「雨が降ると、家の天井の方からポタポタ音がする…。これって雨漏りしている?」
「静かに眠りたいのに、ポタポタする音が邪魔で寝付けない!」
このような家の症状に悩まされていませんか? これらの症状が起こっている場合、もしかしたら雨漏りがおこっているかもしれません。
ポタポタする音を放置していると、雨漏りの甚大な被害に遭う可能性があります。
この記事では、未然に雨漏りからの被害を防ぐために、天井から発生するポタポタ音について注意するポイントを解説していきます。
目次
雨が降っている時に発生する「ポタポタ音」は、高確率で雨漏り!
雨が降っている時に限って、「ポタポタ」という音が聞こえてくるならば、それは雨漏りかもしれません。
ポタポタ音がしても、雨水が落ちるや天井にシミができる等、目に見える雨漏りの症状が発生していないケースもあります。
しかし、目に付きにくい屋根裏等で雨漏りが起こり、ポタポタ音が出ていることも多いです。そのため、雨漏りを疑い、即座に雨漏りかどうかの調査が必要となります。
ポタポタ音の原因を調査しよう
自分で屋根裏のポタポタ音の原因を調査するならば、準備を整えた上で、調べるポイントを押さえておきましょう。
まず準備するものとしては、くらい屋根裏を照らすためのライトが必要です。懐中電灯でも良いですが、両手を自由に使える方が良いので、安全性も兼ねたライト付きヘルメットを用意することもお勧めできます。
そして雨漏りを調査するポイントとしては、ポタポタ音がする辺りを確認し、天井の屋根裏側に雨シミや汚れができていないかチェックしましょう。天井に断熱材が敷かれている場合は、天井そのものにシミや汚れがついていないこともあるので、雨漏りで侵入した水滴の有無を調べてください。
屋根裏の雨漏り調査は、暗くて雨漏りの箇所を特定しづらいです。それに、複数箇所の雨漏りが発生していると全てを把握しづらいという難しさもあります。それに屋根裏は普段入らない場所なので、調査に入るのは不安という方も居るでしょう。
「屋根裏での調査が不安」「上手く行える自信が無い…」ということならば、業者に頼むのも一つの方法です。雨漏りの専門的な対応を行っている業者ならば、調査が困難な屋根裏の雨漏りでも、見落としなくチェックしてくれます。
放置は危険!雨漏りによる被害の恐ろしさとは
ポタポタ音をそのまま放置していると、雨漏りの更なる被害が襲ってきます。
その被害としては、
- 家を造る木材や金属製品の腐食
- 雨水濡れによる家具の損傷や家電の故障
などが考えられるでしょう。また、二次的な被害として、
- シロアリ被害
- カビの発生による健康被害
なども起こり得ます。
加えて、暴風を伴う台風や大雨など、雨の量や風の強さが著しい時に限ってポタポタ音がするケースも注意してください。このような状態だと、既にお住いの建物そのものが劣化している可能性があるからです。
建物の窓や壁の隙間を埋めているコーキング部分や、屋根瓦、外壁などは、劣化や破損があったとしても、少量の雨であれば雨漏りが起こらないことも少なくありません。ですが、雨の量が多く、風も強い状態だと、建物の劣化や破損した隙間の部分から雨水が入りやすくなります。
建物が劣化している状態だと、そこに雨水が入り込むことで、さらに劣化はひどくなるでしょう。そのため、雨水が入ると劣化が進み、さらに雨水が多く入るようになるという悪循環を形成してしまいます。
台風や大雨の時だけ発生するポタポタ音は、常に起こっているわけではないので放置しがちです。しかし、このような状況下でポタポタ音がする場合、建物は既に劣化・破損している可能性が高く、それを放置したままにすると後で痛い思いをしてしまうでしょう。
それに、どのような状況下であったとしても、ポタポタという音が聞こえた時点で、雨漏りをしている可能性はあります。ですので、この音が聞こえた段階で、速やかに対策に取り掛かる必要が出てくるのです。
こんな症状があったら雨漏りかも?
