なぜハトは全部同じ大きさなの?その理由と似た大きさの鳥も紹介!

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1列に並ぶドバト

公園で群れている鳩を見ていると、ふとこんな疑問がわいてくることがありませんか?

「鳩はなんで全部同じ大きさなの!?」

普段からわたしたちの身のまわりでよく見かける鳩ですが、確かに集団の中に小さい子供や極端に大きい鳩がいることはありませんよね。

この記事ではそんな疑問を解決するために

  • 鳩のヒナはどこにいるのか
  • 鳩は大きくなりすぎることはないのか

などの鳩の成長に関する秘密についてお伝えします。

また、鳩と見分けがつきにくいその他の野鳥の特徴についてもご紹介しています!

そして後半は「白い銀鳩を飼ってみたい!」という方へ銀鳩の飼育方法をご案内します。

初めての方にも銀鳩がスムーズに飼育できるようなアドバイスが満載です。ぜひ参考にしてください!

鳩がみんな同じ大きさをしているのはなぜ?

餌を食べるドバト

みなさんがすでにお気づきのように、わたしたちが普段見かける鳩は個々の大きさにほとんど差がありません。いったいどうしてなのか、その理由を探っていきましょう。

ドバトとキジバトの大きさ

日本で生息している鳩の中でも、わたしたちの身近にいるのはドバトキジバトの2種類です。まずはこのドバトとキジバトの成鳥・ヒナ・卵の大きさについて調べてみました。

  • 成鳥:体長30〜35cm

ドバトに比べてキジバトのほうが若干スリム

  • ヒナ:体長10cm前後

人間の手のひらサイズ

  • 卵:重さ30〜40g

ウズラの卵より一回り大きいくらい

ドバトとキジバトの大きさはほぼ同じですが、見た目で区別できます。グレーの身体で首周りにエメラルドグリーンの模様があるのがドバトです。公園などで集団でいるのをよく見かけます。

それに対して羽にウロコのような模様があるのがキジバトです。普段は1〜2羽で行動しています。

また、鳴き声にもそれぞれ特徴があります。ドバトは「ポッポ」「グルグル」など小さな声で鳴くのに対し、キジバトは「デーデーポッポー」と大きい声でリズムよく繰り返し鳴いています。

このように、わたしたちの身のまわりでよく見かけるのは鳩の成鳥です。小さい子供の鳩を見ることがありません。生まれたばかりのときは10cm程度の大きさであるヒナは、成鳥になるまでいったいどこにいるのでしょうか?

鳩のヒナを見かけないのはなぜ?

いくら何でも生まれたばかりのヒナが小さいのは、鳩も他の野鳥と一緒です。

しかし、わたしたちが巣立ったばかりの身体の小さい鳩をみかけないのは、鳩の子育てサイクルと関連があります。ここでは、鳩のヒナが巣立つまでの様子を詳しくみていきましょう。

ヒナが卵からかえってから巣立つまで

鳩は1年のうち、多いと5〜6回産卵すると言われています。卵からヒナがかえるまでは約18〜20日。そして、ふ化したヒナはそれから約1か月後に巣立ちを迎えます。

わたしたちが見たときにヒナとわかるのは生後20日くらいまでです。つまり、生後30〜40日経って巣立つときには、ヒナも成鳥とほぼ同じ大きさになっているので、巣の外で見かける鳩のヒナと成長を見分けることができないのです。

でも、巣の中で過ごすたった2ヶ月ほどの間に、鳩のヒナはなぜ急速に成長することができるのでしょうか。その秘密は鳩のピジョンミルクにあるんです!

ヒナがグングン育つピジョンミルク

鳩のヒナは、ふ化してから約1週間は親鳩からピジョンミルクを与えられて育ちます。

このピジョンミルクとは、鳩のそのうという場所で作られる液体状のエサです。脂質とタンパク質が豊富に含まれるピジョンミルクは、哺乳類の母乳に似ていると言われています。

しかし、驚くべきことに、鳩の場合はこのピジョンミルクをオス・メスどちらも体内で生成することができるのです。

このピジョンミルクのおかげで、鳩のヒナはみるみる成長します。なんと、1日で体重が2倍になることもあるんです!そして、グングン成長したヒナは成鳥と同じ姿で巣立ちます。なぜなら小さいまま巣立つと天敵から狙われやすくなるためです。

成長しすぎる鳩がいないのはなぜ?

