コウモリが家に居座ってしまうと、適切な対処をする必要が出てきます。
しかし「コウモリは怖いから、できるだけ接触せずに追い払いたい!」「何かコウモリが苦手なものはない?超音波が出る機器の効果はある?」などの希望や疑問を持たれる方も多いのではないでしょうか。
自分に負担が少ない形でコウモリ駆除をするために、コウモリについての基本的な知識、そして超音波を活用するなどの駆除方法について解説していきます。
目次
家にはどんなコウモリが住み着いているの?
日本国内において確認されているコウモリの数は、34種類であると言われています。しかし、それだけ多いコウモリの種類の中で、家に住み着くタイプのコウモリはたった一種類です。
では、この家を住処とするコウモリとは、一体どのような特徴を持ち、どのような場所を好むのか。まずはその詳細について説明していきます。
家に住み着くアブラコウモリ
日本に数多く生息しているコウモリの中で、家に住み着くのがアブラコウモリと呼ばれる種類です。別名でイエコウモリとも呼ばれており、私たちの生活において一番身近に生息している種類のコウモリであると言えます。
まずは、このアブラコウモリの生態について触れていきましょう。
アブラコウモリは開けた場所、特に人間の居住地に多くが生息しているコウモリです。これはアブラコウモリが人間の作り出した建造物に住み着く傾向があり、人が住んでいる環境がアブラコウモリにとっても生息するのに好ましい環境だからです。
アブラコウモリは夜行性であるため、基本的に日が暮れた頃から活動を開始します。アブラコウモリが活動しているのを目にする機会は少ないかもしれませんが、夕方になって少し日が陰った頃に空を見上げると、飛び回っているのを確認できることも多いです。
夜間の活動中は、主に餌となる蚊などの小さい虫を捕食をしています。その活動場所は、障害物などが少ない開けた場所や、餌となる虫が多く集まる電灯の近くなどです。反対に、昼間については家の中などの住処に帰り、休息を取っています。
活動する季節については、主に暖かい気候を好むという特性から、春から秋にかけてが多いです。冬は基本的に冬眠をしていますが、都市部などはヒートアイランド現象などの温暖化の影響もあり、冬でも活動をする個体が見られることもあります。
これは気温の暖かさによって、コウモリが活動しやすくなると同時に、その餌となる虫が繁殖することが理由です。この点から、都市部においては季節を問わずにコウモリの被害が起こることが考えられます。
さらにアブラコウモリの繁殖についても、人間に比べるとサイクルが早いです。雌は一歳程で出産ができ、その個体から1年間に2匹から3引きの子供が生まれます。
このサイクルの早さによって、一度アブラコウモリが住み着いた場所には、年数を追うごとにその個体数が増えていくことが懸念されます。
コウモリはどのような場所や家を好むのか
家に住み着きやすいアブラコウモリは、特に好みの場所や家があります。
その①ベランダ
アブラコウモリが生息しやすい場所として、まずベランダが挙げられます。ベランダにはコウモリが生息できるような場所が無いように思うかもしれません。
しかし上を見てみると、軒の木材の隙間や空調設備の配管の隙間などが、ちょうどコウモリが生息しやすいスペースとなっています。
この隙間にすっぽりとコウモリは入り込み、そこで生息をします。ベランダは外気に晒されてはいますが、屋根があるので雨風を回避することができる場所です。その上、環境によってはコウモリが好きな小型の虫が生息しやすいポイントにもなります。
これらの条件が揃っているので、ベランダはアブラコウモリが好む場所になってしまいやすいのです。
その②戸袋
アブラコウモリが好む場所は、ベランダの他にもあります。次に紹介したいのが、戸袋と呼ばれる場所です。戸袋は日本ならでわの木造住宅に多い構造であり、強い雨を防ぐための雨戸を収納する部分にあたります。