雨漏りをしている時には、ポタポタ音に加えて雨漏り特有の症状が起こっている可能性が高いです。その症状を知っていれば、ポタポタ音がした時に雨漏りと判断する材料となります。
そのポタポタ音以外の、雨漏り特有の症状も紹介していきましょう。
部屋の中でカビっぽいにおいがする
自分のお住いの部屋は、カビのような臭さを感じることはありませんか。もしもカビ臭いと感じれば、雨漏りによって起こる症状の可能性が高いです。
カビはその繁殖をするための栄養の一つとして、水分が欠かせません。そのため、雨漏りからくる水分は、カビにとっては嬉しい栄養源です。
雨漏りが発生していると、カビはその水分や家の素材から得られる養分を摂り、どんどんと繁殖していきます。その結果、部屋にはカビの胞子や菌糸が多く浮遊することになり、カビ臭さが発生するのです。
カビはその胞子が体内に入ると、肺炎をはじめとした病気のリスクが知られています。ですので、カビ臭さを感じた時は、いち早く雨漏りの修理を検討しましょう。
シロアリが発生するようになった
木造住宅の場合、雨漏りをしていると、シロアリの被害に遭いやすいです。これは、シロアリが水分を求めてやってくることに関係しています。
シロアリは特性的に乾燥に弱い面があり、なおかつ水分を自分で移動させるのは難しいです。そのため、水分が安定して供給できる場所に、自ら居場所を移します。
定期的に雨漏りをしているような家ならば、シロアリはその雨漏り箇所を察知し、自らの水飲み場とするでしょう。そして一度シロアリに住み着かれると、その家でどんどんと繁殖していく可能性は高いです。
シロアリに住み着かれた家は、その家の木製の建材をどんどんと侵食されていきます。最終的に家の柱や壁がスカスカになり、地震ですぐに倒れる家になるかもしれません。
もしもシロアリを見かけることがあれば、雨漏りの可能性も含めて調査を行うべきでしょう。
停電することがある
雨漏りが起こっている家では、停電も起こりやすい傾向があります。停電と雨漏りに相関関係があるのは意外かもしれません。しかし、雨漏りは漏電を起こすため、それが原因となって停電が発生します。
絶縁体が破損した配線や、家電のプラグを挿したコンセント等に雨漏りの水分が触れると、水分に電気が流れて漏電が起こります。この漏電を漏電ブレーカーが感知し、感電などの危険性を避けるために、強制的に電源をシャットダウンするのです。
このような流れで、雨漏りによって停電が起こります。ポタポタ音に加えて停電が起こるような場合は、漏電にも注意してください。また、漏電をしていると電気代の著しい上昇なども起こることもあるので、漏電に関する他の現象が家の中で起こっていないかも確認しておくと良いでしょう。
「もしかして雨漏りかも?」と思ったら
雨漏りの可能性があるとわかったら、対処はできるだけ早く行うのがベター。放置していると、いつのまにか大事な家の価値がどんどん下がったり、修理費用も高くなります。
「とはいっても、どう対応して良いのかわからない」
「調べたらたくさん業者がでてきて迷ってしまった」
という方は、まずは現地調査からだけでも、雨漏りの専門家に依頼することをおすすめします。
「みんなの雨漏り修理屋さん」という雨漏り専門業者であれば、現地での調査、見積りは無料で行ってくれます。
実際に水をかけて雨漏りを再現してくれるので、しっかりと原因を把握することができます。
雨が降っていないのにポタポタ音がする。その原因は?
雨が降っている時にポタポタ音がするのは、雨漏りによるものである可能性がかなり高いことが分かりました。しかし、家によっては、雨が降っていない時でもポタポタ音がするというケースもあります。
雨が降っていない時のポタポタ音には、雨とは全く関係がない原因も多いです。その原因の代表的なものについて、ご紹介していきます。
雨漏りが遅れて発生している
数日前に雨が降っていれば、その時の雨水が、遅れて家の中に漏れ出している可能性があります。このような雨漏り発生のタイムラグは、珍しい現象ではないです。
住宅等の建物は、雨が入り込む破損箇所があっても、単純にその破損箇所から真下の方向へ雨漏りをする訳ではありません。屋根瓦の破損部位から入った雨水が、屋根の下地材を通過して別の場所で漏れ出すなど、雨水が移動することが考えられるのです。
このような雨水の移動は、時間をかけて起こることもあるので、結果的に雨が降らなくなってから雨漏りが起こります。これが雨漏りが遅れて発生する原因の一つです。
その他にも、雨漏りが遅れて起こる原因があります。それは、雨水が屋根に貯留していることです。
この雨水の貯留は、陸屋根と呼ばれる水平の構造をしている屋根でも多く見られます。陸屋根は、鉄筋コンクリートなどで作られた住宅でよく用いられる構造の屋根です。
斜めになっている屋根に比べて、水平構造の陸屋根は雨水が溜まりやすい傾向があります。特に劣化や外側からのダメージが原因で陸屋根が部分的に凹んでいると、そこに雨水が溜まるのです。
雨水が溜まっている場所に、ちょうど雨漏りを起こす破損部位があれば、じわりじわりとそこから雨水が入り込んでいきます。そして雨が上がった後でも、雨漏りの症状を発生させるのです。
