーストの場所になっていると考えていいでしょう。
家に住み着かれる前にコウモリを追い払おう!
ナイトルーストは巣を作られているわけではないため、一過性のものと思って放置する方もおられるかもしれません。しかし、それは間違いです。
コウモリは一度休憩する場所を決めると、何度もそこにやってきます。ですので、夜が来る度にフンが落ちており、その被害が止まることはありません。しかも、継続してフンをされるので、被害の程度も酷いものになりがちです。
また、ナイトルーストをされるということは、それだけコウモリにとって居心地が良い場所でもあります。それゆえに、ナイトルーストを繰り返していく内に、いずれ巣作りされてしまう可能性も高いです。
以上の理由から、ナイトルーストは放置してはいけません。それでは、ナイトルーストはどのようにして回避したら良いのでしょうか。
ナイトルースト回避の方法として、まず挙げられるのが、忌避剤の使用です。コウモリの休憩場所と考えられる所の近くに、ジェルタイプやタブレットタイプの忌避剤を設置します。そうすると、長期的にコウモリは寄り付かなくなるでしょう。
ナイトルーストも、気づいた段階で早急に対処すれば、それだけフンの被害を受けるのを防ぐことができます。
まとめ
今回は、巣が確認できない場合のコウモリの対処法や、その被害が起こる理由についてまとめてみました。
巣が無いと思っていても、コウモリは見つけにくい場所に巣を作ったり、ナイトルーストと呼ばれる一時的な休憩をしたりします。そのため、巣の有無を早めに確認したり、駆除やナイトルーストの回避など、必要な対処ををなるべく早めに行いましょう。
この記事のポイントとして、なるべく押さえていただきたいのは、以下の3点です。
- コウモリは家の隙間や雨風をしのげる場所が好きで、知らぬ間にそこに巣ができているかもしれない。
- 巣を見つけたら、適切な時期に、適切な駆除グッズで追い出し、侵入経路を塞いで再侵入を防ぐ。
- コウモリは巣が無い家でもナイトルーストという休憩をし、そこでもフン害を発生させるので、回避する必要がある。
これらのポイントを押さえた上で、コウモリのフンの被害を正しい方法で対処してくださいね。