戸袋はコウモリが入り込めるだけの丁度良い隙間があるとともに、比較的密閉された空間であることから、悪天候であっても自分の身を守れる場所にもなります。そして密閉空間だからこそ、冬の寒さを凌ぐ上でも、好条件なポイントです。
戸袋は普段の生活の中で確認をしない場所なので、気づいた頃にはアブラコウモリの隠れ家になっていたということも少なくありません。この場所にアブラコウモリが生息すると、雨戸を締めることができないというトラブルにも発展するので注意が必要です。
その③屋根裏
そして三つ目のアブラコウモリが好む場所であるのが、屋根裏の部分です。屋根裏はご存知の通り、ゆったりとしたスペースがあり、ネズミをはじめとした害獣の格好の住処でもあります。そしてそれは、コウモリも例外ではありません。
屋根裏がアブラコウモリに住み着かれやすいポイントとしては、雨風を凌げると同時に、一定の温度を保持できるという点が挙げられます。近年の家は品質の良い断熱材が使われており、屋根裏の部分もその断熱材による保温性の恩恵を受けています。この温度の高さも、アブラコウモリに好まれる理由です。
屋根裏にアブラコウモリが住み着くと、そこに糞尿が巻き散らかされるなどの被害も起こるので、定期点検などをした方が良いです。
主に、以上のような場所が、アブラコウモリに好まれる場所となります。
これらの点を総合的に踏まえてみると、家の中にアブラコウモリが入り込めそうな小さい隙間や安全な空間、そして温度を保持できる快適な環境が整っているような家は、ターゲットにされやすい家であると考えていいでしょう。
直接触ると危険!コウモリがもたらす被害
コウモリが自宅に入り込んで住み込んでしまった場合、コウモリを追い出すなどの対策を取る必要があります。しかしそれを行うにあたって、まず気をつけなければならないのが、直接コウモリを触ってはいけないという点です。
では、なぜコウモリを触ってはならないのか。その理由は、怪我や感染症に罹患してしまうこと、そしてダニやシラミに寄生される可能性があるからです。
アブラコウモリは、比較的穏やかな性格であるため、こちらが何もしなければ襲ってくることはありません。しかし、危害を加えようとする相手には、噛み付いたり引っ掻いたりして抵抗をします。直接手で触れようとすると、コウモリにとっては攻撃とみなされるので、その抵抗による反撃で負傷するリスクがあるのです。
そしてさらに怖いのが、コウモリからの感染症です。家に勝手に住み着いたコウモリは、野生動物に変わりありません。ですので、どこで人に感染する病原菌を体に付けているか推定できないのが実情です。
実際に、諸外国の事例では、コウモリが狂犬病やSARS等のかなり危険な病原菌の媒介者となっていることが知られています。
幸い、日本国内のコウモリからは狂犬病やSARS等が感染したという報告はありません。しかし、日本で事例が無いだけであり、日本のアブラコウモリがそれらの病気の感染経路となり得る可能性はゼロでは無いのです。
それに重症化はせずとも、風邪などの軽度な病気を発症させる病原菌であれば、日本のアブラコウモリの体に付着している可能性はかなり高いでしょう。そのため、コウモリに直接触れることでその病気への感染リスクを一気に高めてしまうことは言うまでもありません。
また、人間の皮膚等にも寄生するダニやシラミは、アブラコウモリにも寄生していることが確認されています。コウモリに触れると、自分にもダニやシラミは高確率で寄生します。
ダニやシラミが人間に寄生したり、家の中の生活圏内で繁殖したりすると、様々な問題を引き起こします。その問題の代表的な例としては、アトピーや喘息などのアレルギー症状、さらに皮膚を刺されるなどの直接的な被害が挙げられます。
特に元々ダニアレルギーを持っている人は、著しい健康被害を受けるかもしれないので、細心の注意が必要です。
以上のような理由があるため、コウモリは直接触るべきではないことが分かります。ですので、コウモリへの対策をするならば、自ら直接手を触れない形での手段が求められるでしょう。
