雨漏りの跡を消したい!自分でできる天井・壁のシミ取り&塗装方法

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雨漏りがしている家は、天井や壁にシミができてしまうことがあります。そのため、「雨漏りのシミが汚くて、どうにかしたい!」と、不満に思っている方も多いのではないでしょうか。

このような雨漏りによってできるシミの跡は、自分でも綺麗にすることができます。そのシミ取りや塗装の方法について、ご紹介していきましょう。

まずはシミの原因である雨漏りから直そう

天井や壁にできてしまったシミへの対策として、まずその原因となっている雨漏りを直すところから始めましょう。

シミができてしまった部分は、クロスを張り替えるなどの方法で一時的には綺麗になります。しかし、それでは根本的な解決にはなりません。なぜなら、雨が降って雨漏りが起こると、同じ部分に雨水が染み出して来るので、再びシミができるからです。

雨漏りを直すには、雨漏りを起こしている原因の調査と、その原因に応じた対処が必要となります。例えば屋根が破損しているならば屋根材を葺き直す、壁にヒビが入っているならばその修理をするなどです。

天井のシミ取りや塗装を行う前段階として、必ず雨漏りの修理は行いましょう。

「雨漏りの修理って、何からやっていいのかさっぱりわからない…」という方は、まずはこちらの記事をチェックしてみてくださいね。

「【DIY初心者がやってみた】自分でできる雨漏り応急処置&対策グッズ紹介!」へ

「自分で原因を特定したり、対策するのは無理そう…。」
「雨漏りのプロにお願いしたい!」

という方は、「みんなの雨漏り修理屋さん」のような雨漏り専門業者さんに一度相談してみるのがおすすめです。

雨漏りでできたシミを消す方法とは

雨漏りの修理が完了すれば、本題であるシミを消す作業に取り掛かることができます。その具体的な作業を行う前に、シミを消す方法についての基礎知識を得ておきましょう。

雨漏りによるシミを消す方法としては、以下の二つがあります。

  • クロスの張り替え
  • 塗装

クロスの張り替え

シミができてしまった天井や壁紙が、クロス張りの素材でできているのであれば、その汚れたクロスを剥がして新しいクロスを張り替えることでシミを消すことができます。

クロスの張り替えをする主なメリットとしては、雨漏りで汚れた部分を取り去れるので、シミを根元から綺麗にできる点が挙げられるでしょう。さらに、汚れたクロスは臭いの原因にもなっているので、張り替えを行うことで消臭効果も得られます。

クロスを張り付ける作業の工程は、古いクロスを剥がし、クロスに糊をつけて天井や壁に張るという流れです。工程そのものは単純ですが、綺麗に仕上げるには技術力が必要となります。

塗装

天井や壁の素材がクロスでは無い場合や、クロスの張り替えが技術的に難しいようであれば、塗装によってシミを消すことができます。

塗装は、その天井や壁に適した塗料を上塗りすることで、シミになった部分を綺麗にする方法です。既存の壁に塗料を塗りつけていくだけですので、クロスの張り替えと比較すると、初心者でも行いやすいシミ取りの方法になります。

塗装であれば、クロスが張られている場所はもちろん、それ以外の下地であってもそれほど素材を選ばず施工することができるのも特徴です。

それに、作業工程の面でも比較的行いやすいので、失敗をする可能性もそれほど高くありません。それゆえに、スムーズに作業を終わらせて、材料費や時間をかけずに低コストでシミを消せる方法となります。

自分でできる!天井・壁の塗装方法

天井や壁のシミを消す方法として、クロス張り替えと塗装の二つがありますが、クロスの張り替えは個人で行うには難しい部分があります。

例えば、古いクロスを綺麗に剥がせなかったり、新しいクロスを張る際にシワになってしまう等です。それにクロスの端を、天井や壁の端にピッタリと合わせるのも技術が必要となります。そのため、クロス張り替えの経験が無い方は、失敗をする可能性は高いでしょう。

失敗を何度も繰り返すと、クロスの材料費や作業にかける時間など、結果的にコストがかなりかかってしまいます。これだと、自分でシミ取り作業を行うメリットがありません。

その点、クロスの張り替えと比較すると、塗装の作業は個人でも行いやすく、失敗のリスクも少ないです。ですので、自力で安くシミを取りたいのであれば、塗装をお勧めします。

それでは、シミ取りのための塗装はどのように行えば良いのでしょうか。その具体的な方法について解説いたします。

塗装作業の注意点

塗装作業を行うにあたって、まずは注意しなければならないポイントを抑えておきましょう。

部分塗りはせずに一面全てに塗装を行う

その注意点として一つ目に挙げられるのが、部分塗りをせずに天井や壁の一面全てを塗るようにするという点です。

シミの部分だけをピンポイントで塗装してしまうと、その部分だけが目立ってしまいます。そのため、シミを消すための作業であったはずなのに、返って見た目が悪くなり、逆効果になってしまうケースが多いです。

