「洗濯物にハチが紛れ込んでいて刺されてしまった」、「洗濯物にハチの糞のようなものが付いている」など、ハチによる洗濯物への被害を受けた経験がありませんか?
洗濯物にはときどき虫が付いていることがありますが、困ったことにハチも例外ではありません。ハチが洗濯物に付いていたり、洗濯物の付近を飛び回っていたりすると、どうしたらいいのか困りますよね。
ここでは、洗濯物にハチが近寄ってくる原因とその対策について紹介していきたいと思います。
目次
洗濯物にハチが近寄ってくる原因
洗濯物にハチが近寄ってくると刺される危険性も高まってしまいますし、糞をされても困りますよね。
なぜ、洗濯物にハチが近寄ってくるのか、まずはその原因について知っておきましょう。
洗濯物の香りや色にハチが引き寄せられている
ハチが洗濯物に近寄ってくる原因の1つとして、洗濯物そのものがハチを引き寄せてしまっている可能性が考えられます。
洗濯物がハチを引き寄せるとは、いったいどういうことなのでしょうか?
例えば、ハチは甘いにおいを好むので、洗濯物に赤ちゃん用のミルクの香りなど、落としきれない香りが残っていると、ハチが寄ってきてしまうことがあります。
また、使用している洗剤や柔軟剤に含まれる成分が、ハチを引き寄せてしまう原因になっていることもあります。
香りの強い洗剤や柔軟剤が増えてきており、洗濯をするときに香りにこだわる人も多いですよね。
このような洗剤などには、香りをつけるために「香料」が使われています。
しかしこの香料の中に、ハチが仲間とコミュニケーションを取るときに使うフェロモンに含まれる成分と、同じ成分が含まれている場合があるのです。
洗濯物から、仲間が自分を呼ぶフェロモンと同じ香りがすれば、ハチも寄ってきてしまいますよね。
さらに、あまり知られていませんが、洗濯物を白く見せるために洗剤に含まれることがある蛍光増白剤(蛍光剤)も、ハチを引き寄せてしまうと考えられています。
蛍光増白剤の入った洗剤で洗った洗濯物は、じつは青白い光を発していて、これにより私たちにはより白く見えています。
この青白い光を発する洗濯物は、ハチたちにも強調されて見えるようです。
洗濯物を干している近くに巣がある/または作ろうとしている
洗濯物を干している場所の、周辺の環境が巣を作るのに適しているとハチが判断した場合も、洗濯物のまわりをハチが飛び交うようになります。
ハチは巣作りのために、つぎのような条件の場所を探しています。
- 風雨をしのげる
- 外敵からも攻撃を受けにくい
そんなハチにとって、ベランダや軒下は巣を作るのに最適な場所なのです。
洗濯物を干していなくてもハチがベランダなどのまわりを飛んでいる場合は、実際に営巣できるかどうか、偵察にきているのかもしれません。
また、何度もハチが近寄ってくるときは、すでに巣を作っている可能性も考えられるので、周辺をチェックしたほうがいいかもしれませんね。
もしも巣を発見して駆除した場合は、戻りバチにも要注意です。
戻りバチとは、巣を駆除したときに巣の外に出かけていたハチです。外出から帰ってきたのに、駆除されているために巣を見つけられず、巣を探して巣のあった場所のまわりを飛び回ります。
ハチの巣を駆除したあと、しばらくは巣があった場所にやってくるので、対策が必要です。
エサを探しにきている
家の庭やベランダに家庭菜園があったり花を植えたりしている場合も、ハチが近寄りやすくなります。
ハチは、花の蜜や果実などを食べるので、エサを求めてベランダ付近にやってくるのです。
また、花の蜜や果実をエサとする別の昆虫もハチはエサとしますので、それらの昆虫を狙って近寄ってきている可能性もあります。
洗濯物にハチを寄せ付けないための予防法
ハチが洗濯物に近寄ってくる原因について理解できたら、次はその対策について知っておくことが大切です。
主な対策は以下の3つです。
- 洗剤・柔軟剤を変える
- ハチが嫌がるアイテムを使う
- 物理的にハチから守る
それぞれの対策を詳しく紹介していくので、参考にしてくださいね。
香料や蛍光増白剤が入っていない洗剤を使う
まずは、ハチを引き寄せてしまう可能性のある成分である香料や蛍光増白剤を含む洗剤や柔軟剤は、使わないようにしてみましましょう。
どのような洗剤・柔軟剤を選ぶかは、以下の点を参考にしてみてください。
- 「無香料」のものを選ぶ
- 「無蛍光」のものや「漂白剤(過炭酸ナトリウムや過酸化水素)」が入っているものを選ぶ
「漂白剤」と「蛍光増白剤」は、名前は似ていますが、成分や洗濯物を白くするメカニズムが異なります。
「蛍光増白剤」については、『洗濯物の香りや色にハチが引き寄せられている』で紹介しました。
一方、「漂白剤」は汚れを分解することで、洗濯物に付いた色を落とします。
中でも、過炭酸ナトリウムや過酸化水素の「酸素系漂白剤」が含まれる洗剤は色柄物にも使うことができるのでおすすめです。
香料や蛍光漂白剤を含んでいない洗剤には、「トップスーパーナノックス」などがあります。
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粉末洗剤よりも液体洗剤のほうが、蛍光増白剤が入っていない製品が多いです。
ただし、液体洗剤も製品によって香料が含まれていて、香りが強いものがありますので、成分表示をしっかり確認して購入するようにしましょう。
ハチが嫌がるグッズを使う
以前に軒下などに巣を作られたことがある場合や、ハチに巣を作られるのが心配な人は、ハチが嫌がるグッズを使ってハチが近寄ってこないようにしましょう。
ハチが嫌がるグッズには以下のものがあります。
- ハッカ油
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ハチは、ハッカ油に含まれるメントールという成分のにおいを嫌います。
洗濯時に使用することでタオルなどの洗濯物に爽やかな香りを付けることができ、ハチを近寄らせない効果も期待できます。
ハッカ油の他の使い方や選び方などは、こちらのページで詳しく紹介していますので、よかったら参考にしてみてくださいね!