雨漏りは、降った雨がリアルタイムに家の中に入り込むだけではなく、上記のような要因によって、時間差で起こるケースもあるでしょう。もしも雨が降っていない時にポタポタ音がしたとしても、それが雨漏りである可能性があるので注意してください。
水道管から水漏れが起こっている
ポタポタ音は、雨漏り以外でも発生することがあります。その一つであるのが、水道管から水漏れが起こっているケースです。
水道管で水漏れが起こってしまう原因としては、配管の破損が考えられます。
過去に使われていた金属製の配管は、腐食が起こりやすい特徴があるので、使用年数が長いほど水漏れを起こすリスクが高いです。また、金属製やプラスチック製に限らず、冬場の水道管の凍結によって破損してしまう事例も多くあります。
それに、水道管と水道管を連結させる接続部分も、水漏れを起こしやすい箇所です。特に老朽化した配管の場合、接続部分の緩みは経年劣化によって起こることは多くあります。
水道管からの水漏れが疑われる場合は、家全体の水道水の流れを止める目的で、止水栓を閉めてみてください。この方法でポタポタ音が無くなれば、水漏れの可能性が高いと考えられるでしょう。
しかし、より確実に水道管の水漏れか雨漏りかを判別するのは、目視等による重点的なチェックが必要です。ポタポタ音のする場所で、配管の破損や接続部分からの漏れが無いかなど、確認を欠かさずに行っておきましょう。
結露が発生している
天井で結露が発生している場合、その水分が天井に落ちることで、ポタポタ音の原因になることがあります。
結露は、空気中に含まれる水蒸気が気温の変化によって凝縮し、水になる現象です。空気中の湿度が高いほど、その空気が冷やされた時に結露が発生しやすくなります。
住宅の天井で起こる結露の場合、暖房などで作られた暖かい屋内の空気が天井に移動し、それが低い外気温で冷やされて結露が発生することが多いです。そのため、住宅での結露は、外気温の低い冬場によく起こります。
断熱材の設備が十分で保温効果の高い家は、室内の温度が高い分、結露が起こりやすいです。それに換気が不十分な家でも、家の中の湿度が高くなりやすいので、結露が発生しやすくなります。
外気温が低くなった頃に、ポタポタ音が発生する場合は、その原因が結露によるものである可能性を疑ってみてください。
照明器具がきしむ音
照明器具のスイッチを入れたり切ったりしてしばらくすると、ポタポタという音がする。そのような場合、ポタポタ音の原因は、雨ではなく照明器具である可能性があります。
では、なぜポタポタ音が照明器具から発生するのか。この不思議な現象は、照明器具に使われている素材が、照明から出る熱による温度変化によって膨張・収縮することで起こります。
照明器具を見てみると、その素材は金属、プラスチック、アクリル、木など、色々な素材が組み合わされて作られていることが多いです。これらの素材は、それぞれ熱による膨張率が違うため、照明の熱によって起こる膨張の度合いに差が生まれます。
この膨張の差によって、それぞれの素材が摩擦されてきしみ、ポタポタという音を発生させているのです。
照明器具のポタポタ音は、特に温度変化の幅が大きくなりやすい冬場に起こりやすい傾向があります。照明をつけた後、消した後でポタポタ音がするようであれば、照明器具による音の可能性も考えておきましょう。
ネズミやハクビシン等の害獣が住み着いている
家には、ネズミやハクビシン等の害獣が住み着くケースがあります。そしてこれらの害獣の存在が、ポタポタ音の原因かもしれません。
これらの害獣が天井に住み着くと、そこで排尿を行うようになります。そう、この排尿が、雨漏りのようにポタポタと音を発することがあるのです。
害獣の種類によっては、特定の場所でしか排泄をしない者も居ます。そのような害獣の場合、限定された部分だけからポタポタ音がするので、てっきりその音が雨漏りによるものと勘違いしてしまいがちです。また、これをそのまま放置していると、排尿が天井にシミを作ることもあります。
もしも害獣が住み着いている場合、バタバタやゴソゴソといったその他の物音がすることも多いです。害獣の生活音がするようであれば、天井裏にこれらの害獣が生息していないか、確認を行った上で駆除をする必要があります。
害獣が生息したままだと、音以外にも感染症への罹患リスクや家屋の汚れ、家財の破損などの被害も受けるので、雨漏りではないからといって放置しないようにしましょう。
まとめ
- 天井からのポタポタ音は、雨漏りの可能性があるので、被害が拡大する前に対処を行う。
- 雨漏りをしている場合、音以外にも雨漏り特有の症状がある。
- ポタポタ音には、雨漏りが原因ではないものもあるため、十分な調査をして原因解明をすることが重要。
ポタポタという音に悩まされている場合、その音の発生原因を突き止め、十分な対処を行いましょう。もしも放置していると、住宅の劣化に気が付けなかったり雨漏りによる一次被害・二次被害を受けることにもなります。
また、ポタポタ音が雨漏り以外の原因であった場合でも、それはそれで適切な対応が必要です。ですので、天井からのポタポタ音がすれば、調査・原因解明・対処をしっかりと行うように心がけていただければと思います。