全体塗りを行っておけば、自然とシミを消すことができます。それに加えて、天井や壁の色を一新できるので、その他の部分も美しくなるでしょう。

木材のカビや劣化は、木材の交換を行う

シミの原因である雨漏りによって、そのシミができている部分の木材が劣化していたり、カビが繁殖していたりすることがあります。このような状態ならば、塗装を行うのではなくその部分の木材の交換が必要です。

カビが発生していると、場合によっては徐々に木材が腐食することや、カビによって健康被害なども起こることがあります。塗装を行うだけでは、当然、それらの問題を解決することができません。

木材が劣化している場合も、新しい木材に交換しなければ、耐震性や耐久性の面に問題が出てきてしまいます。

このような理由から、塗装を行う前にその部分の木材の状態を必ずチェックしましょう。そしてカビていたり劣化があったりすれば、塗装は行わず、専門業者等に依頼をして木材の交換を手配してください。

換気を十分に行いながら作業をする

塗装作業をする際には、必ず換気をするという点に気をつけておきましょう。

塗装作業に使う塗料には、種類によって臭いのあるものも多いです。換気が十分にできていないと、その臭いの成分が屋内に充満してしまうため、部屋に臭いが篭ってしまったり気分が悪くなったりすることがあります。

換気を十分に行っていれば、臭いのは屋外に出ていきますので、上記のような被害を受けることはありません。ですので、塗装作業を行う前には、通気性の高い環境を作るように心がけましょう。

通気性を良くして換気をする方法としては、窓を開けるだけではなく、換気扇を回すなどの方法もあります。塗装作業を行う場所の環境に応じて、適切な換気方法を取るようにしてください。

汚れた時の対処を想定しながら作業を行う

天井や壁に塗料を塗る作業は、その塗料が服や体についてしまうことを前提にして行わなければなりません。そのため、汚れてしまった時の対処を想定しながら、その作業を行うようにしてください。

その対処法としては、まず作業時に汚れてもいい服に着替えることや、汚れを防ぐためのレインウェアを着るなどの方法があります。顔に塗料がつくのを防ぐには、マスクやゴーグルを着用するのも良い手段です。

また、油性の塗料の場合、皮膚に付着して乾いてしまうと落とすのが難しくなります。ですので、乾いてしまう前に、早い段階でぬるま湯や石鹸で洗い流すようにしましょう。

もしも、油性塗料が乾いたり洗ってもなかなか落ちなかったりするならば、ペイントうすめ液という特殊な液体で落とす方法もあります。しかし、肌の弱い人はペイントうすめ液で肌が荒れる可能性もあるので、慎重に対処してください。

準備物

塗装を行うためには、どのような物を準備しておけば良いのでしょうか。塗装の作業が初めての方でも、失敗しないために必要な準備物についてご紹介していきます。

塗料

まず準備するべきなのが、シミの部分に使う塗料です。塗料には数多くの種類がありますが、個人でシミ取りの作業を行うのであれば、水性塗料を用意することをお勧めします。

水性塗料を選ぶ理由としては、安全性が高いことや塗装作業が行いやすいからです。油性塗料には有害化合物の含有量の多い製品がありますが、水性塗料の場合はそれほど有害成分が含まれていません。

特に、塗料に含まれる有害成分であるホルムアルデヒドの放散量基準を充した塗料を見分ける方法として、「F★★★★(エフフォースター)」の表示がある製品を選んでください。この表示がある塗料ならば、ホルムアルデヒドの放出量はかなり低いので、安心して塗装作業を行えるでしょう。

また、シンプルな水性塗料だけではなく、塗った場所が黒板のようにチョークで文字が書ける塗料や、珪藻土でできた塗料もあります。これらの塗料は、好みやライフスタイルに合わせて選んでください。

なお、塗料を購入する量については、二度塗りを行うので、塗装作業を行う面積の二倍分の塗料を購入しましょう。塗料のラベルには「kg/m2・回」「m2/缶」等、塗り面積の表示があります。それを確認すると分かりやすいです。

マスカー

塗装作業は、他の場所に塗料がついてしまうのを防ぐために、養生を行わなければなりません。その養生作業の際に便利なのが、マスカーです。

マスカーは、テープに養生のためのマスキングシートが付いています。そのため、養生用のシートをテープで貼り付けるという手間を削減できるので、かなり便利な道具です。壁や床、大型の家具などを養生する場合は、このマスカーが役立ってくれるでしょう。