公園などで集団で群れている鳩。その中に小さい子供の鳩を見かけないように、特別大きな鳩を見かけることもありませんよね?その理由は、小さい鳩と同様、身体の大きい鳩も外敵から狙われやすいからなんです。

大きい鳩は集団の中で目立ってしまうので外敵から見つかりやすい上、動きも鈍くなりがちです。

鳩は他の野鳥に比べると警戒心が低く、人が近寄ってもすぐには逃げません。外敵があらわれたときも、敵がかなり近づくまで気づかないので、身体が重く飛び立つのに時間がかかる大きい鳩は逃げ遅れてしまいます。

だから、大きい鳩はたとえいたとしても、真っ先に敵に捕まっていなくなってしまうのです。

大きく見える鳩はオスだった!?

どれも同じような大きさに見える鳩ですが、ひとつだけ例外があります。それは、オスが求愛行動をとるときです。

オスは求愛するとき、羽を大きく広げて首をのばし、身体を大きくふくらませます。自分の身体を少しでも大きく見せて、メスの気を引こうとしているのですね。

普段より大きく見える鳩が他の鳩を追いかけているのを見かけたら、それは鳩の求愛行動です。もちろん追いかけているほうがオス、追いかけられているほうがメスです。

鳩によく似た大きさのその他の野鳥

桜の木に止まるヒヨドリ

桜の木に止まるヒヨドリ

ここまでは「鳩がなぜみんな同じような大きさをしているのか」についてご説明してきました。鳩の大きさは約30〜35cm。わたしたちが普段見かける野鳥の中では中程度の大きさになります。

ちなみに小さいサイズの鳥の代表はスズメ(約14cm)、大きいサイズ代表はカラス(約50cm)がよく例として挙げられます。どれも馴染み深い鳥ですよね。

だから、30cm前後の鳥を見かけると、つい「鳩かな?」と思ってしまいますが、鳩によく似た大きさで鳩と間違えやすい野鳥もいくつか存在します。ここでは、鳩に似た鳥の特徴について簡単にご紹介します。

チョウゲンボウ

近年は鳩と同様市街地でもよく見かけるようになっています。羽は茶色で黒斑があり、頭部と尾は灰色。「キーキー」と鳴きます。

ケリ

身体全体がグレーっぽいので一見鳩のように見えます。鳩と見分けるポイントは黄色く長い足です。水辺に生息しています。

ヒヨドリ

山・公園・畑・住宅街などいろいろな場所で見かけます。鳩よりひと回り小さめで、集団でやってきて果樹や畑の作物をつつくので、農家の悩みの種となっています。

銀鳩の飼育にチャレンジしよう!

鳥籠

さて、ここからはいよいよ銀鳩の飼い方についてご紹介します。

鳩の中でも、白い体がきれいな銀鳩を飼いたいという方は多いのではないでしょうか?そのように、銀鳩を飼ってみたいという方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

銀鳩を飼うときに準備するもの

「これから銀鳩を飼いたい!」というときに、まず最低限用意するものをご紹介します。

でも、もしマンションやアパートにお住まいの場合は、自宅がペットを飼えるかどうかをまずは確認しましょう。鳩の鳴き声は結構響きますので、ご近所迷惑にならないよう防音面でもチェックが必要です。

自宅で鳩が飼えることがわかったら、以下のものを準備しましょう。

  • 鳥かご

鳥かごは中型の鳥専用ものを準備しましょう。1羽だけなら「オカメインコ用」のものが適切です。もし鳩を部屋で放し飼いしてしまうと、鳩が活発になりすぎてしまいます。市販の鳥かごの代わりに、ダンボールの上部にネットをかけて飼育しても問題ありません。

  • 止まり木

止まり木は、鳩の足の力を強くするために必要です。人間の人差し指程度の太さのものを鳥かごやダンボールにセットしてあげましょう。市販のものを利用しても、落ちている木切れを利用してもどちらでもよいです。