コウモリの捕獲・殺処分をすると罪になるので要注意
コウモリを駆除する際には、捕獲や殺処分を絶対に行わないようにしましょう。なぜならば、コウモリの取り扱いには、鳥獣保護法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)が関係してくるからです。
鳥獣保護法は野生の動物を守る法律であり、2002年から小型の哺乳類や鳥類もその保護の対象となりました。コウモリは同法律に規定されている小型の哺乳類に該当します。
ドブネズミなどの一部の害獣は鳥獣保護法の対象外ですし、シカやイノシシなど狩猟が許可されている動物も居ます。しかし、コウモリについてはすべての種類が保護の対象であり、なおかつ狩猟が許可されてはいません。
もしも、駆除をする中でコウモリを許可なく捕獲した場合、または殺処分をしてしまった場合は鳥獣保護法に違反したことになります。この法律に違反してしまうと、懲役1年以下もしくは100万円以下の罰金刑を課せられると法律に明記されているので要注意です。
アブラコウモリは、人間にとっては害獣の一種です。しかし、自然環境の面から見てみると、生態系を維持している欠かせない動物の一つでもあります。それゆえに、害獣であったとしても法律で保護されており、私たちもそれを遵守してその命を守りながら駆除を行わなければならないのです。
超音波を利用した撃退法とは
コウモリの特徴の一つとして、超音波を発しながら生活をしているという点があります。その超音波は、こちら側が上手く利用をすることによって、コウモリの命を守りながらも、自宅から追放する手段にも転用できるものです。
では、超音波を利用した撃退を的確に行うには、どうすればよいのでしょうか。コウモリの超音波のメカニズムを踏まえた上で、超音波を利用するための製品やグッズ、そしてそれを活用した撃退法について解説していきます。
コウモリが出す超音波の仕組み
エコーロケーションという言葉をご存知でしょうか。これは、音を発し、その反響を聞き取ることによって周囲の環境や対象となる物を感じられる能力です。
アブラコウモリを含む小型コウモリの目は小さく、視力がかなり弱いため、このエコーロケーションを視覚の代わりとして使っています。
アブラコウモリの場合、周波数が30kHzから50kHzの音を口から発信してエコーロケーションが行われます。この音は、人間の耳では聞き取ることができないかなり高い周波数の音、つまり超音波です。
超音波のような高周波数の音は、1秒間にかなり多くの音の振動(音波)が含まれています。例えば30kHzの音に含まれる音の波は、1秒間に3万回です。
エコーロケーションでは、音波の数が多くなるほど反響してくる音波が増え、より詳細な情報が得られることができます。この情報量の多さが、超音波を発する理由です。
そして、発した超音波の反響を受信しているのが、重要な器官である耳です。
発信した超音波の反響には、周囲の物や対象とする獲物の位置や大きさ、移動速度、距離などの様々な情報が含まれています。コウモリの耳は非常に高度な聴覚を有しており、超音波の反響を聞き分けて、瞬時にそれらの情報を把握することができます。
このように、超音波の発信と受信は、視覚の代わりとなる役割を持つ点が特徴です。そのため、コウモリは目隠しをしても飛ぶことはできますが、耳を塞いだ状態だと正確に飛ぶことはできません。
超音波を発生させるタイミングは、飛行をする際に周囲の障害物を確認することや、餌となる対象の虫を探知する時などがあります。さらに、詳細には解明されていませんが、仲間とのコミュニケーションを取る時にも、まるで言語のように超音波は使われているようです。
コウモリが行うエコーロケーションは、かなり細かな部分まで周囲の状況を理解できます。これは、発する超音波の周波数を変動させたり、反響を聞き取るまでの時間を距離に換算したりしているからです。
