雨漏り修理にかかる費用・修理業者を選ぶポイント

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雨漏りが起こってしまったまずは何とか自分で雨漏りを防ごうと、いろいろ試してみるでしょう。 しかし、自力で雨漏りを完全に防ぐことは不可能です。雨漏り修理が必要になることがほとんどでしょう。

雨漏り修理を依頼することになったら気になるのが料金ではないでしょうか。 費用が高くつきそうなイメージがあります。しかし、その費用は依頼する業者によっても大きく変わってくるのです。

ここでは、雨漏り修理にかかる費用の相場や業者の選び方について解説していきます。併せて雨漏りを防ぐ方法や、雨漏りの火災保険適用可否についても紹介していきます。

雨漏り修理にかかる費用相場を知ろう

雨漏り修理を依頼するときには、どのくらいの費用がかかってくるのでしょうか。その相場について知っておきましょう。

雨漏り修理は「場所」によって費用が変わる

雨漏り修理と一口に言っても、雨漏りの発生場所はさまざまです。 実は、雨漏りを起こしている場所によって修理にかかる費用も変わってくるのです。

雨漏りを起こしやすい箇所といえば屋根です。屋根が雨漏りを起こす原因もいくつかあり、その原因によってまた修理費用が変わってきます。ここでは、屋根の広さを80平米として相場を出しています。

・漆喰
屋根に使用されている漆喰がひび割れてしまうことで雨漏りが起こります。その場合、一般的に20〜50万円前後の費用が掛かると言われています。また、これは80平米の相場ですので、修理面積がそれよりも狭い、広い場合は費用も変わってくるでしょう。

・棟板金の交換
屋根の種類によって使用されている棟板金のずれや浮きが雨漏りの原因になっていることもあります。その場合、20万円前後の修理費用がかかってくるでしょう。

・スレート屋根
軽量で低価格、しかもさまざまなタイプの家に合わせやすいスレート屋根の家も多いでしょう。屋根のひび割れ等で雨漏りが起こっているときは、葺き替えで100万円前後、カバー工法でも80万前後かかると言われています。

・瓦屋根
瓦屋根はその耐久性の高さが特徴ですが、経年劣化や強風が原因でずれやひび割れが生じることもあります。瓦屋根は葺き替え工事に120万円前後、葺きまし工事100万円前後が費用相場です。

家の屋根の種類を確認しておくと、電話などで業者に見積もりを取るときに便利です。

雨漏り修理には、念入りな調査が必要!

雨漏り修理は単純に雨漏りを起こしている箇所を修理すればいいわけではありません。雨漏り修理には現地調査が必要です。現地調査の必要性と調査の方法について解説していきます。

現地調査の必要性

現地調査が必要なのは正確に雨漏り箇所を特定するためです。屋根は家の外側の中でも紫外線や温度変化による影響を最も強く受ける部分です。

そのため、劣化もすすみやすいと考えられます。風雨や劣化によって雨漏りが起こりやすくなっています。しかし、自力で屋根を定期的に点検するのは難しいのが現状です。

雨漏りは目に見えている箇所だけで起こっているのではありません。見えないところで起こっている雨漏りを見逃してしまうことがあります。それが、雨漏り被害拡大につながってしまいます。

屋根が雨漏りを起こしていると思っていたら、別の箇所から雨漏りが起こっている、新たな雨漏りが発見されることも少なくありません。

そこで、現地調査によって雨漏り箇所と原因をしっかりと特定する必要があるのです。

修理費用の目安

雨漏り修理業者が行う特定調査にはいくつかの方法があります。それぞれの方法の特徴と調査にかかる費用について紹介していきます。

・散水調査
いくつかある現地調査の中で最も一般的なのが散水調査です。人工的に水をまくことによって、流れ落ちていく自ら雨漏り箇所を特定する調査方法になります。

散水調査にかかる費用ですが、基本料金が約8万円、屋根や高所の作業には足場を設置します。足場の設置料が1平方メートルあたり1000円前後から、報告書の作成費用などが約5万円かかると言われています。

・発光液調査
ブラックライトに反応する特殊な発光液を使用し、調査箇所に流して雨漏り箇所を特定する調査方法になります。水が浸入するルートについてもより詳しく調べることが可能になります。散水調査でおおよそ原因箇所を特定した後で、より正確に雨漏り箇所を調べるときに使われています。その費用は約10〜25万円かかると言われています。

