大切なマイホームが見えないところでシロアリに浸食されていたとしたら…。考えるだけでゾッとしますよね…!
シロアリの被害について見聞きしたことはあるものの、実際に自分が被害に遭うとは思わないという方も多いでしょう。しかし、シロアリは家の躯体、水周り、柱や土台、床下といったあらゆる部分に住みつく可能性があります。
シロアリ被害は目に見えない部分で進んでいます。被害に気が付いたときには既に手遅れということも少なくないのです。
ここでは、マイホームをシロアリ被害から守るために、シロアリ発生の原因や駆除費用、未然に防ぐ方法などについて紹介していきます。
目次
シロアリ発生の原因のほとんどは「雨漏り」!
シロアリの発生原因の80%が雨漏りであるということをご存知ですか?それくらい雨漏りとシロアリの発生には密接な関係があるのです。
それは、雨漏りが、シロアリが最も好む湿った木材を作る要因になるからです。つまり、雨漏りを発生させないことが、シロアリを防ぐ最も大切な方法になります。
シロアリが引き起こす被害とは?
シロアリが家を浸食するようになったら、どのような被害が起こるのでしょうか。詳しい被害状況についてよく理解しておきましょう。
- 床下の木材が腐る
家の床下部分は木材が露出しています。シロアリによって被害を受けると木材が食われてしまうのです。場合によっては大がかりな補修や補強が必要になるでしょう。
床下部分が弱くなることで、台風や地震による影響を受けやすくなります。最悪の場合、家が倒壊するリスクも高くなるでしょう。
すると、もちろんそこに住まう人間にも多大な影響が出てきます。ケガをしたり、最悪の場合命を落とす危険性も…!
床下は被害も見つけやすい部分ですが、普段は目につかない場所です。早期発見するためにも、定期点検をしておくのがおすすめです。
- 物に穴をあける
シロアリは湿った木材が好きですが、それ以外の物にも穴を開けます。たとえば、断熱材、スポンジ、配管や本などあらゆる物の食べてしまいます。
こんな症状があったらシロアリかも
シロアリ以外にもマイホームにダメージを与える害虫はいます。そのため、シロアリによる被害がどうか、見分けがつかないことがあるでしょう。シロアリ被害の特徴を知っておくと、適切な対策を取るのに役立ちますよ。
- 蟻道(ぎどう)がある
シロアリは建物内に侵入するために土や排泄物でトンネルを作ります。見た目には土が固まったようなものに見えますが、この蟻道を作るのはシロアリの特徴です。木材周辺に付着していたら、シロアリの仕業だと思っていいでしょう。
- 建物で乾いた音がする
シロアリは木材の内部などを食べて空洞にしてしまいます。その影響で建物の一部から乾いた音がするようになります。
- 羽アリの異常発生
羽アリにもクロアリの羽アリとシロアリの羽アリの2種類があります。これらを見分けるためには、羽アリの胴体を確認するのがポイントです。胴体にくびれがないのがシロアリの羽アリです。
自分で見分けがつかないときは、専門家にチェックしてもらうのがいいでしょう。
シロアリが発生したら、駆除費用はいくらかかる?
