築10年もたってくると、住宅の傷みが気になり始めるようになるかもしれません。築10年で雨漏りが起こってしまったら、「それって普通のことなの？」と考える人もいるでしょう。
雨漏りの対応は築年数によって異なります。築10年以下か、築10年以上かによって対応が変わってきます。
ここでは、築10年以下と築10年以上のそれぞれの雨漏り原因と対策について解説していきます。
【築年数別】雨漏りの原因とその対策法
雨漏りの原因や対策は築年数によって異なります。築年数の違いによる原因と対策について理解しておきましょう。
【築10年以下】築浅物件での雨漏り
築年数10年以下の物件でも雨漏りが起こることがあります。その場合、原因は主に2つ考えられます。
それは、施工不良と自然災害です。築10年以下の築浅物件で雨漏りが起こってしまったときは、保険で修理代をカバーできます。修理代の自己負担はほとんどないでしょう。
新築住宅の場合、住宅瑕疵保証制度を利用することができます。ただし、10年以降は使えなくなってしまいますので、注意しましょう。
新築の雨漏りの原因と対応については、こちらの記事をチェックしてくださいね。
「ショック！新築なのに雨漏り…！？よくある原因と使える保険をご紹介」へ
【築10年以上】築年数が経った家での雨漏り
築10年以上経過している住宅で、雨漏りが起こってしまったときの原因は以下の通りです。
まずは、経年劣化です。屋根は風雨や直射日光にさらされており劣化が進みやすい部分です。
経年劣化の中でも
- ルーフィングの劣化や老朽化
- 屋根材の劣化
などがあります。
屋根や外壁については10年ほどのサイクルでメンテナンスが必要と言われています。そのため、築10年目以降は雨漏りリスクが高くなります。
築10年以降の住宅に多い雨漏り原因は経年劣化ですが、具体的な原因について理解しておくと役立ちます。
まずは、ルーフィングの劣化や老朽化です。住宅の施工時に防水対策としてルーフィングと呼ばれる防水シートが施工されています。
それが、経年により劣化してくるとその機能を十分果たせなくなってくるのです。他にも、屋根材の劣化も考えられます。
屋根材にもいろいろな素材が使われていますが、それぞれ寿命があります。経年とともにひび割れや穴あきが目立つようになり、それが雨漏りリスクを高めるのです。
「雨漏りに強い家」ってどんな家？
築10年以上経過してくると、外壁や屋根なども劣化がすすみます。そのため、雨漏りリスクが高くなってしまうのです。
築10年以上経過した家では雨漏りしても仕方ないと思っていませんか？しかし、調べてみると築20年以上経過しても雨漏りしていない家もあります。しかも、特別なメンテナンスも行っていません。
その違いは何でしょうか。その一つは構造にあります。屋根の形によっても雨漏りしやすいかどうかが変わってきます。
屋根が四方向に広がる寄棟屋根よりも、二方向に折れている切妻屋根のほうが雨漏りしづらいと言われています。
他にも、雨漏りに強い外壁もあります。
劣化しにくいコーキング剤を使用している外壁（窯業サイディングなど）も販売されています。コーキングは劣化によるひび割れが起こりやすく、そこから雨水が浸入してきてしまうからです。
メンテナンスをしなくても雨漏りしない家もありますが、定期的にメンテナンスを受けておくことはとても大切です。早い段階で雨漏りに気が付くことができれば、被害の拡大を防げるからです。
雨漏りを見つけたら早急に対処しよう
雨漏りを見つけた時は、早急に対応することが大切です。「ちょっとくらいならいいや」とそのまま放置するのは絶対にいけません…！
雨漏りが目に見えてわかるようになる頃は、家の内部がボロボロになっている可能性が高いからです。そこで、雨漏りしやすい箇所の点検をすることをおすすめします。
- 屋根・・・軒裏のシミ、漆喰の剥がれ、樋のはずれ、雨樋の破損
これらは雨水を入りやすくする原因になります。見つけたら早めに修理しましょう。
- 外壁・・・外壁の変色、ベランダの染み、汚れ、コーキングの劣化
コーキングは基本的に5年しか耐用年数がありません。そこで、日ごろからひび割れがないかをよく調べておくことが大切です。
- 窓・・・窓周りのヒビ、サッシと外壁の隙間
窓も雨漏りが起こりやすい箇所です。上記のような症状が見られたら、早めに専門家にチェックしてもらいましょう。
他にも、床の状態によって雨漏りを疑うこともできます。床下が湿気を含むと、沈んだりぷかぷかしたりするようになります。床下はシロアリ発生の原因にもなりますので、早めに対処しましょう。
まとめ
今回は築年数による雨漏りの原因と対処法についてまとめました。
- 築10年以下の雨漏り
原因は主に施工不良と自然災害です。保険で修理できることがほとんどです。
- 築10年以上の雨漏り
原因は主に経年劣化です。外壁や屋根は10年経つと劣化がかなり進みますので、メンテナンスが必要です。
- 小さな雨漏りを見逃さない
雨漏り被害は家の内部で起こっていることがあります。発見が遅れると、家の劣化がかなりすすみ、修繕にも多額の費用がかかってしまいます。そこで、小さな雨漏りでもすぐに見つけて対応することが大切です。