養生のためのマスキングは、ビニールを切ってテープで貼ってという作業を行っていると、手間がかかり作業も難しいです。その点、マスカーを用意しておけば、慣れていない人でも簡単にマスキングがしやすくなります。

マスカーの種類としては、ビニール部分の幅が1m以上ある、広い範囲をカバーできるものを選ぶと使い勝手が良いです。

養生テープ・マスキングテープ

養生をするための道具としては、養生テープやマスキングテープも準備しておきましょう。特にこれらは、天井と壁の境目にある幅木、天井に取り付けられたエアコンや火災報知器の縁など、細かな部分の養生を行う際に使うと便利です。

養生テープはポリエチレン繊維のものや布製のものがあります。マスカーを使用せずに新聞紙やビニールなどを養生に使用する場合、養生テープでそれらを固定する際にも役立つ優れものです。

一方、マスキングテープは紙でできており、養生テープと比べて粘着力は弱く、剥がしやすいという特徴があります。主に壁と壁の繋ぎ目や設置物の境界線など、細かな部分のマスキングする際に使用すると役立ってくれます。

養生テープやマスキングテープは、ガムテープ等とくらべて粘着力は弱いので、簡単に剥がしやすいです。それに、貼り付けた壁や家財道具を傷める心配もありません

ローラー

広範囲の塗装を行う際に使用するのが、ローラーです。塗装する色の数だけ、ローラーも用意する必要があります。

使用するローラーの直径や幅は、塗装範囲の広さに応じて、直径と幅も広いものであることが良いです。しかし、ローラーは大きくなるほど重くなるので、無理のない範囲の大きさのものを用意するようにしましょう。

ハケ

天井や壁などの境界線や、その他の設備の縁取りなど、比較的細かな部分に塗装を行う時にはハケを使います。

今回のような塗装に使用する場合、一般的な筋交いバケで十分対応が可能です。また、塗料や塗る対象によってハケの種類も変わりますが、どのようなものにでも使用できる万能刷毛であれば、問題なく作業ができるでしょう。

バケット

塗料を入れる容器として、バケットがあると便利です。

バケットはローラーとセットのものもありますし、余計な塗料を切るためのネットが付属しているものも多いです。新たに購入する場合は、用途に合わせたセットでの購入をするのも良いと思います。

また、バケットに入れられる塗料は一色だけなので、複数の色で塗る場合はその色の数だけ用意しましょう。

塗装作業の手順

準備物が揃えば、さっそく塗装作業に取り掛かっていきましょう。その基本的かつ失敗しない手順を、詳しく説明していきます。

1:マスキングを行う

最初の作業として、塗装を行わない天井や壁や床、塗料がついてはいけない部分へのマスキングを行います。準備物の項目でご紹介した、マスカーや養生テープ、マスキングテープを使って、非塗装部分を覆うようにしていきましょう。

マスキングを始める順番として、一番に壁や天井、床の境目である幅木を覆うところから開始してください。この境目にマスキングテープを貼り付けることで、その後のマスキングが行いやすくなります。

幅木部分は塗料が溜まりやすい構造なので、ヘラを使って隙間なくマスキングをしたり、二重にマスキングテープを貼り付けたりするようにしてください。こうすることで、不意な塗料の付着を防ぐことができます。

次に、幅木に行ったマスキングの上に重ねるようにして、マスカーのテープ部分を貼り付けましょう。そしてマスカーのビニール部分を引き出して、壁や天井、床を覆っていきます。

一通りマスキングの作業が終われば、塗装部分以外を完全にマスキングできたか、最終チェックをしましょう。ここで問題が無ければ、次の作業に取り掛かります。

塗装の出来栄えは、マスキングに左右される部分もあるため、慎重にマスキングを行いましょう

2:壁に塗料を塗る

マスキングが完了すれば、メインの作業となる、塗装を行っていきましょう。塗装の作業工程は、ベースとなる下塗りと、二度塗りの段階である仕上げ塗りに分かれます。

まず、用意した塗料は、色むらを無くすために容器に入った状態でよく振ってください。バケットを用意する場合は、この状態で塗料をバケットに移し替えましょう。

そしてハケに塗料をつけ、塗装を行う面の縁側に色を塗っていきます。最初にこの部分を塗るのは、面の縁や端は塗り残しが出やすいので、それを防ぐためです。

そして縁側を塗ることができれば、次にローラーに塗料を付け、まだ塗装ができていない部分を塗っていきます。

ローラーに含むことができる塗料の量は限られていますので、一気に一面塗るのではなく、一定の区画で範囲を区切りながら行うとムラなく塗装がしやすいでしょう。それに、ローラーから塗料が滴れることも多いので、塗料が入った容器の中でローラーを転がし、余分な塗料を落とすようにするもポイントです。