・赤外線調査
高感度赤外線カメラを使って雨漏り箇所を特定する調査方法です。散水調査と合わせて用いている業者もあります。

この赤外線調査を行うのに赤外線建物診断技師という資格もあるほどです。費用や20〜30万円前後が相場です。

・ファイバースコープでの調査
屋根の内部など目視では確認しづらい部分に挿入して、直接映像で雨漏り箇所を特定する方法になります。費用相場は3〜15万円で別途水道代がかかります。

業者によって見積もり額が変わる理由

雨漏り修理を業者に依頼するときは、いくつかの業者に見積もりを取ると思います。、見積もりを比較してから最適な業者を決めるのがおすすめです。

ところが、業者によって同じ工事内容でも見積もり金額が大きく異なることがあります。

雨漏り修理業者が出してくる見積もりは、主に工事にかかる単価と人件費で構成されています。

単価や人件費の違いが見積もり金額に大きく影響してくるのです。

単価とは主に工事にかかる部品や材料の価格のことを言います。

同じものを使うとしても、業者の多くがその単価に利益を加えます。その利益の設定額が業者によって異なります。

そして、人権費も見積もり金額に大きな影響を与えます。雨漏り修理は私たちが思っている以上に高度な技術を必要とすることがあります。

そのため、職人の技術や経験によって修理にかかる時間や、工事の質も大きく変わってきます。当然、ベテランの職人に依頼すれば作業時間も短く、質の高い工事が期待できるでしょう。

技術力の高い職人や業者に依頼するほど、人件費も高くなります。それが見積もり金額にも反映されてしまうのです。

雨漏り修理を依頼するときは、数十万円から100万円以上の費用がかかることがあります。多額の費用がかかるからこそ、少しでも安いほうが助かりますよね。

しかし価格だけで業者を決めてしまうのは大変危険です。先ほど述べたとおり、職人の技術が修理価格にも影響してくるからです。

あまりにも安い修理費用を提供してくるような業者は、工事の質が心配です。もしも、適切に修理してもらうことができなければ、被害が再度発生、さらに拡大するリスクも高くなります。

適切に修理してもらうためにも、確かな技術を持っていて適正価格で修理してくれる業者を選びたいところです。

失敗しない!雨漏り修理業者の選び方

雨漏りを適切に修理してもらうためにも、優良な業者を選びたいところです。ここでは、雨漏り修理業者の選び方について解説していきます。

大手よりも地域密着型の業者がオススメ

雨漏り業者には大手から中小まで業者があります。どの業者を選ぶかで迷ったときは、業者の規模で判断することもあるでしょう。

大手業者のほうが、安心感があります。しかし、雨漏り修理に関しては大手よりも地域密着で営業している業者がおすすめです。

それは、緊急の雨漏りに速やかに対応してくれる可能性が高いからです。雨漏りは突然その発生に気がつくものです。

すぐに修理をお願いしたいと思っても、業者によって数日待たされることも少なくありません。

業者を待っている間に腐食がどんどん進むと大変です。被害がどんどん大きくなってしまい、雨漏り修理の費用も高くなるかもしれません。

地域密着型で営業している業者は、自宅のすぐ近くにあることがほとんどです。そのため、連絡すれば比較的すぐに来てくれるでしょう。

「雨漏り診断士」がいる業者をチェック

実は雨漏りの原因を特定するのは私たち想像している以上に難しいのです。雨漏り修理を依頼したのに、雨漏りがとまらないということも少なくありません。

そこで、雨漏り診断士という専門資格に注目です。その資格を持っている人が在籍している業者を探すのも手段のひとつです。

なぜなら、雨漏り原因を正確に特定できないと、大変なことになります。場合によっては被害が拡大してしまうからです。優良業者は適切に雨漏り箇所を特定してくれます。

かつて雨漏りの原因特定や修理に特別な資格を必要としませんでした。しかし、雨漏りの原因特定と修理には専門的な知識が必要となります。そこで、雨漏り診断士という資格を作ったのです。