超音波による精密なエコーロケーションによって、あたかも目で見ているかのように周囲を認識します。それによって、周りにどのような物があるのか、その物との距離はどれくらいか、餌となる虫などの捕獲対象物がどれくらいの速度で飛んでいるかなどをコウモリは知ることができるのです。
以上のように、コウモリの発する超音波は、とても複雑で繊細な仕組みとなっています。
超音波を阻害してコウモリを撃退しよ
コウモリが出す超音波を阻害するための方法として、超音波阻害をするための機器や、それに併用して効果を高められるグッズをご紹介していきましょう。
まずは、コウモリが発する超音波の働きを阻害して、家の中からコウモリを追い出すために使用するグッズについてです。
・ラジオ
身近なものであれば、ラジオがコウモリの超音波を阻害することが知られています。これはラジオが音を出すために受信している、高いの周波数の電磁波がコウモリの出す超音波に関係してくるからです。
先述したとおり、コウモリが発する超音波は高い周波数です。それゆえに、ラジオが受信する高い周波数の電磁波は、コウモリの超音波を阻害してくれることが期待できます。
ラジオの使い方としては、ベランダや庭、屋根裏など、一定のスペースがある場所にラジオを設置して、電源を入れておくだけです。高い周波数の電磁波を受信しているという点が重要なので、ラジオから大きな音を出す必要はありません。
・CDやDVD
ラジオに引き続いて、身近なコウモリ撃退グッズとして知られているのが、CDです。これも身近にあったり、手軽に手に入ったりするグッズだと言えるでしょう。
CDはベランダや庭などに吊り下げておくことで、その効果を発揮してくれます。CDの裏面を見てみると、鏡のように周囲の光を反射していますよね。この特殊な盤面によって、コウモリの超音波も反射してしまうのです。
超音波を乱反射されてしまうと、コウモリは正確にエコーロケーションを行えません。そのため、周囲の状況を確認できなくなり、目が見えないような状態になるのです。
当然、CDだけではなく使わなくなってしまったDVDやブルーレイディスクなどでも代用できます。家の目立つ場所や、コウモリが生息しやすい場所の近くに設置することで、コウモリが近寄るのを防ぐことが可能です。
・超音波発生機
そして最後にご紹介したいのが、超音波発生機です。これはコウモリなどの害獣を撃退することを目的として、超音波を阻害するために作られた機器になります。
超音波発生機は、アブラコウモリが発している30kHzから50kHzの超音波を発生させることができます。コウモリが出す同じ帯域の超音波が発生していると、その反響を正確に聞き取ることができません。そうなると、正常にエコーロケーションができなくなり、コウモリは混乱してしまうのです。
超音波発生機には、機能が多くついている業務用のものから、簡易的に使用できる家庭用のものまで幅広くあります。購入を考える場合は、予算や住宅環境に合わせて、適したものを入手するようにしましょう。
次に、コウモリ撃退の効果を高める、補助的なグッズについて紹介していきます。
・くん煙剤
補助グッズの代表的なものとして、まず挙げられるのが くん煙剤です。コウモリ対策専用のものではなく、ネズミ用の くん煙剤でも十分効果があります。使いやすい製品として、ネズミ一発退場(くん煙タイプ:税込1008円)がお勧めです。
コウモリもネズミと同じ小型の哺乳類であることや、煙に撃退効果があるので、ネズミ用のものであっても問題はありません。また、くん煙剤が手に入らない場合は、蚊取り線香を使用してコウモリの生息場所に煙を充満させることでも代用できます。
燻煙剤を使用する際には、注意点があります。その注意点として、まずはコウモリが逃げていく出口を作っておいてください。逃げ場がなければ、コウモリが煙によって窒息してしまう可能性があります。