一度目の塗装作業が終われば、一時間ほどの時間を置いて、仕上げ塗りを行う作業に入ります。養生テープなどについている塗料を触ってみて、それが乾いていれば二度塗りができる状態です。

仕上げ塗りは、薄く塗装を行うように意識して行いましょう。もしも塗料を厚く塗ってしまうと、塗りムラや気泡の跡ができることがあるので、見た目が悪くなるかもしれません。その点には注意しておいてください。

3:マスキングを剥がす

一通り、塗料を塗ることができれば、マスキングした部分を剥がしていきます。ひとつ注意していただきたいのが、マスキングを剥がすタイミングは塗料が完全に乾いてしまう前ということです。

もしも完全に塗料が乾いた状態でマスキングを剥がすと、塗装した所が割れてしまう可能性があります。そのため、少しだけ塗料の湿り気があるという状態になるのを待ち、そのタイミングでマスキングを剥がしてください。

タイミングが掴めずに、塗料が完全に乾いてしまった時は、応急処置としてマスキングと塗料が接している部分にカッターを使って切れ目を入れていってください。そして塗料がマスキングにつられて剥がれない状態にし、マスキングを除去していきます。

マスキングを剥がす時はゆっくりと、慎重に行いましょう。勢いよくマスキングを剥がしてしまっても、一緒に塗装を剥がしてしまうことがあるので、注意が必要です。

ここまでの一通りの作業が終われば、改めて塗装作業を行った場所を見て、正確に塗装ができているか確認しましょう。塗り残しがないかという点はもちろん、塗料が不要な部分についていないか、マスキングの剥がし残しはないかなど、細かくチェックしていってください。

このチェックを行った上で、綺麗に塗装が行えているようであれば、塗装作業は完了です。

業者にシミ取りを依頼する場合

シミができた部分への塗装は、比較的個人でも行いやすい方法です。しかし、壁の種類によっては、個人で行うのが難しいというケースも少なくないでしょう。

例えば織物クロスといった布製のクロスの場合、塗装を行うのが難しいので、張り替えをする必要があります。これは布製のものの性質として塗料を吸い込みやすい特徴のためです。そのため、織物クロスも塗装しようとしても、その塗料が吸い込まれて綺麗に塗ることができません。

それに、天井や壁が凸凹していて塗装が技術的に難しい場合や、そもそも塗装の作業自体が手間取って面倒と感じることもあるでしょう。

このような、塗装では対応できずにクロスの張り替えを行わなければならない場合や、塗装作業が難しい、手間をかけたくないといった場合は、専門の業者にクロスを張り替えてもらうべきです。

クロスの張り替えを依頼できる業者としては、その住宅を建ててもらったハウスメーカーや工務店、近所にあるリフォーム業者などが挙げられます。

家を建ててもらった業者があれば、アフターサービスの一環として作業を依頼しやすいケースもあるでしょう。ただし、場合によっては他の業者に依頼をする方が費用が安く済む場合もあるので、見積もりをしてもらった上で費用の相場と照らし合わせて判断してください。

では、クロス張り替えはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。その相場の一例として、一般的な品質のクロスを張り替えた場合、1平方メートルあたり950円から1500円程度が作業費用となります。

ただし、張り替えに使うクロスの品質によって、上記の費用はさらに安くなったり高くなったりするなど、価格は変動します。それに加えて、クロスの下地の整備が必要な場合や、張り替え作業の際に重たい家具を運ぶ場合も、別途費用がかかることがあるので、その点は気に留めておいてください。

業者に作業を依頼しておけば、クロスを丸ごと新しいものに張り替えてくれるので、汚いシミができた部分を自然な形で綺麗にしてくれます。それに、自分で張り替えを行う労力をかけなくても良い部分や、失敗する心配が無いというのも、業者を利用するメリットとなるでしょう。

まとめ

雨漏りによってできてしまったシミも、ちゃんとした対応をすれば綺麗に取ることができます。ですので、シミを汚いまま放置しておかずに、汚れが広がってしまう前にそれを綺麗にする作業に取り掛かりましょう。

このような雨漏りが原因のシミを消すことについて、押さえておいて欲しいポイントは以下の部分です。

  • シミができていれば、まずは原因となっている雨漏りの修理をする。
  • シミの方法は「クロス張り替え」と「塗装」の二つがあり、個人で行う場合は塗装がお勧め。
  • 個人でシミ取り作業を行うのが難しい場合は、専門の業者にクロス張り替えを行ってもらうと、確実にシミの汚れを綺麗にすることができる。

天井や壁にシミを発見したら、これらの点を踏まえて、早い段階で対策を取るようにしてくださいね。