シロアリが発生してしまったら、直ちに駆除が必要です。そのまま放っておくとどんどん被害がすすんでしまいます。大切なマイホームが倒壊する危険性もありますので、早急に対処しましょう。
シロアリ駆除の費用は被害状況や依頼する業者によって異なりますが、3575円/平米が相場です(一般財団法人経済調査会の統計より)。
また、業者によってサービス内容も異なりますので内容についても良く調べておくとよいでしょう。そして、駆除費用を変動させるポイントについても理解しておくと役立ちます。
建物の構造
床下に発生することの多いシロアリですが、作業スペースが十分あるか、基礎断熱が施されているかどうかで駆除の難易度が変わってきます。
また、バスルームもタイル張りのほうが作業に時間がかかってしまいます。他にもRCや木造、鉄骨などで薬剤処理を施す範囲や工事方法も変わってきます。それが駆除費用にも影響してくるのです。
被害の程度
床下が食われているといってもその被害の深刻度が費用にも影響してきます。構造や被害の深刻度によっては、修復までにかなりの技術を要することとなります。
そのため、シロアリ被害を放置しておくと大変なことになります。被害が大きくなるとそれだけ修繕にかかる費用も高くなってしまうからです。修繕費用をできるだけ安く済ませるためには、早めに被害に気が付くことが大切です。
別途料金がかかることもあるため要注意
業者によって異なりますが、駆除費用の中に交通費や清掃代などが含まれていることもありますし、別途請求されることもあります。
気になる方は、事前にチェックしておくのが良いでしょう。
シロアリ発生を未然に防ぐ方法
シロアリ被害に遭わないようにするためには、事前に対策を取ることが大切です。
シロアリの侵入を防ぐ
まず、シロアリが入ってこないように侵入経路をふさぐこと、薬剤を散布してシロアリを寄せ付けないようにすることです。
シロアリ駆除剤を塗布してもその効果は半永久的に続くわけではありません。そのため、定期的な散布が必須です。
シロアリの駆除剤ですがホームセンターなどで購入して自分で散布することもできるでしょう。しかし、自分で行った場合、経験不足などから駆除剤の効果を十分発揮できなくなることがあります。
また、必要以上にシロアリ駆除剤を使うことになり、人間に健康被害が及ぶ危険性も出てきてしまうでしょう。そこで、薬剤を散布するときは信頼のおける業者に依頼するのがおすすめです。
自己点検を行う
シロアリ被害は見えない部分で発生しています。早く被害に気が付くためにも、自己点検を行うことをおすすめします。
シロアリ自己点検チェックシート
- 家の床や壁を叩いて、空洞音がするかどうか
- 羽アリが発生していないか
- 蟻道がないか
定期的にチェックしておくことをおすすめします。
雨漏り対策をする
そして、シロアリの主な発生原因である雨漏り対策を行うことも重要です。雨漏りは天井から雨水が入り込んでくるだけではありません。
壁の内側やサッシの部分など、いろいろな場所から雨水が入り込んできてしまいます。しかも、最近の住宅は気密性が高く湿気がこもりやすい環境です。
雨漏りが起こってしまったら、家の中の湿度が高くなってしまい、シロアリが好む環境を作り出してしまうのです。
シロアリによる被害は、雨漏りが原因で発生するカビや家の腐食よりもはるかに大きい被害をもたらします。
だからこそ、早めに雨漏りの被害に気づきで、きるだけ早く修繕することが大切なのです。雨漏りはどんなに小さな被害でも、そこから被害が拡大していきます。
小さな被害に早く気が付くためにも、業者から定期的に点検してもらうと安心です。また、雨漏りを発見したときは、自力ではなく専門業者に修理を依頼することをおすすめします。
それは、雨漏り箇所や原因を特定するのはプロでも難しいからです。素人が自己判断で修繕してしまうと、雨漏り被害拡大につながる危険性が高くなってしまいます。
まとめ
今回はシロアリ被害の危険性や、シロアリ駆除の費用などについてまとめました。雨漏りがシロアリ被害を引き起こす最も大きい原因ですので、しっかりと対策をとることが大切です。
- シロアリ被害の危険性
家の倒壊まで招く危険性が高いことを覚えておきましょう。
- シロアリ被害の見分け方
シロアリ以外にも家にダメージを与える害虫がいます。その違いやシロアリの特徴について理解しておくと、適切な対策が取れるようになります。
- 雨漏り対策を行うこと
雨漏りはどんなに小さな被害でも、いずれ大きな被害につながります。早いうちに発見して業者に修理してもらいましょう。
上記のポイントをおさえて、シロアリによる被害を食い止めましょう。