もう一つの注意点は、屋内で使用した際に、換気をしっかりと行うという点です。くん煙剤はコウモリが嫌がる特殊な臭いがついています。換気が不十分だと、その臭いが残って不快な環境になってしまうので注意しましょう。
・磁石
意外なコウモリ撃退グッズとして、磁石も効果的です。磁石が持つ磁力には、コウモリが発する超音波を狂わせる働きがあります。強力な磁力を持つ磁石を、家の中のコウモリが居座りやすい場所に置いておくことで、居座るのを防げます。
コウモリに効果が出る磁力を持つ磁石は、ダイソーやキャンドゥ、セリアなど、有名な100円ショップ等で置いているものでも大丈夫です。「超強力マグネット」という名称で売られているので、コストをかけたくない場合はこれらを使用しましょう。
磁石は継続してそこに設置しておけるので、長期的にコウモリ対策をしておきたいという場合にも適したグッズになります。
・ハッカ油
一時的にコウモリを寄せ付けたくないという場合であれば、ハッカ油も高い効果を発揮してくれます。ハッカ油は数多く売られていますが、その中でも健栄製薬が売り出しているハッカ油(税込593円)が使いやすいです。
このハッカ油を、適度な大きさのスプレーボトルに移して、コウモリが寄り付く場所にシュッとスプレーしましょう。ただし、原液のハッカ油は刺激性が強いですので、肌に直接触れたり目や肌に付着しないように注意してください。
また、原液のハッカ油を使う自信がない場合は、製品化されているスプレーの使いましょう。イカリのスーパーコウモリジェット コウモリ忌避スプレー(税込1,346円)であれば、天然のハッカ油で作られているので、安心して使用できます。
コウモリを駆除する際のポイント
コウモリ駆除の効果を出すためには、駆除をする際のポイントを踏まえなければなりません。
その駆除のポイントとして、適切な駆除のタイミング、そしてコウモリ再発生への対策、さらに個人での駆除の効果が出ない場合の専門業者への駆除依頼を含めて解説していきます。
再発を防ぐ、コウモリ駆除を行う方法
コウモリ撃退グッズ等を使用して個人で駆除作業を行うならば、失敗が無いように行いましょう。そのために意識するべきなのが、コウモリを再び家に寄生させないように対策をするという点です。
その駆除作業において、まずは完全にコウモリを家の中から出て行かせることが重要になります。家の中にコウモリが残ったままだと、再び繁殖したり、死骸が腐敗することで悪臭や衛生環境が悪くなってしまうからです。
コウモリを追い払う作業については、コウモリが出て行きやすいタイミングを見計らって行いましょう。そのタイミングは、夏から秋にかけての時期で、なおかつ夜間のコウモリが外に活動をする時間帯がベストです。
コウモリの特性的に冬場は冬眠をしていますし、4月から8月はまだ移動能力の無い幼いコウモリが居ます。それに、昼間は休息中なので、逃げ出すことができないコウモリが居るかもしれません。確実に追い払うならば、駆除作業はそれらの時期や時間帯を避けるようにしてください。
そしてコウモリを追い払らえれば、再び侵入してこないような対策を打ちましょう。一番の侵入対策は、コウモリの居住地であった部分への侵入経路を塞いでしまう方法が効果的です。
侵入経路の塞ぎ方は、その場所によって臨機応変に対処してください。その対処の一例として、ベランダの場合は配管の隙間などをウレタンスポンジを詰めてスペースを無くす、戸袋は侵入口となる場所をネズミの侵入対策で用いるラットガードで塞ぐ等の方法があります。
また、屋根裏であれば、通気口に金網を取り付けたり、屋根や壁の破損部位をコーキングで修復することも効果的です。
コウモリが再び住み着くのを防ぐならば、侵入経路となる場所を全て塞がなければなりません。そのために、コウモリを追い払う際にどこからコウモリが出て行ったのか観察しておく、家に隙間や破損箇所が無いか入念に確認するなどの作業を行いましょう。そして、見つけた侵入経路を確実に塞いでください。