雨漏り診断士はNPO法人雨漏り診断士協会によって作られた資格です。雨漏り診断士協会は雨漏りに関する調査研究を行うだけでなく、教育研修、講習会も実施しています。

そして、一定水準に達している人に対して雨漏り診断士の資格を与えています。雨漏り診断士のいる業者に依頼すれば、ある程度的確に原因を特定してもらえるでしょう。

見積もりは2~3社で比較する

業者に修理見積もりをとるときに注意点があります。それは、1社だけではなく最低でも3社は取ることです。

その理由のひとつは適正価格を知ることです。雨漏り修理は業者によって見積もり金額が大きく異なることがあります。

あまりにも安い、高い場合は何かしらの理由があると考えられます。いくつかの業者に見積もりを取ることで、適正価格がわかるようになります。

対応を比較できることも理由のひとつです。優良雨漏り業者を見つけるためには、業者の対応も重要なポイントになります。

どのような質問に対しても丁寧に答えてくれる業者は信頼が持てます。安心して修理を任せることができるでしょう。

業者選びのポイント

雨漏り業者を比較するときにチェックしておきたいポイントを理解しましょう。まずは、見積もり金額についてです。

業者によって単価や人件費が異なります。そのため、業者によって修理費用の見積額も変わってきます。

業者が出してくれた見積もり書をチェックしてみましょう。内訳が書かれていると思いますが、その内容をよく見てみます。

明細内容が明確であることが優良業者を選ぶポイントになってくるからです。内訳についての詳しい説明(資料などをみながら)があると、説得力があります。

また、プランについても一つだけでなく複数提示してもらえると、助かります。

見積もりをだしてもらったときに、値段の安い業者に惹かれてしまうことが少なくありません。しかし、あまりにも安い修理費用や大幅値引きには注意が必要です。修理費用が安いということは工事も応急処置的である可能性が高いからです。

そのときは工事費用が安く済んでたすかるかもしれません。しかし、しっかり雨漏りを修理してもらえなければ、再度雨漏りが起こる危険性が高くなるでしょう。

雨漏りを事前に防ぐ方法

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雨漏りに気が付いたときには、被害がかなり拡大していることが少なくありません。被害が大きいとそれだけ修理にかかる費用も高くなってしまいます。

そこで、雨漏り被害を拡大、起こさないための方法を知っておくと役立ちます。

住宅の定期的なメンテナンス

住宅は毎日使っていれば劣化します。特に外側の部分は紫外線や風雨で、強いダメージを受けています。

住宅の劣化が雨漏り発生リスクを高めます。そこで、住宅の定期的なメンテナンスが欠かせないのです。

メンテナンスの周期ですが、約5〜10年だと言われています。また、素材や環境によって劣化度合いも変わってきます。

もしもひび割れなどが見つかったときは、早めに業者にみてもらいましょう。

天井のシミは放置せずに業者に相談

ときどき天井や壁をチェックしてみて、シミの有無を調べてみましょう。シミができているということは、雨漏りが起こっている可能性が考えられます。

シミが見つかったときはそのまま放置してはいけません。すぐに専門業者に依頼して、原因を調査してもらいましょう。

自分で雨漏りの緊急対処をするなら?

雨漏りを発見したらまずは被害を拡大させないことが大切です。そのまま放置しておくと、どんどん雨水が侵入してきて家の腐敗をすすめてしまうからです。

雨漏りの応急処置

雨漏りが起こったときのために応急処置の方法を知っておきましょう。 雨漏りが起こりやすい箇所といえば屋根です。最も手っ取り早いのがブルーシートを使った処置の方法です。

屋根にブルーシートをかぶせて土嚢などで固定するだけです。雨漏りの特定箇所をみつけるのは簡単ではありません。

広範囲で屋根をカバーできれば、ある程度の雨漏りを防げるでしょう。ほかにも、防水テープを使った方法もあります。

防水テープはホームセンターなどで販売されています。もしものときのために、用意しておくと便利です。

雨漏りしている箇所が特定できたら、その部分にテープを貼るだけです。テープは油分やほこりが残っていると粘着力が低下します。

そこで、テープを貼る場所を雑巾できれいにふき取ります。テープを貼るときは、テープを雨水が流れてくる方向とは逆向きにします。また、テープに空気が入らないように注意しましょう。

しかし、応急処置のやり方次第で被害が悪化することがあります。たとえば、釘打ちがそのひとつです。

補修のために釘を打ちこんでしまって、それが釘穴となってしまうことがあります。そして、その部分から雨漏りが起こってしまうようになります。

このように、応急処置によっては被害を拡大する危険性があります。そのため、処置方法についてもよく考える必要があるでしょう。

雨漏り修理は業者に依頼するのが確実

雨漏り被害を拡大させないために、応急処置で何とか対処できるかもしれません。しかし、確実に雨漏り被害を修復するのは簡単ではありません。

ホームセンターなどで販売されているグッズを使い、自力で修理することもできるでしょう。

しかし、修理が適切にできるとは限りません。もしも、修理が不十分であった場合、また雨漏りが起こってしまうでしょう。

雨漏りによる被害は、家に多大なダメージを与えます。場合によっては大がかりな修理が必要になります。

そうなれば、修理にかかる費用もかなり高くなるでしょう。雨漏り修理は簡単ではありません。そのような点を考えると、雨漏り修理は業者に依頼するのが確実です。

雨漏り修理に火災保険は使える?