- 木酢液
木酢液は、木炭を作る際に出た煙を冷やして液体にしたものです。
木酢液は煙のにおいがしますが、この煙のにおいもハチは嫌いなので、ハチよけの効果が期待できます。
洗濯物に直接使うことはできませんが、洗濯物を干す場所のハチよけや、巣作りの予防に使えます。
使い方は、ビンなどの酸に強い容器に木酢液を入れ、洗濯物を干す場所の近くに置いておくだけなので、とてもカンタンです。
木酢液を使ったハチよけ方法などを紹介している記事もありますので、参考にしてみてくださいね!
- スプレー式殺虫剤や吊るすタイプの忌避剤
ハチ用の殺虫剤には、巣作りの予防にも使える製品があります。巣を作られたくないところにスプレーするだけで、ハチが営巣するのを防ぐ効果が期待できるので、巣を作ろうとベランダなどを狙っているハチを追い払うのに、役立てることができます。
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また、吊るすタイプの殺虫プレートは、ハチだけでなく他の虫にも効果があります。洗濯物にはハチ以外にもカメムシなどが近寄ってくるので、こういったグッズを使った対策もおすすめです。
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ハチが近づけなくなるグッズで洗濯物を守る
ハチは洗濯物を取り込んだときの衝撃にも動じないことがあります。
ハチが付いているのを知らずに洗濯物を取り込んで、触って刺されてしまったり、家の中でハチが飛び回ったりしたら嫌ですよね。
ハチから洗濯物を守るためには、ネットを使って洗濯物を覆ってしまうという方法や、 こちらのようなカバーを使った方法がおすすめです。
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こちらの商品は特殊な加工がしてあり、洗濯物の水蒸気は外へ逃がすことができますが、雨は内側へ通さない仕組みになっています。
もちろん、ハチや鳥のフンから洗濯物を守ることもできます。
カバーがめくれたり、ハチが内側へ入り込んだりしないように、洗濯バサミなどでサイドや下部を止めて使いましょう。
ハチへの対処法
いろいろ対策をしても、完全にハチが近寄ってくるのをとめるのは難しいですよね。もしも、ハチが近くに寄ってきたら慌てて手で振り払ってしまう人が大半だと思います。
ハチは基本的に危害を加えてこない限りは攻撃をしてきません。しかし、手で振り払ってしまうと攻撃を受けたと勘違いして、ハチが襲い掛かってくるかもしれないのです。
なので、ハチが近寄ってきても手で振り払ってはいけません。
ここからは、洗濯物に近寄ってくるハチそのものへの対処法を3つ紹介します。
洗濯物にハチが止まっていて取り込めない場合
洗濯物にハチがとまっていて、洗濯物が長時間取り込めないのは困りますよね。そんなときは、以下の対策を試してみてください。
- ハッカ油や木酢液を近くに置く
- 蚊取り線香を焚く
どちらもハチが嫌うにおいを発するので、効果的ですよ。
取り込む前にハチがいないか確かめたい場合
意外と多いのが、干していた衣類の中にハチが入り込んでいる場合です。取り込んだあと、その衣類を着ようとしたときに刺される事例が多くあります。
そこで、洗濯物を取り込む前に、ハチがいないかどうかをチェックしたいときの方法をいくつか紹介していきます。
- 目視で確認する
まずは、自分の目で確認することです。洗濯物の間などをくまなくチェックして、ハチが付いていないかどうかを確認しましょう。
しかし、この方法では洗濯物の量が多いと時間がかかって大変です。そこで、洗濯物を揺らしてみるのもおすすめです。
- 洗濯物を揺らす
洗濯物を揺らすとその衝撃にハチが驚いて、飛び立つ可能性が高いからです。
ただし、強く揺らしすぎると、攻撃されたとハチが勘違いするので優しく揺らしてください。また、素手で洗濯物を触ると危険なので、布団干しなどで揺らすのがおすすめです。
ハチがいるのに気づかずに洗濯物を取り込み、ハチを室内に入れてしまった場合
よく見たつもりでも、ハチが洗濯物についていることがありますよね。そして、洗濯物についてきたハチが室内で飛び回るのは困ります。
室内に入ってきたハチを追い出すには、以下の方法を試してみてください。
- 室内から出ていってもらう方法