ただし、個人で対策をする場合、侵入経路となる場所を完璧に見つけるのはかなり難しいということを念頭に置いておきましょう。
駆除グッズの効果がない場合は、専門業者に相談しよう
家の中からコウモリを追い出すために使う駆除グッズは、万能というわけではないため、効果が出ないことも起こり得ます。それゆえに、正しい方法で駆除グッズを使用した対策を行っても、100%駆除が成功するわけではありません。
では、なぜ駆除グッズの効果が出ないのか。その理由としては、周波数の違いや、コウモリ自身の慣れが考えられます。
ラジオや超音波発生装置は、コウモリの超音波に似た周波数を持つ電磁波を出すことができます。しかし、その周波数がターゲットにしているコウモリの嫌がる周波数に対して、完璧に合致しているとは限りません。
コウモリの超音波によるエコーロケーションを阻害するには、対象のコウモリの周波数の帯域に合っている必要性があります。撃退グッズの機器から発せられる周波数が、その帯域に合っているかどうかは、素人の判断では難しいのが現状です。
以上の点から、一定の高い周波数を出す装置であっても、コウモリには全く無害で効果が出ない可能性があります。
さらに、コウモリも生き物なので、環境に順応する能力があります。撃退グッズによって超音波を発生させたり超音波を乱したりしても、最初はコウモリが嫌がるかもしれませんが、徐々にそれに順応してしまうのです。
住めば都という諺があるように、どれだけ嫌な環境であったとしても、そこに慣れてしまえば住みやすくなります。これは、コウモリも人間も一緒だと言えるでしょう。それゆえに、一定の撃退グッズで同じような対策を取っていただけでは、慣れて再びコウモリは戻ってきて居着くようになります。
以上のように、個人でコウモリ対策を行っても、失敗して徒労に終わる可能性は高いです。そうならないためには、専門業者に駆除作業を依頼するという方法を推奨します。
コウモリ駆除を専門に取り扱っている業者に、駆除依頼をすれば、全て専門の作業員さんがそれを行ってくれます。この駆除作業は、根拠のある知識や技術を用いて行ってくれるので、個人で行うよりも再発するリスクは低いです。
コウモリ駆除を専門業者に依頼するメリット
コウモリ駆除を専門業者に依頼すると、
・根拠のある知識や技術を用いて確実な駆除を行ってくれる
・再びコウモリが住み着く可能性が低い
・仮にコウモリが戻ってきたとしても、アフターフォローや保証がついている
・駆除後の掃除まで請け負ってくれることが多い
このようなメリットが挙げられます。
コウモリの駆除は、思っているよりも難しいです。そして、どれだけ駆除グッズに効果が期待できるのかは、素人の判断では測ることができません。
個人での駆除作業は知識も技術も根拠が無いため、成功するか失敗するか分からない、不確定な要素がかなり多く出てきます。
それゆえに、駆除作業を丸ごと専門業者に任せ切ることで、余計な悩みや不安、労力を使わなくても効果のある駆除効果を得られるでしょう。
自分でのコウモリ対策は難しいと少しでも感じれば、早い段階で専門業者に相談することをお勧めします。
まとめ
・法律や衛生の面から、コウモリに直接触れて捕獲したり殺処分したりすることはできない。
・コウモリは超音波を発しており、追い払うためには、超音波を阻害する駆除グッズの使用が効果的。
・駆除グッズの効果が出なかったり、その効果にコウモリが慣れたりすれば、駆除に失敗することがある。
以上の点が、コウモリを追い払う上でのポイントです。もしも自分で駆除をするならば、これらの点を押さえておくようにしましょう。
そして、失敗をする可能性も十分あることを理解し、駆除効果が出ないようならば、ためらわずに専門業者に依頼する勇気を持つべきです。
あらかじめコウモリの特性や、その特性を利用した駆除手段、そして専門業者への依頼というセーフティネットを知っておくことはとても有益です。
これらの知識を踏まえて、結果的に失敗をしないように、コウモリ駆除を行うようにしてくださいね。