雨漏り修理には高額な費用がかかることがあります。雨漏り修理の原因によっては、火災保険が使えるかもしれません。

自然災害が原因なら、保険が適用になる

火災保険が雨漏りに適用されるのはどのような場合でしょうか。それは、強風や地震など自然災害が原因だと考えられるときです。

しかし、全ての自然災害で火災保険が適用されるとは限りません。たとえば、同じ風による災害でも保険適用される場合と、そうでない場合があります。

強い風によって屋根に浮きやずれ、ひび割れが生じてしまった場合は保険が適用される可能性が高いでしょう。

また、強風によって飛ばされてきたものが屋根にあたって屋根がダメージを受けた場合も、保険適用されると思います。

しかし、風による被害を受けたと思っても保険適用されないことがあります。強風が起こった後で、雨漏りが発生した場合は強い風が原因で雨漏りが起こったと考えるでしょう。

ところが、よく調べてみるともともと屋根の劣化がすすんでおり、風が直接の原因でないと発覚することがあります。

そのような場合、保険適用される可能性は低いでしょう。

保険会社への提出書類を撮影するポイント

火災保険の適用を受けるためには、保険会社に申請手続きを行います。まず、保険会社の窓口に連絡をして、必要書類を送ってもらいます。

必要書類とともに損害を受けた箇所の写真を同封しなくてはいけません。写真を撮影するときは、保険会社の人が現場の状況を把握しやすいように撮影する必要があります。

そこで、写真は1枚ではなく複数枚撮影することをおすすめします。まずは家全体の写真、 雨漏りが起こっている箇所がわかるような全体写真、そして雨漏り箇所のアップです。

自分で上手く写真を撮る自信がないときは業者に依頼しましょう。業者に火災保険を請求するということを伝えると、修理見積もりとともに写真を撮影してくれます。

築10年以内なら、住宅の販売元に問い合わせよう

火災保険は自然災害が原因で起こる雨漏りにも適用されます。もしも、築10年以内の住宅で、雨漏りが起こっていた場合、欠陥の可能性も考えられます。

その場合、「特定住宅瑕疵担保責任」や「保証金供託制度」が適用されるかもしれません。特定住宅瑕疵担保責任とは、欠陥を補償する制度のことです。

瑕疵とは欠陥のことを意味します。新築住宅を建設する業者に対して、住宅の瑕疵について10年間の保証責任が義務付けられています。

しかし、住宅購入後10年以内に家を販売した業者が倒産することも考えられます。そこで、業者に対しては保証金供託か保険に加入してもらうことを義務付けています。

保証金供託制度とは、業者の倒産に備えて法律で定められた保証金を預けておくことです。それにより、万が一業者が倒産してしまった場合でも、瑕疵による保証が受けられます。

新築住宅の場合、劣化よりも瑕疵が原因で雨漏りが起こっているかもしれません。その場合は、保証金供託制度より保証が受けられます。

住宅の瑕疵が疑われるときは、供託所(主に法務局)に問い合わせてみましょう。

まとめ

雨漏り修理が発生した際にはいくつかの注意点があります。

・雨漏り修理の費用相場 雨漏り修理は雨漏りを起こした箇所や、被害の度合いに応じて修理費用が変わります。

・雨漏り修理業者の費用内訳 雨漏り業者によって見積もり金額が異なるのは、単価と人件費の設定が異なるからです。

・優良雨漏り修理業者の探し方 雨漏り修理業者の数はたくさんあります。そこで、優良な業者を選ぶポイントを理解しておきましょう。

・雨漏り修理に火災保険が使えることも 自然災害が原因で雨漏りが起こったときは、保険が適用されます。

雨漏りが起こってしまったときのために、業者選びのポイントや火災保険について知っておくと役立ちます。