日中なら、カーテンを閉めるなど部屋全体をなるべく暗くして、窓を開けるのが効果的です。ハチを部屋の中で見失ったとしても、ハチは明るいところに向かうので自然に家の外へ導くことができます。
- 殺虫剤を使って駆除する方法
てっとり早くハチを駆除するには殺虫剤を使うことです。殺虫剤を吹きかけると、たいていのハチは死んでしまいます。
殺虫剤を使うときは、目や鼻に入らないように十分注意してから使うようにしてくださいね。
長期間、家の中にハチが留まってしまうと、刺される危険性も高くなってしまいます。ですので、ハチが入ってきたときはどちらかの方法を試してみましょう。
ハチによる洗濯物への被害
ハチが洗濯物に紛れ込んでいると、誤って刺されてしまうことがあります。しかし、被害はそれだけではありません。他にも、以下の被害が考えられます。
- フン害
ハチのフンで洗濯物が汚れます。
- ハキリバチによる被害
ハキリバチによって、小さく切り取られた葉が衣類のポケットなどに入れられてしまうことがあります。
ここからは、特に厄介なフン害について説明していきます。
フン害
ハチのフンが洗濯物に付いてしまうことがあります。洗濯物をよく見てみると、黄色いシミができていた場合、それはハチによる被害だと考えられます。
ハチは、白いものにフンをする習性があり、白いワイシャツやタオルなどが標的となりやすいと言われています。
ハチの中には巣の中でフンをせずに、外でする種類がいます。巣と餌場の通り道などに白いものを見つけると、そこでフンをするのです。
ハチのフンがついてしまったら、においも気になるので洗い直しする必要があります。
フン害に遭いやすい時期・条件
洗濯物がフン害に遭いやすい時期や条件を知っておくと、ハチのフン対策に役立つかもしれません。
- フン害の多い時期
ミツバチの活動が少なくなる冬の前後や、冬でも比較的暖かい日
- 条件
- 近くにミツバチの巣がある
- 色の薄い洗濯物
ミツバチはハチの種類の中でもきれい好きで、絶対に巣の中でフンをしません。特に蜜のような甘い香りに引き寄せられてくるので、甘い香りを放つ柔軟剤や洗剤を使っている人は要注意です。
そして、白色など色の薄いものにフンをする習性があるので、そのような色の洗濯物はフン被害に遭いやすくなってしまいます。
フン害の予防法
ハチのフン害に遭わないようにするためには、以下のような対策がおすすめですよ。
- 白や色の薄い洗濯物は室内に干す
特にミツバチは、白や色の薄いものにフンをする習性があるので、フンをされやすそうな色の洗濯物は、室内に干しておきましょう。
- 洗濯物をカバーで保護する
洗濯物用のカバーで洗濯物を覆ってしまいましょう。ただし、隙間から白っぽい洗濯物が見えていると、フンをされるかもしれないので、色の薄い洗濯物は内側に干しておくと安全です。
- 忌避効果のあるグッズを設置する
ハチの嫌うにおいを発する木酢液や忌避剤をベランダに置いておくのもおすすめです。ハチだけでなく、他の害虫にも効果が期待できるので虫全般の対策に効果的です。
ハチのフンの落とし方
ハチのフンが付いてしまったときは、以下のやり方で落としてみてください。ハチのフンには花粉や油分が含まれているので、時間が経つと落としづらくなります。
フンに気が付いたら速やかに落とすのがおすすめです。
用意するもの
- 食器用洗剤もしくは衣類用洗剤
- 使い古しの歯ブラシ
- 熱めのお湯
手順
- フンが付いた部分に歯ブラシを使って食器用洗剤か衣類用の洗剤を浸透させる
- そのまま30分ほど時間を置く
- 熱めのお湯をかけて汚れを落とす
注意点
- 強くこすらない
フンが落ちにくいからといって、ゴシゴシとこすってしまうと余計に汚れを広げてしまい、繊維を傷めることにもつながってしまうます。洗剤をよく浸透させて汚れが浮き上がるのを待ちましょう。
まとめ
この記事のポイントとしておさえてほしいのは以下の3点です。
- 洗濯物にハチが近寄ってくる原因には、柔軟剤や洗剤の香りに引き寄せられる、巣が近くにある、などが考えられる。
- 洗濯物をハチの被害から守るためには、ハチの好む香りが含まれている洗剤や柔軟剤を使わない、ハチよけネットを使う、などの対策が必要です。
- 洗濯物にハチのフンが付いてしまったときは、台所用洗剤か洗濯用洗剤で汚れを浮き上がらせてから落とすのがポイントです。
ポイントをおさえて、ハチから洗濯物を守りましょう。