  • 新聞紙

鳥かごの下には新聞紙を敷いておくと、糞尿の片づけが楽になります。

  • エサ・水入れ

エサや水を入れておく容器も用意しましょう。

銀鳩のヒナを入手しよう

鳩を受け入れる準備ができたら、いよいよヒナを迎え入れましょう。

ヒナを入手するには以下の3つの方法があります。

  • 知り合いからもらってくる
  • ペットショップで購入する
  • ネットなどで譲ってくれる人を探す

ヒナはできれば生後2〜3か月のうちから飼い始めることをおすすめします。生まれてすぐだと固形のエサが与えられないのと、病気にもかかりやすいので、初心者が飼育するにはハードルが高すぎます。かといって、育ちすぎていても慣らすのが難しくなってしまうのです。

銀鳩のヒナの相場は4,000〜7,000円/羽くらいです。

毎日の基本的なお世話

銀鳩のお世話は、基本的には以下のことを繰り返すだけです。

  • エサ・水やり

エサは市販の鳩用のものを用意すればよいでしょう。

手乗りができるようにしたい場合は、エサを与えるときに、なるべく手から直接食べてもらうのがポイントです。そうすることで、手乗りの鳩を育てることができます。

エサは朝・夕の2回に分けて与え、水は容器に入れておけば鳩が飲みたいときに飲んでくれます。

  • 糞尿の掃除

鳩の糞にはたくさんの細菌が潜んでおり不衛生です。鳥かごやダンボールの中の新聞紙はできれば毎日摂り替えてあげましょう。

  • 運動

エサやりのついでに運動を兼ねたしつけをしましょう。エサを利用するとしつけやすいので、このタイミングで行うのがベストです。どんな方法で調教するのかは、次の項で詳しくご説明します。

銀鳩をしつける4ステップ

銀鳩は、しつけ次第で

  • 手乗りできる
  • 放しても飼い主の手に戻ってくる

ということができるようになります。これらが自然にできるようになるには、以下の4つのステップをふみながら、毎日コツコツ努力することが必要です。

  1. エサを手から直接与え、手乗りに慣れさせる

まずは、エサを手から直接与え、鳩が自然に手に乗るように仕向けましょう。

鳩は十分慣れてくると、ケージを開けただけでエサがもらえると思い、何もない手にも乗ってくるようになります。

  1. 片方の手に鳩をのせ、もう片方の手のエサを食べさせる

鳩が手に乗ってくるようになったら、今度は空いているほうの手にエサを用意し、鳩がもう一方の手へと移動するよう誘導します。これにも慣れると、鳩は手と手の間を行ったりきたりするようになります。最初は短い距離で練習し、だんだんと手と手の距離を広げていってみましょう

  1. 鳩を壁に向かって放ち、手に戻ってこさせる

手から手への移動ができるようになったら、壁などの行き止まりになっていて鳩が止まれる場所がないところへ向かって鳩を放ってみましょう。行き場のない鳩はすぐに手へ戻ってくるはずです。壁に向かって放った鳩が戻ってこれるようになったら、だんだんと壁との距離を広げていってみましょう。

  1. 鳩を広い空間に放ち、手に戻ってこさせる

最後は、ある程度広い場所や、鳩が他にもとまれそうなものがある場所で鳩を放ってみましょう。鳩は一番安心な場所である飼い主の手に戻ってきます

まとめ

この記事では鳩の大きさに関する疑問鳩に似た野鳥についてお伝えしました。それに加えて、銀鳩の飼い方についてもご紹介しましたが、参考になりましたでしょうか?

この記事のポイントとして、おさえておきたいのはつぎの2点です。

  • 鳩は、小さくても大きくても敵に狙われやすくなるため、みんな同じような大きさをしている
  • 鳩以外にも、鳩と同じような大きさの野鳥は、わたしたちのまわりに多数生息している

古来よりわたしたち人間になじみのある鳩。こうして改めて鳩の生態について学んでみると、街中や家の周辺などで見かける鳩により興味がわいてきそうですね!